長留 重隆さん 83 歳
得意な演奏と語学力を生かして国際交流。

好きな音楽と語学でボランティアを開始

　長留重隆さんは若い頃から音楽が大好きで、高校生の頃に独学でピアノやアコーディオンを弾き始めました。また、語学についても大学でフランス語を、就職先の外資系銀行で英語を、そして40歳で始めたスペイン語学習は、50歳の頃にはスペイン語教室で教壇に立つまでになりました。もともとコミュニケーションをとるのが大好きな性格で、異国の人ともっと交流したいという強い思いが、語学学習のモチベーションとなっているそうです。
　生涯にわたって学習を続けたいと考えており、修得した語学力や、得意な演奏で地域社会に携わりたいと考えてボランティア活動を始めました。

ＪＩＣＡ研修生の受入れや福祉施設での活動

　60代後半より、JICAの研修で来日する中南米出身の研修生受け入れを開始しました。
　来日したばかりで日本に慣れていない研修生を、自宅に招いて日本の食文化を教えたり、日常生活の相談相手になるなど積極的に接しています。メキシコ、エルサルバドル、ニカラグアなどの国から50人以上受け入れを行ってきました。また、研修生の母国語がわからず交流が出来ない地域の人たちにスペイン語などを教えています。
　そのほか、得意な演奏力を生かして、16年前から200回以上ピアノバーでアコーディオン演奏をしながらロシア民謡会を開催しており、老人福祉センターや介護老人福祉施設で童謡唱歌教室も開講しています。

交流の楽しさをもっと多くの人に

　北九州市八幡地域には中南米などのスペイン語圏から来日する外国人が多く、長留さんは、陽気な気質の彼らと一緒に食事をしたり、カラオケに言って盛り上がるのが大好きだそうです。今は定期的にスペイン語を教える機会がなくなってしまったので、今後はスペイン語を定期的に教える教室を開き、少しでも多くの人がスペイン語圏の人々と交流を楽しめるように頑張りたいと語っています。