V 文化勲章

V-1 候補者の選考等について 【現状】
文化勲章は、文化の発達に関し顕著な功績のある者に対して授与される単一級の勲章であり、昭和12年、文化勲章令(勅令第9号)により制定された。
文化勲章の受章者は毎年おおむね5名程度であり、11月3日(文化の日)に発令され、同日宮中において天皇陛下から直接勲章が授与される。昭和12年から平成12年までの受章者総数は302名である。
候補者の選考については、文部科学大臣が、文化功労者選考分科会(文化審議会の分科会)の委員全員の意見を聴取した上で文化功労者の中から選考し、内閣総理大臣に推薦している。
【懇談会における主な議論】
  • 文化勲章については80歳を過ぎてから受章する例が多いが、活動を終えた後に授与するものなのか、受章を励みにさらに活躍を期待する趣旨で授与するものなのか、あるいは功績があった場合にはその都度何回でも授与することとするのか、表彰の在り方について検討が必要ではないか。
  • 文化勲章等学問、芸術の分野については、永年の功績の評価よりも、顕著な発明、発見、業績を上げた際に年齢に関係なく授与するというのが適当なのではないか。ある程度の年齢の基準はあるとしても、受章を励みとしてますます活躍できるようなものとすべきではないか。

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