【小学生部門】 ◆優秀賞 土居 桜河(どい おうが)
だいすきなおにいちゃん土居 桜河(佐世保市立宮小学校1年 長崎県)
「みみがきこえなくて、かわいそう。」
これは、ぼくがおにいちゃんにいったことがあることばです。おにいちゃんは、
「かわいそうと、いわれたくない。」
といいました。
ぼくには、二さいとしうえのおにいちゃんがいます。いっしょにあそんでくれたり、いろいろなことをしっていて、ぼくにたくさんのことをおしえてくれたりするやさしいおにいちゃんです。
でも、おにいちゃんは、うまれつき、みみがきこえにくいというしょうがいがあります。それで、じんこうないじのしゅじゅつをし、ほちょうきをつけています。そうしないと、きこえにくいそうです。ぼくは、なにもしないできこえるので、おにいちゃんは、たいへんだなとおもっていました。ぼくにとって、きこえるのは、あたりまえなので、みんなのこえがきこえないと、こわいです。
だから、おにいちゃんは、きこえなくて、かわいそうだなあとずっとおもっていたのです。
でも、おにいちゃんとはなしてみると、かわいそうだとおもうことは、ちがっていました。
だって、おにいちゃんは、じぶんのことをかわいそうだとおもっていないからです。
おにいちゃんは、まいにち、いっしょうけんめいべんきょうし、ともだちと、げんきにあそび、とてもたのしいそうです。がっこうできこえにくくてこまっているときは、くらすのともだちやせんせいがたすけてくれるのでみんなとおなじように、なんでもちゃれんじできて、とてもうれしいとはなしてくれました。ぼくは、このはなしをきいて、
「みみがきこえなくて、かわいそう。」
というかんがえは、まちがっていたときづきました。
おにいちゃんには、おにいちゃんをおなじくらすのなかまだとおもってくれているともだちがいます。おにいちゃんは、きこえにくいというしょうがいにまけない、げんきでつよくあかるいこころをもっています。
そんなおにいちゃんが、かっこよくて、だいすきです。
おにいちゃんのまわりのともだちに、
「ありがとう。」
といいたいです。ぼくも、おにいちゃんのように、なんでも、がんばりたいです。おにいちゃんのように、だれとでもなかよくします。
きこえがわるいひと、あしがわるいひと、めがみえないひと、いろいろなひとがいます。
みんながんばっていきています。かわいそうだとおもわず、だれにでも、やさしく、なかよくなれるよう、がんばります。