第3部 航空交通の安全についての施策
第2節 航空機の安全な運航の確保

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新技術の開発や重大事故の発生を受けて改正が進む国際基準に準拠するため,適切に国際標準を我が国の基準に反映させるとともに,我が国独自の環境の変化に応じた基準整備を適切に進める。

航空会社に対し,専門的・体系的な安全監査を引き続き実施するほか,年末年始の輸送等安全総点検なども活用し安全対策を推進する。また,事業者が社内一丸となった安全管理体制を構築・改善し,国がその実施状況を確認する運輸安全マネジメント制度については,運輸審議会答申(平成29年7月)を踏まえて事業者の取組の深化を促進するとともに運輸安全マネジメント評価を充実強化する。

安全を確保しつつ航空ネットワークの充実等を図るためには,操縦士・整備士の安定的な供給を確保することが必要であり,このため,(独)航空大学校の養成規模の拡大(平成30年度から)や新たな在留資格(特定技能)による航空機整備分野での外国人の受入れをはじめ,操縦士・整備士の養成・確保に向けた各種取組の促進や航空会社の健康管理体制の強化等を行う。

平成30年9月に策定された落下物防止対策基準が適切に実施されるよう,航空会社に対し指導・監督を行う。また,操縦士だけでなく,令和元年7月に策定した客室乗務員や整備士などに対する飲酒基準についても適切に実施されるよう,航空会社に対し指導・監督を行う。

外国航空機の安全性を確保するため,ランプ・インスペクションの充実・強化を図るとともに,外国当局との一層の連携に努める。

小型航空機の安全対策として,平成28年から定期的に開催している「小型航空機等に係る安全推進委員会」において,有識者や関係団体等の意見を踏まえながら,簡易型飛行記録装置(FDM)による事故調査,訓練・審査,リスク分析等への活用を検討・調査するための実証実験,操縦士に対する定期的な技能審査制度の実効性向上を図るための取組,注意喚起・安全啓発を図るための安全情報発信の強化などの更なる安全対策を推進していく。

国際的な危険物輸送に関する安全基準の整備に対応し,所要の国内基準の整備を図るとともに,危険物の安全輸送に関する講習会等を通じて危険物の適切な取扱いの徹底を推進する。また,荷主に対する危険物教育に有効な方法を検討し,危険物を適切に航空輸送するための安全対策を進めていく。

悪天による航空交通への影響を軽減し,航空機の運航・航空交通流管理を支援する航空気象情報について,更なる精度向上と適時・適切な発表及び関係機関への迅速な提供を実施するための整備を行う。特に,航空機の運航に必要な空港の気象状況を観測する装置の高度化を進める。また,新千歳空港において,航空機の離着陸に多大な影響を及ぼす低層ウィンドシアー(大気下層の風の急激な変化)を検知する空港気象ドップラーレーダーの更新整備を行う。加えて,Web形式で情報提供を行う空港気象情報提供装置に効率的に情報を入手・分析できるよう,ユーザーが選択した複数の航空気象情報を一画面に表示する機能を追加する。さらに,火山灰に対する航空交通の安全の確保及び効率的な航空機運航に資する情報を提供するため,航空路火山灰情報の提供システムの更新整備を行う。

  1. 安全な運航の確保等に係る運航基準等の整備
  2. 運輸安全マネジメント評価の実施
  3. 乗員政策の推進
  4. 落下物防止対策の強化
  5. 外国航空機の安全性の確保
  6. 小型航空機等に係る安全対策の推進
  7. 危険物輸送安全対策の推進
  8. 航空交通に関する気象情報等の充実
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