取組分野ごとの検討・取組状況
平成13年9月4日
跡地対策準備協議会
跡地対策準備協議会の第2回会合(平成12年8月24日)において、普天間飛行場の跡地利用の促進及び円滑化等について、「取組分野ごとの課題についての中間的な整理」を取りまとめるとともに、今後、更に取組分野ごとの検討を進め、それぞれの進捗状況に応じて、取組分野ごとの検討・取組状況について、逐次報告を求め協議を進めることとした。
これを受け、第3回準備協議会(平成12年11月29日)、第4回準備協議会(平成13年6月8日)において、文化財関係、再開発事業関係、跡地利用計画関係、原状回復措置関係などについて、順次取りまとめを行った。
その後更に、取組分野ごとの課題について、国、県、市の事務レベルで、総合的な検討・取組を鋭意進め、自治体財政関係、給付金関係及び国有財産関係について、以下のとおり、取りまとめたところである。
1.自治体財政関係
普天間飛行場の返還及び跡地利用に伴い、市の財政は、歳出面、歳入面での変動が予想されることから、財政運営の観点から検討を進めているが、今後、跡地利用計画の策定に向けた取組が進むため不確定な要素が残るものの、現時点では概ね次のような傾向が認められた。
- 普天間飛行場跡地の再開発事業に係る基盤整備については、市が既返還跡地の規模の大きな事例等を参考に試算したところ、財政運営上、事業実施の見込みはある程度得られるものの、市が想定している公園など地区内において大規模な公共施設の整備を行うこととした場合は、その整備手法、主体などによっては財政運営に及ぼす影響が大きい場合も考えられることから、跡地利用計画の策定と併せ、これらについて引き続き検討する必要があること。
- 再開発事業と関連する、学校等施設整備、アクセス道路整備、周辺市街地整備などの事業については、跡地利用計画の策定と併せ、その必要性等について精査するとともに、実施時期を工夫するなど投資の平準化を図った上で、検討を進める必要があること。
- 事業終了後まで含めた長期的な検討を進めたところ、再開発によるまちの成熟に伴い、税収等の伸びを期待でき、財政運営に寄与すると見込まれること。これを踏まえ、さらに今後の財政状況を勘案しつつ、市の財政負担の平準化について検討する必要があること。
- 基地関連収入の変化等により、財政運営に過大な影響を及ぼさないような取組を進める必要が認められること。
- このような財政推計が、再開発を進める上で有用であることに鑑み、市は、国及び県と連携しながら、跡地利用を円滑に進めるため、3~4年後を目途に策定される跡地利用計画の基本方針等を踏まえ、財政計画の策定に取り組むこととする。
2.給付金関係
- 給付金支給にかかる特例措置については、跡地利用の促進及び円滑化のための施策として、沖縄振興の観点から重要な課題であることに鑑み、沖縄振興新法に盛り込む方向で検討を進めることとする。
- 大規模駐留軍用地跡地にかかる給付金支給に関する特例措置及び大規模駐留軍用地跡地以外の駐留軍用地跡地にかかる給付金支給に関する特例措置については、閣議決定を踏まえ、今後、具体的に検討を進めることとする。
3.国有財産関係
- 国有財産の活用方策については、現行の国有財産の譲与等の特例措置の活用を踏まえつつ、沖縄振興新法の検討に併せて検討を進めてきたところである。
- 閣議決定にある跡地利用の促進及び円滑化のための施策としての、国有財産の特例措置については、沖縄振興新法の通則的部分に包含する方向で検討することとする。
- 跡地利用の促進の観点から必要となるものについては、県等の整理する具体的事案に基づき、検討・精査した上で、当該特例措置の対象とする方向で検討することとする。