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自転車運転者講習制度の施行状況について

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交通の危険を生じさせるおそれのある一定の違反行為(危険行為)を反復して行った自転車運転者に,安全運転の大切さについての「気付き」を促し,自転車の運転者による交通の危険を防止するため,平成27年6月から自転車運転者講習を実施している。

この講習は,交通事故に関与した自転車運転者の約5分の3に法令違反があること等を踏まえ,自転車の交通事故を防止するためには,自転車利用者に対して交通ルールを徹底することが不可欠であると考えられたことから導入されたものである。

講習については,小テストによる交通ルールの理解度のチェック,犯しやすい違反行為の事例紹介や視聴覚教材による危険性の疑似体験,危険行為に関する学習・討議等,受講者の行動特性に応じた教育内容で行うこととしており,講習制度の施行後1年間(平成27年6月から平成28年5月までの間)で,制動装置不良自転車(ブレーキがない自転車等)運転,信号無視等の危険行為を反復して行った自転車運転者24人に対し同講習を実施した。

講習受講者の年齢・男女別では20歳代男性の受講が9人で最も多く,講習の原因となった危険行為は制動装置不良自転車運転が26件で最も多かった。

講習制度の施行後1年間における自転車が関連する交通事故の発生状況をみると,発生件数は93,484件,死者数は517人で,前年同期と比べて,発生件数は14,032件(13.1%),死者数は89人(14.7%)減少したほか,講習を受講した24人に受講後の感想を聞いたところ,自転車の運転者としての責任の重大性を再認識した旨,自転車運転に関する法令遵守の重要性を周囲にも広めていきたい旨の反応が得られるなど,同講習については,自転車運転者の法令遵守,安全意識の向上に一定の効果を発揮している。


【自転車運転者講習の受講状況(平成27年6月~平成28年5月)】

○年齢・男女別件
(年代) 男性 女性
10代 1 0 1
20代 9 1 10
30代 4 2 6
40代 2 0 2
50代 0 1 1
60代 1 0 1
70代 0 1 1
80代 2 0 2
19 5 24

○危険行為別件数
(違反名) 件数
制動装置不良自転車運転 26
信号無視 15
遮断踏切立入 3
安全運転義務違反 3
通行区分違反 1
48
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