第2章 高齢社会対策の実施の状況 

ウ 多様な形態による雇用・就業機会の確保

 高齢期には、個々の労働者の意欲、体力等個人差が拡大し、その雇用・就業に対するニーズも多様化することから、これらに対応した雇用・就業機会を確保していくことが重要である。
 このため、社会に参加、貢献したいと希望する者に対しては、地域社会に根ざした臨時的・短期的又は軽易な就業機会を提供するシルバー人材センター事業の推進を図るとともに、平成15年度からは、新たにシルバー人材センターの会員による乳幼児の世話や保育施設への送迎などの育児支援等を行う子育て支援事業を実施している(15年3月末現在、シルバー人材センターの団体数は1,790団体、会員数は約73万人)。
 シルバー人材センター連合では、事業主団体と公共職業安定機関との協力の下、技能講習、合同面接会等を一体的に行うシニアワークプログラム事業を実施している。
 また、厚生労働大臣の指定を受けた高年齢者職業経験活用センターにおいては、キャリア、技能を持った60歳以上の高齢者に対して短期的な雇用による就業機会を確保、提供し、人材を必要としている企業に適切な人材を派遣・紹介を行っている(図2−3−4)。

図2−3−4 高年齢者職業経験活用センターの概要

図2−3−4 高年齢者職業経験活用センターの概要

 さらに今後の少子高齢化の進展に備える観点から、女性や高齢者の雇用及び多様な産業の創出を図るために、女性や高齢者が中心となった市民活動等のビジネス化を後押しするためのモデル事業を平成14年度から実施し、15年度においては、公募により17モデル(14年度実績13モデル)を採択し、ビジネスの立ち上げを支援した。また、そのモデルの普及のための成果発表会を実施した。

写真 シルバー人材センターが運営する託児所

写真 シルバー人材センターが運営する託児所

 

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