別添参考
参考-2 欧米諸国の交通事故発生状況
1 概況
主な欧米諸国(アメリカ、ドイツ、イギリス、フランス)の交通事故死者数の推移をみると、ドイツ、イギリス及びフランスは、ドイツの統一前後の一時的増加を除き、おおむね減少傾向にあるのに対し、アメリカは、増加ないし横ばい傾向にある(第1図)。
2 自動車の普及及び道路の延長状況
我が国と欧米諸国の自動車の普及状況を見ると、人口1人当たりの自動車保有台数は、アメリカが最も多く、次いでオーストラリア、イタリアとなっており、我が国はドイツと同程度となっている。また、人口千人当たりの道路延長についてみると、我が国など人口密度の高い国で低く、アメリカなど人口密度が低い国で高い(第1表)。
3 人口10万人当たり交通事故死者数の状況
我が国と欧米諸国の人口10万人当たりの交通事故死者数の状況をみると、アメリカ及びフランスがそれぞれ15人台、14人台で飛びぬけて多く、もっとも少ないイギリスの2.5倍程度となっている。我が国はドイツより若干少ない程度である(第1表)。
4 自動車保有台数及び自動車走行キロメートル当たり交通事故死者数の状況
我が国と欧米諸国の自動車1万台当たりの交通事故死者数の状況をみると、フランスが3.0人ともっとも多く、我が国は他の欧米諸国とほぼ同程度である。また、自動車走行1億キロメートル当たりの交通事故死者数についてみると、我が国とドイツが比較的多い(第1表)。
5 状態別交通事故死者数の状況
我が国と主な欧米諸国(アメリカ、ドイツ、イギリス、フランス及びイタリア)の状態別交通事故死者数の状況をみると、我が国は乗用車乗車中の死者数の構成率が低く、歩行中死者数の構成率が高い。イギリスは、歩行中死者数の構成率が我が国に次いで高い。一方、フランス及びドイツは、乗用車乗車中の死者数の構成率が高い。また、アメリカは、乗用車乗車中とその他で、死者数の80%程度を占めている(第2図)。
6 年齢層別交通事故死者数の状況
我が国と主な欧米諸国(アメリカ、ドイツ、イギリス、フランス及びイタリア)の年齢層別交通事故死者数の状況をみると、主な欧米諸国では、15~24歳の年齢層の構成率が、我が国よりも高い。特に、ドイツは、15~24歳の年齢層の人口構成率を16ポイント近く上回っている。我が国は、65歳以上の年齢層の構成率が際立って高い(第3図)。