【小学生区分】 ◆佳作 西山 勇人(にしやま ゆうと)

ぼくの妹西山 勇人(亀岡市立詳徳小学校4年 京都府)

ぼくの妹は、「クルーゾン病」です。この病気は二万五千人に一人の病気なので、知っている人はあまりいません。簡単に説明すると、本来はなれているべき頭がいこつの一部が、赤ちゃんの時期にくっついてしまうので頭の中や鼻の通り道がせまくなっています。だから気管切開(のどの所に穴を開ける)という手じゅつをして、カニューレという管を直せつ気管に入れて、息をすったりはいたりしています。本当の鼻の代わりに人工鼻というほこりなどが入らないように工夫されたフィルターをカニューレにつけています。

ぼくは、家族として日じょう的にすごしているので、しょう害者というイメージはありません。でも友達からこういう事を、よく聞かれます。

「のどのところについてる、それ何なん?」みんなから見ると変に思われたり、こわがられたりします。ぼくは、そういう時に気づきます。妹はカニューレでこきゅうをしているだけで、ふだん見ているぼくにとっては、体の一部のような物でふつうなことです。でも、それが何なのか知らないということが、こわいという気持ちにつながっていくのだと思います。実さいに、妹は保育園で友達がたくさんできて、楽しんでいます。

そんな妹ですが、生活していてこまっている事が4つあります。それは、カニューレから出てくるたん(はな水)をきゅう引器という機械で、すわなければならないのですが、
① テレビを見ている時や、話をしている時にきゅう引のヴォーンという音がうるさい。
② 機械からくさい臭いがする。
③ ねてる時もきゅう引が必要なので、家族がすいみん不足で心配です。
④ 家族で車で出かける時、お父さんかお母さんのどちらかが運転手になり、どちらかが、妹のきゅう引役になるので、二人とも仕事を休まなければなりません。だから外出もあまり行けません。

それでも、ぼくは、妹が大好きです。いやな事もふくめて、それがぼくの妹だからです。

しょう害のあるなしは、自分が決めたわけでもなく、なろうと思ったわけでもありません。ぼくの妹を知ってもらった時のように、しょう害者とふれあって知る事で、変やこわいという気持ちはなくなると思います。そうすると、世界がさ別なくしょう害者がくらしやすく、おたがいを共感しあえる、そんな世の中がいいと思います。