平成13年度交通事故の状況及び交通安全施策の現況
第3編 航空交通 第2章 航空交通安全施策の現況
第4節 救助・救急体制の整備
第3編 航空交通
第2章 航空交通安全施策の現況
第4節 救助・救急体制の整備
1 捜索・救難体制の整備
航空機の遭難、行方不明等に際して、迅速且つ的確な捜索・救難活動を行うため、東京空港事務所に設置されている救難調整本部の救難調整施設の性能向上を行なうとともに、捜索・救難に係る関係機関との合同訓練を実施した。
2 消防体制及び救急医療体制の整備
空港の所在する市町村における消防・救急体制については、関係消防機関による消防施設の整備を始め、所要の措置を講ずるよう指導した。
国土交通省は、空港消防力の充実強化を図るため、新千歳、稚内、熊本、大分、鹿児島及び那覇空港の化学消防車を大型のものに更新するとともに、東京国際空港に新規に大型科学消防車を配備した。
また、緊急時における指揮・指令等の体制強化を図るため、釧路、新潟、高松、高知及び大分空港に「保安防災用通信指令卓」を整備するとともに、これらの空港に保安防災専門委員の配置を行い一元的な指揮・指令体制の強化を図った。
さらに、平成12年8月に運用を開始した「空港防災教育訓練センター」においては、空港消防職員に対する専門的且つ総合的な訓練を実施するとともに、消火戦術等の研究等を推進した。
空港における救急医療体制については、年次計画にしたがい救急医療に必要な医療資機材の配備等を進め、救急医療活動が的確且つ円滑に実施できるよう関係医療機関との連携の強化を推進した。
また、早期に応急手当を実施するため、空港職員の応急手当講習の受講を推進した。
3 非常脱出確保と非常脱出時の方法の点検
旅客機からの非常脱出の安全性を向上するために取りまとめられた改善方策に基づき、航空運送事業者を指導した。