平成20年度 交通事故の状況及び交通安全施策の現況
トピック
交通事故の減少に貢献、交通安全フェア閉幕

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交通事故の減少に貢献、交通安全フェア閉幕

第32回交通安全フェアポスター

 交通安全フェアは、昭和51年の交通事故死者数が昭和33年以来、18年ぶりに1万人を下回ったことを契機に、国民に対する交通安全思想の普及・徹底を図るために発案され、昭和52年交通対策本部において「交通安全フェア実施要綱」が決定した。同年科学技術館等において初の交通安全フェアを実施した。

 その後、交通安全フェアは、内閣府、首都交通対策協議会(昭和55年度から参加)、民間団体からなる交通安全フェア推進協議会の三者により、秋の全国交通安全運動の一環として、参加・体験を通して、楽しく交通安全知識や交通安全マナーを学ぶ交通安全思想の普及・啓発事業として32回開催してきた。

 その間の交通事故情勢を振り返ると、自動車保有台数、運転免許保有者数が一貫として増加傾向にある中で、交通事故死者数は平成の始め頃から減少傾向に転じてきた。さらに、平成20年中の死者数は5,155人であり、第8次交通安全基本計画で設定している「平成22年までに年間の死者数を5,500人以下にする」との目標を早期に達成した。

シートベルト体験車両

 これは、関係行政機関や交通関係団体等が、広報啓発活動、交通安全教育、交通安全施設整備や交通指導取締り等の各種取組を真摯に、かつ、積極的に実施してきた成果である。

 こうした取組のうち、交通関係団体が主体となって行ってきた広報啓発活動は、交通安全思想の普及・啓発を図る上での重要な柱の一つとして位置付けられており、中でも交通安全フェアによる広報効果は国民の交通安全意識の醸成に大きく貢献してきた。

 交通安全フェア主催者連絡会議及び全体会議は、費用対効果も高く、幅広い年齢層が対象となっている交通安全フェアの必要性は十分に認識しているものの、諸般の事情により、平成20年度をもって長い歴史に終止符を打つとの結論に至った。

 交通安全フェアは開催しないこととなるが、これまで培ってきた経験を生かしつつ、更に着実な交通事故防止ための広報啓発活動の実現を通じ、交通安全がより一層進展するよう取組みを進めていきたい。

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