平成22年度 交通事故の状況及び交通安全施策の現況
第3編 航空交通
第1章 航空交通事故の動向

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第3編 航空交通

第1章 航空交通事故の動向

1 近年の航空交通事故の状況

 我が国における民間航空機の事故の発生件数は、平成22年は12件であり、これに伴う死亡者数は17人、負傷者数は3人である。近年は、大型飛行機による航空事故は、乱気流によるものを中心に年数件程度にとどまり、小型飛行機等が事故の大半を占めている(第3-1表)。

第3-1表 航空事故発生件数及び死傷者数の推移(民間航空機)

2 平成22年中の航空交通の安全上のトラブルの状況

(1)航空運送事業者における安全上のトラブル

 我が国の特定本邦航空運送事業者(客席数が100又は最大離陸重量が5万キログラムを超える航空機を使用して航空運送事業を経営する本邦航空運送事業者)における乗客死亡事故は、昭和60年の日本航空123便の御巣鷹山墜落事故以降発生していない。我が国の航空運送事業者に対して報告を義務付けている事故、重大インシデントや安全上のトラブルに関する情報は、平成21年度に888件報告された。

(2)管制関係の安全上のトラブル

 平成22年4月25日に成田国際空港において、管制官の許可なく到着機が着陸した事案、11月22日に札幌航空交通管制部において、旭川空港到着機に対し最低誘導高度未満への降下を指示したところ、当該機の対地接近警報装置が作動し急上昇した事案、及び12月26日に福岡空港において、到着機が滑走路に向け進入降下中、管制官の許可無く出発機が滑走路に進入したため、到着機が着陸復行した事案が発生した。

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