特集 「道路交通における新たな目標への挑戦」―第10次交通安全基本計画(道路交通)の作成―

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◎はじめに

我が国における交通安全対策は,昭和45年に交通安全対策基本法(昭45法110)が制定され,5か年ごとに交通安全基本計画を作成し,交通安全の諸施策を強力に推進してきました。その結果,昭和45年の道路交通事故による死者数1万6,765人と比較すると,平成27年中の死者数は4,117人と4分の1以下にまで減少するに至りました。

しかしながら,いまだに道路交通事故による死傷者数が60万人を超え,道路交通事故件数は依然として高い状態で推移しており,事故そのものを減少させることが求められています。

平成28年3月11日に総理を会長とする中央交通安全対策会議において決定された第10次交通安全基本計画では,高齢化が進む我が国において,これまでの交通安全対策を一層充実させることはもちろん,先端技術を活用した安全運転支援システムの開発普及や情報の効果的な活用を,この5年間で強力に推進していくこととしております。

(平成28年3月11日に総理大臣官邸で開催された中央交通安全対策会議の様子)

本特集では道路交通事故の発生状況や近年の事故の特徴等について概説するとともに,基本計画において掲げている新たな目標を達成していくため,今後,国,地方公共団体,関係民間団体等が一体となって行っていく取組について記述しています。

今回の特集が国民の皆様の交通安全に関する理解と関心を深めるとともに,悲惨な交通事故の根絶に向けた取組の一助となることを願っております。

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