森林の整備

 沖縄県の森林面積は106,937haであり、県土面積の47%を占めています。森林は台風や干ばつ等の気象災害から県土を防護するとともに、県民の生活環境の保全といった重要な働きをしています。
 このような森林の有する多面的な機能を発揮させるため、森林の保全・整備を進めています。
 林業では、リュウキュウマツやイタジイなどを素材とした木材の生産とともに、食用キノコ類や木炭等の生産が行われ、地域振興に寄与しています。

1.森林整備、森林保護について

 森林の多面的な機能は、森林を適切に管理することによってはじめて発揮されます。このため、森林の収穫跡地や原野に人工的に造林を行ったり(育成単層林)、成長した森林の下に植栽を行ったり(育成複層林)、過密になった森林で不良木を除去する(改良)取組を行っています。

森林整備(造林)の実績

 また、沖縄県は温暖な気候であることから、年間を通じて森林病害虫が発生しやすい環境にあり、森林保護のためには病害虫対策が重要です。
 対策として、被害木の伐倒処理や薬剤散布などの取組を行っています。


松くい虫によるリュウキュウマツの被害木


キオビエダシャク幼虫の発生状況

2.林産物について

 沖縄県の林産物には、きのこ類、木炭、木材(リュウキュウマツ、イタジイ)などがあります。
 近年は、「食の安全」への関心の高まりから県産きのこの需要が高まってきており、この様な中、平成14年には、えのきたけの生産施設が今帰仁村に完成し、生産量が伸びています。また、平成19年には、ぶなしめじの生産施設が金武町と国頭村に完成し、生産出荷されています。

きのこ生産の推移

 また、沖縄県の令和2年度の木材需給量は約13.1万m3で、その内訳は輸入材約1.2万m3、移入材約11.3万m3、県産材は約0.6万m3となり、移入材への依存度が高くなっています。


県産材を利用した学習机


沖縄ウッディフェア