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道路標識設置基準の改正について

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道路標識は,その種類,様式,設置場所等が「道路標識,区画線及び道路標示に関する命令」(標識令)に規定され,道路標識を整備する際に考慮すべき整備水準,設置方法等についての技術的基準が「道路標識設置基準」に定められている。以下では,2019年10月に行われた道路標識設置基準の改正内容について紹介する。

本改正では,主に,「標識令の改正により新設された道路標識の規定」,「道路構造令改正に伴う重要物流道路における標識高さの規定の追加」,「東京オリンピック・パラリンピックに向けた取組を全国に展開するため設置計画・取組方針の策定に関する規定の追加」,「地図を用いた案内標識の設置対象範囲の拡大」及び「高速道路等での案内標識である「道の駅の予告(116の2-C)」の設置可能範囲の拡大」が行われた。

また,2020年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会に向け,開催競技が多い1都3県(東京都,千葉県,埼玉県,神奈川県)の道路標識適正化委員会1において,道路標識改善の取組方針を策定・公表し,英語併用標記等について約1万4,000枚の道路標識の改善2を実施した。こうした取組方針の策定は,地域における面的な標識改善や計画的な標識整備に効果があることが確認されたことから,これらの取組を全都道府県に拡大するため,道路標識適正化委員会において取組方針を策定することを道路標識設置基準に位置付けた。さらに,標識設置基準のもと,全国にもインバウンド効果を波及させるため,全国の標識適正化委員会でも標識改善の取組方針や英語表記規定を作成し,道路標識の改善を進めている。

1 各都道府県に設置され,関係する道路管理者が参画し,標識等の表示内容を検討する委員会

2 令和元年6月末時点

新設された道路標識。一般道上の案内標識における高速道路の表示方法の変更、高速道路上の案内標識における行き先地名表示の特例、スマートIC関係の標識、サービス・エリア又は駐車場から本線への入口(逆走等の予防)、タイヤチェーンを取り付けていない車両通行止め
《対象路線》
道路管理者 対象路線 備考
国土交通省 直轄管理区間全ての国道 -
東京都 全都道・全補助国道 ※1 「英語表記改善(歩行者系標識を含む)」を実施
重点整備路線
(都内の骨格をなす都道・補助国道)
※2 「英語表記改善(歩行者系標識を含む)」、「通称名表記、文字サイズ拡大」を実施
重点整備エリア内の全都道・全補助国道 ※3 「英語表記改善」、「路線番号の活用」、「ピクトグラム、反転文字の活用」、「歩行者系標識の充実」を実施
区市 重点整備エリア内の区市道 ※4 優先順位を考慮し必要に応じて※3の取組を順次実施

※この他、各道路管理者が重点的に整備を進めるべきと判断した路線

東京都の取組方針の例(一部抜粋)。地図上に取組を行っている路線を色で示している
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