ウ 多様な形態による雇用・就業機会の確保
高齢期においては、健康、体力面での個人差が拡大すると共に、就業ニーズが多様化することから、多様な形態による雇用・就業機会の確保を図ることが必要である。
厚生労働大臣の指定を受けた高年齢者職業経験活用センターは、キャリア、技能を持った60歳以上の高齢者に対して短期的な雇用による就業機会を提供するものであり、人材を必要としている企業に適切な人材を派遣・紹介している(図2−3−4)。
図2−3−4 高年齢者職業経験活用センターの概要
シルバー人材センターにおいては、地域に密着した高齢者の臨時的・短期的な就業等の機会の提供などを行っている。
また、高齢期雇用就業支援コーナー等を主要な公共職業安定所に設置し、主に在職中の中高年齢者に対して、高齢期において就業を継続できるのに必要なキャリア・技能の向上を図っていくための職業生活設計を行うことを勧め、情報の提供、相談、援助等を行っている。
高齢期及び引退後の生活設計においては、在職中の早い段階から準備を行うことが重要であることから、必要な情報を提供する等の事業主における定年退職者等に対する援助を促進している。
さらに、今後の少子高齢化の進展に備える観点から、女性や高齢者の雇用及び多様な産業の創出を図るために、女性や高齢者が中心となった市民活動等のビジネス化を後押しするためのモデル事業を開始し、公募により13モデルを採択しビジネスの立ち上げを支援した。また、そのモデルの普及のための成果発表会を実施した。