【小学生区分】 ◆佳作 半田 まい(はんだ まい)

私の兄半田 まい(三木町立氷上小学校3年 香川県)

私の兄は、高校三年生です。生まれた時から重いしょうがいを持っています。兄は、歩くことも、しゃべることも全くできません。だから、ふくを着がえることや、ごはんを食べることや、おふろに入ること、全部、お世話をしないといけません。兄は十七さいなので、体が大きいので、お世話をすることは、とてもたいへんです。でも、父は、兄といっしょにおふろに入ることが、楽しいと言います。母も姉たちも家族みんなで協力して、兄のお世話をしています。私たちはみんな、
「圭君。圭君。」
と、たくさん名前をよびかけて、いっぱい話しかけています。

私は、毎日楽しく生活しています。でも、ときどき、兄も毎日楽しいのかなぁ、と思います。兄は、体が不自由なので、自分で何もすることはできないし、お話することもできないからです。ですが、兄はいつもニコニコとうれしそうです。かぞくみんな、兄のえがおを見ると本当に幸せな気もちになります。

兄の通う学校には、楽しい行事がたくさんあります。わたしの家族はみんなでさんかします。運動会では、みんなとても一生けんめい走っていました。文化さいでは、みんなといっしょに楽しくゲームをしました。さんかん日では、兄が学校でどんなふうにすごしているのか知ることができました。兄の先生は、本当に小さな成長でも、心からよろこんでくれます。
「シールをうまくはれたね。すごいね。」
「おちゃを、こぼさずにのめたね。」
と、ほめてくれてはく手がおきました。わたしも、とてもあたたかい気持ちになって、いっしょに手をたたきました。

わたしたちが、ふつうにできるあたり前のことが、そこでは、努力をつみ重ねて、やっとできるようになるのだと分かりました。そして、ほめられると、兄は少しにっこりしてうれしい気持ちをせいいっぱいあらわしていました。兄のまわりの人は、みんな兄を大切に思ってくれています。やさしく話しかけてくれます。みんな兄の幸せをねがっています。

兄は、しゃべることはできないけれど、みんなのあいじょうをきちんと感じていると思います。そして、兄がにっこりえがおになると、まわりの私たちも、しあわせな気持ちになります。

しょうがいを持っている人も、持っていない人も、うれしい・たのしいという気持ちは、みんな同じです。だから兄の通う学校のように、しょうがいを持っている人と持っていない人が、かかわり合いながら、相手を思いやり、いっしょに生きていけるといいなぁ、と思いました。そして、私も、しょうらいだれかの役に立つことができる人、そして、だれかをえがおにできる人になりたいと考えます。