第2章 高齢社会対策の実施の状況 

(イ)情報通信を活用した遠隔型勤務形態の開発・普及
 テレワーク(情報通信手段を活用して、場所や時間に制約されない柔軟な勤務形態:在宅勤務、サテライトオフィス勤務等)が実現すれば、自宅等で勤務ができることから、高齢者にとって、通勤負担の削減など身体的負担の少ない形態での就労が可能となる。また、退職後に、故郷等に移転する場合においても、専門能力を活用した就労が可能となるテレワークの特性に注目が集まっている。したがって、高齢者の就業機会の拡大及び高齢者の積極的な社会への参画を促進するためには、テレワークの普及が有効な手段となっている。
 こういう観点から、企業による情報セキュリティ水準の高いテレワーク環境の導入を支援するための「テレワークセキュリティガイドライン」を策定した。
 また、企業や地域へテレワークを普及する観点からテレワーク推進上の課題把握、必要な支援方策の検討、推進方策の取りまとめ等を行った。
 さらに、在宅勤務の適切な労務管理の在り方を明確にしたガイドラインの周知・啓発を行うとともに、テレワークシンポジウムの開催やテレワーク相談センターでの相談活動等により、テレワークの適正な就業環境の下での普及を図っている。
 また、非雇用で、情報通信機器を活用し、個人が自営的に働く在宅就業については、在宅就業者の仕事の確保等に重要な役割を果たしている仲介機関に関する情報を収集・提供するシステムの運用等を行っている。
 国全体のテレワーク導入の機運を高める観点から、一般会計で国家公務員初のテレワークの試行を実施した(平成17年1月から2月末)。試行においては、特に情報セキュリティ対策上の課題を整理することで、平成17年度以降のテレワークの拡大に向けた課題の整理・解決を図ることとしている。

 

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