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平成25年度 高齢社会対策 第2 2 健康・介護・医療等分野に係る基本的施策

第2 分野別の高齢社会対策

2 健康・介護・医療等分野に係る基本的施策

(1)健康づくりの総合的推進

ア 生涯にわたる健康づくりの推進

健康寿命の延伸や生活の質の向上を実現し、健やかで活力ある社会を築くため、がんなど生活習慣病の一次予防に重点を置いた対策として平成12年度から進めてきた「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」が平成24年度で終了することから、平成23年10月にとりまとめた最終評価を基に「厚生科学審議会地域保険健康増進栄養部会」などで議論を行い、平成24年7月に今後10年間の国民健康づくり運動を推進するため、健康を支え、守るための社会環境の整備に関する具体的な目標等を明記した健康日本21(第二次)を告示した。

健康日本21(第二次)に基づき、地方公共団体、関係団体、企業などと連携し、健康づくりの取組の普及啓発を推進する「Smart Life Project」を引き続き実施していく。

さらに、健康な高齢期を送るためには、壮年期からの総合的な健康づくりが重要であるため、市町村が健康増進法に基づき実施している健康教育、健康診査、機能訓練、訪問指導等の健康増進事業の一層の推進を図る。

また、高齢化の進展等により今後も医療費の増加が見込まれる中で、国民皆保険を堅持していくためには、必要な医療は確保しつつ、効率化できる部分は効率化を図ることが重要であり、特定健診等の生活習慣病対策など中長期的な各般の取組を引き続き進めていく。

健康で活力に満ちた長寿社会を実現するため、「高齢者の体力つくり支援事業」として、生活基盤の比重が仕事中心から地域社会へ大きく移行する年齢層が、それぞれの適性や健康状態に応じて無理なく継続できる運動・スポーツプログラムの普及啓発を行うとともに、高齢者の体力つくりに係るシンポジウムを開催する。

「第2次食育推進基本計画」に基づき、家庭、学校・保育所、地域等における食育の推進、食育推進運動の全国展開、生産者と消費者の交流促進、環境と調和のとれた農林漁業の活性化、食文化の継承のための活動への支援、食品の安全性の情報提供等を実施する。

高齢受刑者で日常生活に支障がある者の円滑な社会復帰を実現するため、引き続きリハビリテーション専門スタッフを配置する。

イ 健康づくり施設の整備等

一定の要件を満たした運動施設及び温泉施設を「運動型健康増進施設」、「温泉利用型健康増進施設」及び「温泉利用プログラム型健康増進施設」として認定し、健康を増進するための民間サービスの振興を図る。

また、散歩や散策による健康づくりにも資する取組みとして、地方公共団体等のまちづくりと一体となった「かわまちづくり」の推進を図る。

そのほかに、国有林野では、優れた自然景観を有し、森林浴や自然観察、野外スポーツ等に適した「レクリエーションの森」において、利用者ニーズに対応した施設整備等を行い、レクリエーションの場の提供を図る。

国立公園においては、主要な利用施設であるビジターセンター、園路、公衆トイレ等についてバリアフリー化を推進するなど、高齢者にも配慮した自然とのふれあいの場の整備を実施する。

都市公園においては、健康づくりの様々な活動が広く行われるよう高齢者等にも配慮した整備を推進する。

ウ 介護予防の推進

要介護状態等になることを予防し、要介護状態等になった場合でもできるだけ地域において自立した日常生活を営むことができるよう支援するため、地域支援事業を推進するとともに、日常生活圏域で高齢者の生活の継続性が確保できるように、建物等の改修等により、介護予防サービス提供のための拠点整備を行う。

また、自立支援に効果の高い支援手法を明らかにする観点から、平成24年度から2年間かけて、13の自治体と協働して、二次予防事業対象者、要支援1から要介護2までの者を対象として、介護予防市町村強化推進事業を実施する。

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