第1編 陸上交通
第2部 鉄道交通
第2章 鉄道交通安全施策の現況
第8節 鉄道事故等の原因究明と事故等防止
第1編 陸上交通
第2部 鉄道交通
第2章 鉄道交通安全施策の現況
第8節 鉄道事故等の原因究明と事故等防止
1 運輸安全委員会の事故調査状況
運輸安全委員会は、独立性の高い専門の調査機関として、鉄道の事故及び重大インシデント(以下本節において「事故等」という。)の調査により原因を究明し、国土交通大臣等に再発防止及び被害の軽減に向けた施策等の実施を求めているところ、令和6年度中、調査対象となる事故等は、14件発生した。また、同年度中、13件の報告書を公表した。
2 令和6年度に公表した主な事故等
令和5年6月、高知県で列車が土砂に乗り上げて脱線した事案について、雨量が規制値に到達しても速やかに運転規制を行わず、様子を見てから判断することが常態化していたことなどにより発生したことを明らかにした。この事案の再発防止を図るため、当該事業者に対し、規制値の雨量を観測したときは、運転状況を常に監視している運転指令員から速やかに運転規制の通告ができる仕組みを構築すること等を勧告した(令和6年7月公表)。