第41回沖縄振興開発審議会総合部会・専門委員会合同委員会議事録
議事次第
○日時: 平成13年6月22日(金)15:00~16:00
○場所:ロワジールホテルオキナワ3階「龍宮の間」
1 開会
2 議事
沖縄の振興についての調査審議結果報告
3 閉会
配布資料
資料 沖縄の振興についての調査審議結果報告沖縄振興開発審議会総合部会委員名簿
○総合部会長財団法人沖縄協会理事 亀谷 禮次
○総合部会委員(五十音順)
琉球大学教授 大城 常夫
沖縄県経済農業協同組合連合会代表理事会長 儀間 義勝
沖縄県工業連合会会長 金城 名輝
放送大学沖縄学習センター所長 尚 弘子
沖縄振興開発審議会総合部会専門委員会委員名簿
○座長法政大学総長・理事長 清成 忠男
○座長代理
琉球大学教授 大城 常夫
○委員(五十音順)
琉球大学教授 池田 孝之
日本銀行那覇支店長 内田 真人 (株)危機管理総合研究所代表取締役研究所長 小川 和久
琉球放送(株)代表取締役会長 小禄 邦男
沖縄県経済農業協同組合連合会常務理事 金城 正信
名桜大学教授 小濱 哲
大阪産業大学教授 今野 修平
国際協力事業団沖縄国際センター所長 佐々木 豊
沖縄国際大学教授 富川 盛武
早稲田大学教授 富永 英義
(有)インターリンク沖縄代表取締役社長 豊川 あさみ
沖縄国際大学教授 野崎 四郎
(財)沖縄観光コンベンションビューロー沖縄コンベンションセンター館長 比嘉 悦子
琉球大学教授 眞榮城 守定
注:座長及び座長代理は総合部会に属する委員
出席者
○総合部会委員亀谷部会長、大城委員、儀間委員、金城(名)委員、尚委員
○専門委員会委員
清成座長、池田委員、内田委員、小濱委員、佐々木委員、富川委員、冨永委員、豊川委員、野崎委員、比嘉委員、眞榮城委員
○内閣府
武田官房審議官、渡辺参事官、吉田沖縄総合事務局長
議事
○渡辺参事官 第41回の沖縄振興開発審議会総合部会、専門委員会合同委員会を開催させていただきたいと思います。
本日、所用のためにご欠席されております委員は、小川委員、金城委員、小濱委員、今野委員の4名の方でございます。
それでは、亀谷部会長、よろしくお願いいたします。
○亀谷部会長 亀谷でございます。本日は、大変お忙しいところをご参集いただきまして、誠にありがとうございました。
平成11年9月に、当部会におきまして、今後の調査審議の進め方について決定をいたし、これを受けまして専門委員会が設置され、これまで沖縄振興開発計画に基づき実施されてきました諸施策等の現状と課題について、調査審議を進めてきていただいたところでございます。
昨年10月には、専門委員会の調査審議結果を中間報告としてご報告をいただいたところであります。その専門委員会におかれましては、さらに調査審議を進めてきていただいたところでございますが、本日の会議におきまして、これまでの専門委員会の最終の調査審議結果をご報告いただくことといたしております。
それでは、議事に入ります前に、事務局のほうから本日の配付資料の確認をお願いいたします。
○渡辺参事官 お手元にお配りしてあります資料につきましては、本日、専門委員会からご報告をいただきます沖縄の振興についての調査審議結果報告でございます。よろしくお願いします。
○亀谷部会長 ありがとうございました。
それでは、専門委員会の調査審議結果報告につきまして、専門委員会の座長の清成委員からご報告を賜りたいと存じます。
○清成委員 それでは、専門委員会の調査審議結果につきまして、ご報告いたします。
本委員会は、平成11年9月30日に開催されました第37回総合部会の決定を受けまして、まず、昨年10月までの約1年にわたりまして、延べ8回の会議を開催したわけでございまして、沖縄の社会経済状況、所得及び経済構造、それから人口、雇用、そして、産業振興、社会資本の整備、人材育成、国際交流拠点の形成等につきまして調査審議を進め、昨年10月に中間報告をとりまとめ、総合部会に報告をしたわけであります。
また、この中間報告に続きまして、昨年10月31日に開催されました第40回の総合部会の決定を受けまして、これまで概ね8ヵ月にわたりまして、今後の沖縄振興のあり方、沖縄の産業振興等の主要施策課題等につきまして、調査審議を進めてきたところでございます。専門委員会としては、中間報告を踏まえますとともに、その後の調査審議をもとにしまして、沖縄振興開発の現状、3次振計の評価、今後の沖縄振興のあり方、それから、沖縄振興を進めるにあたって検討すべき課題と方向性、こういったことにつきまして、今般、最終の報告として本報告を作成し、総合部会に報告するということになったわけでございます。
次に、調査の審議結果につきまして、その概要を説明いたします。
まず、目次をご覧いただきたいんですが、全体の構成としましては、1が沖縄振興開発の現状。それから2が、3次振計の評価。3が今後の沖縄振興のあり方。4で、今後の沖縄振興を進めるに当たって検討すべき課題と方向性。こういう構成になっているわけでございます。
まず、1の沖縄振興開発の現状につきましては、原則として、昨年報告いたしました中間報告、これを踏まえて、とりまとめてございますので、本日は項目のみをご紹介したいというふうに思います。
沖縄の経済社会の状況につきましては、人口、雇用、所得、経済構造、それから県土構造、米軍施設・区域の整理・統合・縮小と返還跡地の利用。
産業の振興につきましては、観光・リゾート産業、それから情報通信産業、農林水産業、製造業、中小企業について記述をしているわけでございます。
また、南の国際交流拠点の形成、社会資本の整備等、それから人材育成と学術の振興についての現状の記述を行っているわけでございます。これらの点につきましては、2ページから13ページにかけて記述しているところでございます。
それから次に、14ページは2としまして、3次振計の評価ということになるわけでございますが、ポイントはまず、昭和47年に本土復帰して以来、3次にわたる振計に基づいて、沖縄の振興開発が進められてきた結果、施設整備面をはじめとして次第に格差が縮小するなど、着実に成果が上がってきているわけでございます。
また、産業振興の面につきましては、観光・リゾート産業がリーディング産業としての地位を確立するとともに、情報通信産業が新しいリーディング産業として発展を期待されている状況になっているわけでございまして、これらの動きにつきましては、今後の沖縄経済、自立化の方向を示すものとして率直に評価をしていきたいというふうに思っております。
しかしながら、経済全体としては、1人当たりの県民所得が国民所得の約7割という水準で推移しておりますし、また、失業率につきましても、全国の約2倍という水準になっております。沖縄の産業及び経済は、全体としてはなお厳しいという状況にあろうかと思います。
また、財政依存度につきましても、依然として概ね30%台で推移するということで、財政による需要への依存度も依然として高いという状況にあるわけであります。
こうした状況からしますと、自立的発展の基礎条件の整備はまだ十分とは言えず、今後、沖縄の優位性を生かして、観光・リゾート産業をはじめとする産業の一層の振興と雇用の確保を図り、自立型経済を構築していくということが大変大事な課題になっているわけであります。
さらに、沖縄が広く我が国の経済社会及び文化の発展に寄与する特色ある地域として、整備がなされてきているかにつきましては、沖縄の地域特性を生かした南の交流拠点の形成に向けて、諸施策が講じられてきたものの、これもまだ十分とは言い難い状況にあるわけです。
今後は、特に、国際的地位を高めつつあるアジアとの関係を踏まえつつ、交流拠点の形成に向けて検討を深め、諸施策を実行に移していく必要があるわけでございます。
この3次振計の評価というのは、概ね以上のとおりでございます。
次に、15ページでございますけど、3の今後の沖縄の在り方につきましては、まず、沖縄の地域特性への再認識が必要であるということを記述しているわけであります。復帰後、本土との格差是正を中心に、どちらかといえば、地域特性のうち不利な点といいますか、こうした面に重点を置き、その克服という観点を中心に、沖縄の振興開発が進められてきたわけであります。
一方、復帰後約30年という時代の変化でありますとか、最近の時代潮流の中で、かつては不利だというように考えてこられました地域特性が、むしろ有利性をもつというようになってきている面もあるわけでありまして、従来、あんまり顧みることのなかったものが、地域特性として、今後活用し得るという状況になっているわけであります。
21世紀における魅力ある沖縄の創造は、なお存在する不利性の克服を図っていくということはもちろん重要でありますけれども、同時に、沖縄の地域特性を新たな時代においてさらに引き立て、最大限に活用していくということにより切り開かれていくというように考えるわけであります。
この沖縄の将来を考えるにあたっては、まずはこうした地域特性への再認識が必要であると思うわけであります。そして、こうした地域特性の内容としましては、地理的特性、自然的特性、それから、次に16ページに移りまして、歴史的・文化的な特性、経済的・社会的な特性に関する記述を進めているわけであります。
17ページに移りまして、次に時代潮流の中での沖縄について記述しているわけであります。
21世紀を迎えた今日、社会的潮流として、グローバライゼーションでありますとか、これを加速するIT革命、そして、この環境問題に対する意識の高まりといったような大きな流れがあり、沖縄が自らの地域特性を踏まえて、その潮流を活用していくという視点から、今後の沖縄振興の在り方を考えていくということが重要であります。
17ページにおきましては、国境を超えた地域の連携・交流、それから、世界及びアジアで進んでおりますIT革命、さらに18ページに移りまして、環境共生、循環型社会への移行、少子・高齢社会の到来、分権社会の地域づくりということについて、それぞれ記述しているわけでございます。
20ページに入りまして、(3)で沖縄振興の必要性と今後の沖縄像について記述しているわけであります。
これまで3次にわたる振計におきましては、沖縄の特殊事情に鑑み、その目標の一つとして、本土との格差是正を掲げ、とりわけ不利性の克服に主眼を置いて、沖縄の振興開発を進めてきたわけであります。その結果、施設整備面をはじめとして、次第に格差が縮小するなど、着実に成果を上げてきているということは、先ほどの評価で触れたところでございます。
しかしながら、沖縄の特殊事情や不利性を背景として、沖縄がなお引き続き多くの課題を抱えているということも事実であります。中でも大きな課題といいますのは、復帰後30年を経た今日においても、産業の振興が遅れ、本土よりも厳しい雇用状況が続いているということでございます。
今後の沖縄の振興を進めていく上で、産業を振興し、雇用の確保を図っていくということは、大変大きな課題になっているわけであります。また、施設整備面における本土との格差は、総体としては縮小したものの、交通、物流への適確な対応、水の確保、街づくり、環境衛生等をはじめとして、今後とも積極的な社会資本整備を進めていく必要があるわけであります。さらに、米軍施設区域の整理、統合、縮小と返還跡地の利用といったような問題でありますとか、離島、過疎地域の問題への対応もあるわけであります。
この沖縄の振興にあたっては、このような沖縄の抱える諸課題に今後ともしっかりと対応していかなければならないというところでございます。
他方、21世紀に入った今日、先ほど指摘しました、時代潮流を踏まえるとともに、沖縄の地域特性を生かし、新しい沖縄像を求めて沖縄の振興を進めていくということが必要になっているわけであります。
地域特性の発揮という観点からしますと、例えば、観光・リゾート地としての沖縄の役割をさらに広げて、例えば観光・リゾート地としての沖縄の役割をさらに広げて、国民の総合的な保養の場の形成でありますとか、体験交流の場を提供していくこと。
また、環境共生、循環型社会システムの構築でありますとか、それから21ページに移りますけれども、経済社会システムのIT化など、モデル的な取り組みを他の地域に先駆けて実施していること。そしてさらにアジア太平洋地域における連携、交流の活発化を産業の活性化に生かすということで、コンベンションをはじめ、内外から人々が集い、交流する場としての拠点を形成すること。
それから、アジア太平洋地域の地域づくりに貢献する役割を我が国の中で積極的に沖縄が担っていくということ、こういったことが重要であります。
以上のような、様々な取り組みが、沖縄において行われることによって、自立に向けた持続的発展の実現でありますとか、世界に開かれた交流拠点の形成といった将来像が見えてくるというふうに認識しているわけでございます。
次に22ページに移りまして、沖縄振興にあたっての基本的視点を記述しております。今後の沖縄振興を進めていくにあたっての基本的視点としまして、参画と責任、選択と主張、連携と交流といった3点を掲げているわけであります。
まず、1の参画と責任につきましては、沖縄振興は、多様な主体によって担われているわけでありますけれども、その取り組みにあたっては、国、県、市町村、それから民間部門等の役割分担を明確にし、参画と責任を意識しつつ、かつ一体となって沖縄の将来を見据え、戦略的に取り組む必要があるといったことを記述しております。
次に2番目の選択と集中につきましては、例えば産業、経済の面におきまして、各企業、各産業は、それぞれおかれております現状等を課題の把握の上に立って、人や資金など限られた資源を総花的に使うというのではなく、時代の潮流や、その中での沖縄の可能性を見極めながら、選択し、集中していくという姿勢も非常に重要になってくるということ。県、国などの行政においても、そうした産業界の取り組みの下で、同様の観点に立って、産業界の取り組みを支え、戦略的な振興を図っていく必要があること。そして、今後、自立型経済の構築に向けて、柱になるというように考えられます観光リゾート産業でありますとか、あるいは情報の分野における集中的な取り組みが人材育成に対する取り組みと同時に大変重要になってくるということについて触れているわけであります。
23ページに移りまして、3の連携と交流についてでございますけれども、今後の沖縄の振興に当たっては、様々な分野で、様々な広がりをもった連携と交流を重層的に進めていくという必要があろうかと思います。この中で、産業間の連携でありますとか、地域間の連携、交流、さらにアジア太平洋諸国との連携、交流の必要性といったことについて記述しております。
24ページに入りまして、以上踏まえまして、5で沖縄振興の基本方向というのを整理しております。
第1は、自立的発展の基礎条件の整備と民間主導の自立型経済の構築ということであります。
3次振計の評価でありますとか、沖縄振興の必要性において触れましたように、沖縄は産業の振興や、雇用の問題をはじめとして、今なお多くの課題を抱えており、3次振計まで目標の一つとされてきた自立的発展の基礎条件の整備がまだ十分とはいえないと。こういう状況にあるわけであります。そのため、社会資本の整備をはじめ、沖縄の自立的発展へ向けて、基礎条件の整備を引き続き図っていく必要があるわけであります。
また、沖縄の地域特性や、優位性を生かして、競争力のある産業集積を図り、自らのうちに成長の原動力と、メカニズムを内臓した民間主導の自立型経済を構築していく必要があるということを記述しております。
それから、基本方向の2番目でありますけれども、我が国及びアジア太平洋地域の発展に寄与する特色ある地域としての整備であります。3次振計におきましては、新たに我が国の経済社会及び文化の発展に寄与する特色ある地域としての整備というのが、掲げられたわけでありますけれども、今後の沖縄振興においては、我が国のみならず、アジア太平洋地域の発展に寄与する特色ある地域としての整備が求められているというように考えております。
25ページに移りまして、第3に特性を生かした地域の均衡ある発展と、広域連帯の実現を指摘しているわけであります。
さらに26ページに移りまして、4で、今後の沖縄振興を進めるにあたって検討すべき課題と方向性について記述しております。
何と言いましても、産業振興は大変大きなポイントでございます。
したがって、第一に、まず優位性を生かした産業振興による自立型経済の構築を掲げております。沖縄の産業につきましては、観光リゾート産業が、沖縄のリーディング産業としての地位を確立するとともに、情報通信産業が新しいリーディング産業として発展を期待される状況になっておりますけれども、沖縄の産業及び経済全体として、なお厳しい状況にあり、今後、産業の一層の振興と雇用の確保を図り、自立型経済を構築していくということが、大変大きな課題になっているわけであります。
その際、地域間競争の中で、沖縄の地域特性を踏まえて、沖縄の産業のもつ競争力や、ポテンシャル、さらには、今後の産業展開の可能性等をしっかり見極めて、優位性を生かした産業振興を図っていくこと。また、併せて、産業間の連携や波及効果にも留意した取り組みを進めていく必要がございます。
このリーディング産業として期待されております観光リゾート産業の今後の方向性につきましては、26ページから27ページにかけて、今後発展が期待される情報通信産業については、27ページから28ページにかけて、それから農林水産業については、29ページ、それから製造業につきましては29ページから30ページにかけて、最後に中小企業につきましては、30ページから31ページにかけて、それぞれ課題でありますとか、方向性について記述してございます。
次に32ページに移りまして、(2)のアジア太平洋地域における交流拠点の形成についてでございますけれども、交流拠点を支える基盤整備としての空港・港湾・情報基盤の整備、コンベンション機能の充実、亜熱帯資源等の面につきまして、国際的に貢献できる、国際的なレベルでの研究、それから33ページに移りますけれども、保健衛生、環境保全、農林水産業等、様々な分野におけるこれまでの実績を踏まえた、幅広い分野の国際協力の積極的な推進等につきまして記述しております。
それから、次に34ページに移りまして、(3)の人材の育成・交流についてでありますけれども、沖縄が自立に向けて、持続的に発展し、世界に開かれた交流拠点を形成していくためには、それを担う人材の育成が重要であり、人材の育成は、沖縄振興の鍵を握るものであるというように考えられますので、このようなタイトルにしたわけでこざいます。
この中で産業振興の観点からの戦略的な人材の育成、開かれた交流拠点の形成を支えるという観点からの人材形成、高等教育機関における沖縄の振興に資する高度で、専門的な人材の育成と、産業を誘発する科学技術の研究開発、本土や、海外を含め、幅広い人材の沖縄振興への参画などについて記述しているわけであります。
それから、36ページに移りまして、(4)で潤いのある美しい沖縄づくりについて記述してございます。
まず、第一に沖縄らしい地域環境を形成していくことが重要でありまして、それから第2は、環境との共生と循環型社会の形成であります。
島しょで構成される沖縄におきましては、特に環境保全のみならず、環境との共生や循環型と社会の形成の観点に立って、諸施策を展開していくということが必要であります。
37ページでございますけれども、第3に沖縄独特の文化の継承と創造ということについて触れているわけであります。
38ページに移りまして、(5)で戦略的な社会資本整備の必要性について書いております。
産業の振興の観点からの戦略的、重点的な社会資本整備、特に空港、港湾の積極的整備、美しい地域環境の形成、環境や緑の保全との関連、バリアフリー、防災との関連といったことについて記述しております。
40ページに移りまして、6で均衡のとれた活力ある地域づくりについて記述しております。
第一は、沖縄が持続的に発展していくためには、各地域において特色を生かした魅力ある地域づくりが必要であるということについて書いております。
この中で、北部圏域の振興についても触れております。それから[2]で、安全で安心な地域づくり、それから41ページにいきまして、3で、いきいきとした県民生活の実現に向けた地域づくり。そして[4]で離島の振興について触れております。
離島につきましては、地理的、自然的条件の制約の元で、産業生活の両面にわたり、多くの課題を抱えており、その活性化を図っていくこと、沖縄の振興にとって重要な問題でございます。
最後に43ページに移りまして、7が米軍施設区域の整理・統合・縮小といったことと、返還跡地の利用による県土構造の再編についてであります。
米軍区域の米軍施設・区域の整理・統合・縮小に向けて、沖縄の振興という観点からも、積極的に取り組みを進めていく必要があること。そして返還跡地の有効利用は、これからの沖縄振興を進めるにあたって、特に重要な課題であることから、県土構造の再編も視野に入れた幅広い検討が求められていると言ったことについて、記述しております。
なお、44ページ以下に、関連する図表を取りまとめて添付しております。
それから、また本日の資料にはつけておりませんけれども、これまでの各界の専門委員会の議事概要を添付するということにしております。
以上、沖縄振興開発審議会総合部会専門委員会の沖縄の振興についての調査審議結果についてご報告申し上げました。以上でございます。
○亀谷部会長 大変どうもありがとうございました。
ただいまの専門委員会調査審議結果報告につきまして、何かご質問、ご意見等がございましたらお願いをいたします。
ございませんでしょうか。
○大城委員 20日の新聞に沖縄振興を受けて、大学院大学をつくるという、そういった記事があります。われわれの議論の中で、アジア・太平洋地域における交流拠点の形成、あるいは沖縄振興の鍵を握る人材の育成、交流という項目がありますけれども、その中で、実際具体化するプロジェクトについて、いろいろ話はあったんですけど、これは次の振計の中身の問題になっていると思いますけれども。こういった、それを具体化する一つの構想が政府側から出ているということは、非常に歓迎すべき、非常にいい構想だと思います。
そういうことで、少しその点について、関連を説明していただければ大変助かると思います。
○亀谷部会長 私も、ごく最近、新聞でそれを拝見しまして、何かご構想がおありになるというふうなご発言だったんではないかと思いますが。座長はお聞きになっておられますか。もし、何でしたら内閣府のほうに……。
○武田審議官 内閣の官房審議官の武田でございます。今、大学院大学のお尋ねがございましたので、私のほうから承知している限りお答えをさせていただきたいと思います。
この構想は、実はマスコミにああいう形で出てしまいまして、われわれ自身も実は非常に大きく取り上げられて、正直、びっくりしている面もございますけど。
実は、こういった構想につきまして、非公式に検討をしているところでございますが、実はまだ成案を得ている状況にはございません。尾見大臣、ご案内のとおり、沖縄担当であると同時に科学技術も担当もいたしておりまして、前から科学技術を活用した沖縄の振興ということも非常に熱心に言っておられます。
今、こういった形でポスト3次振計のあり方ということで、県あるいは政府、双方で検討されているわけでございますけれども、そういった議論の中で、アジア・太平洋地域におけます交流拠点としての沖縄の発展というものが非常に強く期待されていると。あるいはまた、ITをはじめとします産業振興に向けた人材育成の重要性というものも指摘をされておりますし、今回の専門委員会の構想の中にも、そのあたりは非常に強く強調をしていただいているところでございます。
そういった方向性を踏まえた構想として、教授陣あるいは学生の相当数を、諸外国から受け入れると。そういった形で、例えばITであるとか、あるいは環境技術、そういった先端的な研究を行って、国際的な研究の交流拠点になるような、新しい発想の大学院大学が作れないかというようなことで検討したいというふうに実は考えているところでございます。
ただ、何分にも、これから沖縄県、あるいは関係省庁とも十分に意見交換を行ってやらなければいけない話でございまして、ちょっとそういう意味では、非常に大きく取り上げられたわけでございますが、非公式に検討している段階ということでございます。
以上、説明させていただきました。
○亀谷部会長 何か、ほかにございませんでしょうか。
○金城委員 これは専門委員会の決議をして、この案は出されているんでしょうか、それとも一緒に討議するということでやっているんでしょうか、どっちなんでしょうか。
専門委員会が審議をして、まとめて総合部会に提出したという形になるのか。あるいは一緒に討議するという形になるんでしょうか、どっちなんでしょうか。
○渡辺参事官 今回は、専門委員会と総合部会の合同委員会でございますので、専門委員会座長からご報告をするということでございます。併せて、それについてご質問、あるいはご意見、ご議論というのは、当然にあってしかるべきだというふうに思っています。
○金城委員 分かりました。それで、実は、アジア・太平洋の交流拠点の形成ということが書かれているわけですけれども、もともとそういう交流拠点の形成を、一地域の産業振興、あるいは社会の振興開発で取り上げるべきなのか。あるいは、これは国家的討論として、平和的な安全保障の構築という観点から、国家的な施策として取り上げるべきじゃないかというふうな議論は出なかったんでしょうか。そういう検討はなされたかどうか、お伺いしたいと思います。
それから、二つ目は、加工交易型産業の中に、魅力ある投資環境というのがございますけれども、その魅力ある投資環境の中身について検討されたことはありますでしょうか。もしあるとしたら、その概要について、ひとつ教えていただきたいというふうにお願いしたいと思います。以上です。
○清成委員 前者の魅力ある国際交流拠点、国家プロジェクトにするかどうかということは議論しておりません。というのは、グローバライゼーションというのはボーダーレスですね。そうすると、これは国境を超えた地域間競争ということになって、ネーションステート、国民国家そのものが相対化されていくわけです。しかし、国民国家は消えるわけではありませんから、したがって、ある地域の競争力を強めるということについて、国家は強い関心をもたなければならないことは事実であるわけです。しかし、ここではそういう拠点の形成が必要であるということで、それを国家プロジェクトにして、お金を付けるかどうかとか、そういう話は、実はこの報告の議論すべき次元よりも、むしろその先の問題じゃないだろうかというように思いますけど。
○金城委員 こういう交流拠点というのは、他の国もそういう拠点を形成したいと望んでいると思うんです。そうすると、それだけの魅力がなければ、そういう交流拠点にはなり得ないし、それからもう一つは、拠点と言えば人の交流が主体になると思いますから、やはりこれからは知的な団体の集積というのが大事になってくると思います。
そういうことをすると、沖縄の地域、県を主体にしてやるということでは、どうも力が足りない、そういう拠点はなかなか難しいんじゃないかというふうに思うので、やはり国家のプロジェクトとして、国家の粋を集め、そして、アジアの粋をそこに集めるというふうな形をしないと、なかなかそういう交流拠点というのは難しいんじゃないかというふうに思っているわけです。
○清成委員 今、中国で大都市見直し論が起こっているんです。結局、WTO加盟ということで、国際競争にさらされて、競争力のある地域つくらなければいけない。だから、長江ベルト地帯とか、それから北京であるとか、ああいうところ、国家プロジェクトで競争力強めようということで、これまで人口の大都市集中、農村分散ということが言われていたんですけど、逆に、大都市見直し論が起こっているんです。地域の競争力というところに着目した国の施策なんです。これはEU統合の中でも、そういうことが起こっているわけです。だから、フランスは分権化を進めながら、同時にパリの再開発とか、あるいはコートダジュールに集積をつくるとかいうようなことを、これも国家プロジェクトになっているわけです、フランスの中で。
いろんな手法があろうかと思うんです。国家プロジェクトにするのか、あるいはその国のその時々の財政状況であるとか、いろんな視点からしますと、そこのところはどうもこの専門委員会で議論するのは、ちょっと超えているんじゃないかという、こういう考えをしたわけでございますけど。
○亀谷部会長 先生、もう1点。
○金城委員 もう1点。魅力ある投資環境の整備の中身については。
○清成委員 それほど立ち入って議論してないんです。あまりこんなこと言っていいかどうか分かりませんけど。
例えば、ここにきて、日本の工業の本格的な空洞化が始まっているわけです。具体的には、中国に生産拠点が移ってしまっていると。これがハイテク産業を含めて、相当に移ってきてしまっていると。それを加速しているのが実はITなんです。サプライチェーンマネジメントといったようなことが展開しますので、グローバルに生産機能を分散することが相当に可能になって、それで急速に中国に進出した。したがって、中国の中で、自己完結的な産業構造が形成されつつあるんです。
そういう視点から見ますと、沖縄に何かこう特段の措置をして、生産加工機能を集積するというのは、比較優位という点から見ると、非常に限られるんじゃないだろうか。やっぱりそこのところを見極めませんと、どういう投資が必要かということがはっきりしてこないと思うんです。これは相当に付加価値の高いものとか、開発機能との関わりとか、しかも中国にもどんどん今、開発機能が移ってますので、それとどう住み分けるかとか、そのへん突き詰めないと、具体的な議論はちょっとできにくいんじゃないか。しかも、これがこの1~2年の間に急速に進んでいる現象なんです。そこがあるものですから、非常に書きにくかったということがあるわけです。
○金城委員 申し上げるのは、自由貿易地域という概念が、経済社会の進歩によって、はたしてこういう地域でその製造をやって成り立つのかどうかというふうなことが懸念されるんです。関税障壁は低くなるし、人件費は高いし、資源があるわけじゃないし、海を隔てていると。すべて不利な条件しかないのに、ここで自由貿易地域を成功させようとするのは、相当の制度的なバックアップしなくてはいけないけれども、そのバックアップは国としては可能なものなのかどうか。そういうことを検討して、そういうのを引っ張りだせばいいんだけども、そういうことができないのに文句としてうたい出して、実際はできないというようなもので。今後の3次振計後の沖縄振興開発の一つの柱にしようというふうなことはどうかなというふうに疑問に思っているわけです。
○清成委員 私も、個人的にはいろいろ意見があるわけですけれども、大体こういう記述でおさめたということになるわけですけれど。
○尚委員 2点お尋ね致します。まず1点は、先ほどお話のありました大学院大学についてですが、おそらく明日の大臣のご発表ということになるでしょうが、新聞報道によると、専門分野の立て方が国立高専のそれと酷似しているんです。現在、私は国立高専の設置準備委員会のメンバーですが、その進展が遅いような感じがする反面、大学院大学の開学が3年度をメドにしているという報道に、12ページの国立高専と何らかの関連があるのかどうかということと、高専の今後のタイムスケジュールについてお聞きしたいと思います。
2点目は、健康休暇が現在「成人の日」と「体育の日」の月曜日設定で施行されていますが、さらにもう2日、ちかじか国会で増やすということを聞いております。今後高齢社会が加速的に進展する中で、沖縄の地域特性を活かした健康保養地としての存在を強調できないものがどうかということでございます。現在私は、日本ウエルネス協会の理事を務めており、当協会でも沖縄での長期滞在型の健康保養と観光振興とを兼ねたプログラムを推進しております。この事で、国主導による健康保養地という受皿づくりで立法化は出来ないものかお伺いいたします。
○渡辺参事官 1点目の公立高専の件でございますが、とりあえず国立高専と、今、非公式に検討されている大学院大学とは、切り離した話として進めております。
それで国立高専につきましては、今、琉球大学に創設準備室が設置されているということで、具体的な検討、地元調整が進んでいるということでございますが、文部科学省としてのお話によりますと、14年度用地の取得造成が主な作業になるというふうに予定をしているということでございまして、文部科学省としては、早期の開設を目指していきたいというお話でございます。
それから、健康保養の件は、大変私どもも重要な問題だと考えてございまして、それから専門委員会の中でも種々ご議論をいただいてまいりました。
それで、この最終報告の中にも、観光リゾート産業の中に入っているんですが、特に今後の高齢化とか、あるいは国民の価値観の変化、それから健康志向の高まりといったことを踏まえますと、特に沖縄の亜熱帯の、あるいは長寿のそういった特性を十分生かし得る対象になるだろうということで、ここでは国民の総合的な保養の場の形成という形で話を書いてございますけれども、そういったものは、今後の大きな沖縄振興の柱になっていくだろうというふうに思っております。
ただ、それが法律として、どういうふうに法律事項として書かれるかどうかという問題は、なかなか難しい問題があると思いますが、ただ、いずれにしても、法律は、法律事項として書くべきものは法律事項になるんですけれども、それ以外に、当然予算とか、あるいは次の計画とか、そういった中に、どういうふうに盛り込んでいくかという問題があるかと思いますので、そういった全体の中で大きな柱といいますか、一つの柱として考えていかなくてはいけないだろうというふうに思っております。
○亀谷部会長 あとどなたかございますか。
○大城委員 金城委員のアジア太平洋地域における交流拠点の形成の観点ですけれども、専門委員会の議論で私も提案をして2と、それから人材育成については、提案をしましたので、その関連で少しお話をいたします。
これは地域プロジェクトか、あるいは国家プロジェクトにすべきではないかというお話だと思いますけれども、この位置づけは、やはり21世紀の国土のグランドデザインを僕は受けているというふうに考えております。あるいはもちろん政府の計画ですので、これは国家の地域の位置づけだというふうにとらえておりまして、それを具体化する形でそれが出てきている。21世紀のグランドデザインでは、アジア太平洋地域のクロスロードという位置づけをしてあります。
沖縄がそういった位置づけになっておりますので、この段階では、まだこういう地域計画なんだろうと思いますけれども、この沖縄振興開発計画も国の計画でありますので、やはりこれは国家プロジェクトとしてやるべきではないかというふうに思っておりますし、この32ページの下から5番目のパラグラフですか、そこには単に交流拠点ではなくて、そのコンテンツというのか、交流する内容についても、例えば沖縄の持っている亜熱帯島嶼資源、島嶼性、豊かな自然環境の面において、国際的に貢献できる国際的なレベルの研究やそれを踏まえた地域づくりの貢献を進めるための仕組みづくりについて検討を進めるべきであという表現にはなっておりますけれども、僕はこの大学院大学というのも、そういったレベルの国のプロジェクトの構想ではないかというふうに受け止めております。
ということで、これは多分、国が積極的に関与しないと、そういったアジア太平洋地域における国際交流拠点の形成というのは、かなり困難が伴うのではないかというふうに考えます。
○亀谷部会長 そのほかございませんでしょうか。
○富永委員 専門委員の富永でございますが、ちょっと気になりまして、質問というか、意見になるかと思いますけれど、今の大学院大学、あるいは国立高専のお話。沖縄にとって、あるいは地域交流、アジア太平洋地域の交流という視点で、国がやるべき方向として期待がもたれるというのは、大変よく分かるんですが、一方では、現在、我が国が置かれている高等教育の問題で、国立大学の独立法人化という問題が進んでおります。それから、大学院においても、競争原理の導入ということが非常にうたわれております。国際化の競争ということも非常に大事なことなので、これを国がやるということではなくて、大学が自立的にやるということが、かなり強くうたわれていますので、国が主導的に大学院をつくる、あるいは国立高専をつくるということと、それから今日本が置かれている協議会もいわゆるもっと活性力のある国際競争力のある形で自立的にやろうという方向と、ちょっと相反する部分があるのではないか。要するに、20年ぐらい前のお話ですと、その話は大変結構なんですが、今はこれからはちょっと違う方向になっているということで、我が国の置かれている状況は、違うんじゃないかなと。そうすると、アジア太平洋地域における沖縄の位置づけとして、国家としてやるべきことというのは、特に交流拠点、あるいは人材育成というのは、もうちょっと別の視点、あるいは国際機関との協調、国連との協調とか、あるはいは外国との協調とか、そういう視点ではないのかなというふうに専門委員として感じます。
○清成委員 私も今のご意見に全く同感なんですね。実は先々週早稲田の総長と一緒に尾身さんに会いまして、これは科学技術担当大臣としての尾身さんに会ったんですね。その時の感触とか、昨日、経済財政諮問会議の構造改革基本方針というのが発表されまして、それにこういう記述があるんです。「特に国立大学については、法人化して自主性を高めるとともに、大学運営に外部専門家の参加を得、民営化を含めて、民間的発想の経営手法を導入し、国際競争力のある大学を目指す」とあるんですね。尾身さんに会ったときは、彼は「教職員は非公務員化にする」というふうに言明されていました。
それから、昨日の基本方針にも、「法人化して」とあって、実は「独立行政法人化」とは行ってないんです。これは小泉さんが国立大学の民営化ということについて発言されものですから、この独立行政法人を越えてということで了解があるみたいで、したがって昨日の報告でも法人化というふうに言っているんですね。そうなりますと、私立大学の学校法人に限りなく近い存在になってくる。そうすると、国家プロジェクト云々という話よりも、国家をインフラ的なところでサポートする。しかし、大学づくりそのものは、民間的手法の導入ということに当然なってくるだろうというように考えられますけれども、結局、何分このへんは文部科学省でも独立行政法人化を越えてどうなるのかという話はまだ固まっていないようですね。
○金城委員 私は清成委員の意見に賛成です。そういう視点で見るべきではないかと申し上げたい。
○亀谷部会長 どうもいろいろご意見ありがとうございました。それでは、一応、時間の関係もございますし、ご意見もお出しいただいたようですので、この専門委員会の報告を了承ということにいたしてよろしいでしょうか。
(「異議なし」と言う者あり)
どうもありがとうございます。それでは、この案を持ちまして、総合部会から沖縄振興開発審議会へ報告をさせていただくことにいたします。
また、この報告を受けまして、審議会として内閣総理大臣へ意見具申を行うこととなると思いますが、別途総合部会で、その意見具申の案を審議いたし、審議会へ提案していくことになろうかと考えております。
この点につきして、事務局のほうはいかがでございますか。
○渡辺参事官 沖縄振興開発特別措置法の52条の第2項にございますが、審議会が沖縄の振興開発に関する重要事項につきまして、内閣総理大臣に対して、意見を申し出ることができるという規定がございます。
それで本審議会でございますけれども、まだ日程はちょっと確定できないところでございますが、私どもとしては、でき得れば、7月の下旬ごろをめどに、あるいは場合によっては、若干ずれる可能性がないわけではないと思いますが、一応、7月下旬をめどに審議会を開催していただければありがたいなと思っておりまして。ただ、これは私ども受け取る側の大臣等の日程もありまして、ちょっとまた別途ご相談させていただければ調整させていただきたいというふうに考えております。
その審議会におきましては、本日ご了承いただきました審議結果報告を踏まえて、今後の沖縄振興について意見具申をしていただくということになろうかと考えております。
それで、10年前の例によりますと、審議会の意見具申につきましては、総合部会において、その案を取りまとめていただきまして、総合部会長から審議会の席上でご提案をいただいて、これを審議会として決定をして、内閣総理大臣に対して意見具申を行っているということでこざいます。
○亀谷部会長 それでは、時期は今お話がありましたように、まだ未定でございますが、次回の総合部会におきまして、意見具申案を審議をいたしたいと存じます。
意見具案につきましては、ただいま決定をいたしました調査審議結果報告を踏まえまして、それをもとにできるだけ簡潔なものにしていくことになろうかと存じます。
この意見具申案につきましては、事務局にたたき台といいますか、一応の案をご検討いただきまして、この総合部会開催前に部会の各委員にご相談を申し上げまして、審議会総会の前に、総合部会を開きまして、ご審議をお願いをしたいと考えております。
日程につきましては、後日、調整をさせていただくのでございますが、総合部会の各委員におかれましては、どうぞよろしくお願いをいたしたいと存じます。
清成座長さんをはじめ、専門委員の皆様方には、これまで約2年間にわたりまして、調査審議に大変ご苦労、煩わしてきたのでございますが、大変ありがとうございました。
ここで、事務局を代表いたしまして、武田審議官から総合部会及び専門委員会の各委員の皆様にお礼のご挨拶がございます。
○武田審議官 それでは、一言御礼のご挨拶をさせていただきたいと思います。
まず、亀谷部会長をはじめ、総合部会の委員の皆様方、また専門委員会の委員の皆様方におかれましては、沖縄の振興開発につきして、平素から格段のご支援、ご協力を賜っておりまして、心から御礼を申し上げる次第でございます。
平成11年9月の総務部会の決定に従いまして、専門委員会が設置をされ、これまで沖縄振興開発計画に基づいて実施をされてきました諸々の施策の現状と課題、あるいはさらには沖縄の振興開発のあり方につきまして、平成11年10月から2年近くの長きにわたりしまして、調査審議を進めていただいたところでございます。
委員の皆様方には、大変ご多用のところ、総合部会と専門委員会の合同委員会で2回、専門委員会で12回という会議が開催をされまして、極めて勢力的かつご熱心な審理を重ねていただいたわけでございます。
昨年10月に中間報告をいただきました。このたびその後の専門委員会での調査審議を踏まえまして、最終の報告を取りまとめていただいたと。本日の総合部会でご承認をいただきまして、そういう意味で誠に感謝をいたしているところでございます。
このたびの報告には、沖縄が抱えております諸問題に引き続き対応しながら、沖縄の地域特性を生かした新しい沖縄像というものを求めて沖縄の振興を進めていくと、そういうことで、そのための施策について貴重なご提言をいただいているところでございます。総合部会及び専門委員会の委員の皆様方には、ぜひ今後とも無引き続き、沖縄の振興につきまして、一層の力添えをたまわりますようお願い申し上げまして、大変簡単ではございますが、私の御礼の言葉に代えさせていただきたいと思います。本当にありがとうございました。
○亀谷部会長 どうもありがとうございました。
それでは、以上をもちまして第41回沖縄振興開発審議会総合部会専門委員会合同委員会を終了させていただきたいと存じますが、本日の調査審議に関する記者発表の取り扱いにつきましては、事務局に一任をいたしたいと存じますが、よろしゅうございましょうか。
(「異議なし」と言う者あり)
○渡辺参事官 今日、このあと記者発表させていただきますのでよろしくお願いいたします。○亀谷部会長 では、以上をもちまして、第41回沖縄振興開発審議会総合部会専門委員会合同委員会を終了させていただきます。長時間どうもありがとうございました。