平成22年度 交通事故の状況及び交通安全施策の現況 平成23年度 交通安全施策に関する計画(概要)
I 現況の概要
第1編 陸上交通
第1部 道路交通
第1章 道路交通事故の動向

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I 現況の概要

第1編 陸上交通

第1部 道路交通

第1章 道路交通事故の動向

1 道路交通事故の長期的推移

 交通事故死者数は、10年連続で減少。

道路交通事故による交通事故発生件数、死者数及び負傷者数

【交通事故死者数の推移】

交通事故死者数の推移

2 平成22年中の道路交通事故の状況

●概況及び死者数減少の要因

平成22年中の道路交通事故の状況

 近年、死者数が減少した要因としては、基本的には、道路交通環境の整備、交通安全思想の普及徹底、安全運転の確保、車両の安全性の確保、道路交通秩序の維持、救助・救急体制等の整備等、交通安全基本計画に基づく諸対策を総合的に推進してきたことによるが、定量的に示すことができる主な要因としては、<1>シートベルト着用者率の向上、<2>事故直前の車両速度の低下、<3>飲酒運転等悪質・危険性の高い事故の減少、<4>歩行者の法令遵守等が挙げられる。

要因<1>:シートベルト着用者率の向上に伴う致死率の低下

シートベルト着用者率及び致死率(自動車乗車中)の推移

要因<2>:高速走行の事故の減少(事故直前の車両速度の低下)

危険認知速度別交通事故件数(一般道路)及び死者数の推移

要因<3>:飲酒運転等悪質・危険性の高い事故の減少

飲酒運転・最高速度違反による交通事故件数及び死者数等の推移

要因<4>:歩行者の法令遵守

歩行中の死傷者数及び違反あり歩行者の死傷者数の推移

●年齢層別交通事故死者数及び負傷者数

<1>
死者数は、65歳以上の高齢者(2,450人)が18年連続で最も多く、全死者数に占める割合が初めて全体の半数を超えた。前年と比べると、特に、16~24歳(50人減)の若者が大きく減少した。
<2>
負傷者数は、30~39歳(17万577人)と16~24歳(14万5,557人)が多く、両者で全体の35.2%を占めている。
前年と比べると、特に、16~24歳(5,672人減)と50~59歳(4,595人減)が減少した。
年齢層別交通事故死者数の推移
年齢層別交通事故負傷者数の推移

●状態別交通事故死者数及び負傷者数

<1>
死者数は、歩行中(1,714人)が最も多く、次いで自動車乗車中(1,602人)となっており、両者で全体の68.1%を占めている。
<2>
負傷者数は、自動車乗車中が55万9,260人と最も多く、全体の62.4%を占めており、次いで自転車乗用中が15万973人(16.8%)となっている。
状態別交通事故死者数の推移
状態別交通事故負傷者数の推移

●状態別・年齢層別交通事故死者数

 平成22年中の状態別の交通事故死者数を年齢層別にみると、次のような特徴がみられる。

<1>
自動車乗車中(36.6%)、原付乗車中(48.7%)、自転車乗用中(62.3%)及び歩行中(71.6%)のそれぞれで、65歳以上の高齢者が最も多くを占めており、中でも自転車乗用中及び歩行中については、極めて高い割合となっている。
<2>
自動二輪車乗車中については、16~24歳の若者が全体の26.6%と依然として最も多くを占めている。
平成22年中の状態別・年齢層別交通事故死者数

●シートベルト着用の有無別死者数

<1>
自動車乗車中の交通事故死者数をシートベルト着用の有無別にみると、非着用は741人で、前年に比べて25人(3.5%)増加した。
<2>
非着用者の致死率(死傷者数に占める死者数の割合)は、着用者の致死率の13.9倍である。
シートベルト着用の有無別自動車乗車中死者数の推移

●チャイルドシート着用の有無別死者数

<1>
6歳未満幼児の自動車同乗中の死者数は、18人(うちチャイルドシート使用は5人)であり、重傷者数は107人であった。
<2>
6歳未満幼児のチャイルドシート着用有無別の死亡重傷率をみると、正しく使用した場合に比べ、不使用者は4.0倍、不適正使用者は9.9倍と高くなっている。
チャイルドシート使用有無別死者数及び重傷者数の推移
チャイルドシート使用有無別致死率及び死亡重傷率(平成22年)

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