【小学生区分】 ◆佳作 礒辺 彩月(いそべ あづき)

私の大切な妹礒辺 彩月(呉市立昭和西小学校 5年 広島県)

私には大切な妹がいます。妹といっても本当の妹ではありませんが、今の家に引っ越してきた六年前から、隣の家に住むななみちゃんと大の仲良しです。一緒に遊んだり、ご飯を食べたり、お風呂に入ったり、お泊まりをしたり、私はななみちゃんが本当の妹だったら良いのになと思います。

ななみちゃんは小学三年生で、ダウン症という障害を持っています。私はその障害のことを知らない時は、どうして上手くしゃべれないのかな。なんで特別支援学級に行くのかな。と思っていました。なにげなくそのことをお母さんに聞いた事がありました。お母さんは、「そっかーそーよねー。」と言いながら耳を傾けてくれました。次の日ダウン症の本を買ってくれ本を読むと、染色体という身体の部分の数が、多くの人とちがって二十三番目まである中、二十一番目の染色体がなぜか三本あることから、口の周りの筋肉が弱く、口が大きく開かないから上手く話せないことや、顔の真ん中の成長が遅く、周りは成長が早いから目がつり目になってしまい、ダウン症の人達は顔が似ていることが分かりました。ダウンはアップダウンのダウンではなく百年以上前にジョンラングトンダウンという人が同じ身体の特徴を持つ人が沢山いることに気づいたからダウン症という名前がついたそうです。そしてダウン症は薬では治すことができません。だからできないことは訓練したり、人に手伝ってもらってできるようになります。このことを知って、できないことも一生懸命チャレンジするななみちゃんの姿が浮かびました。縄跳びでも毎日毎日一緒に練習して最初は縄も回せなかったのに今はたくさん跳べています。走ることも最初はむずかしかったのに今じゃ楽しそうに早く走ってこっちにきてくれます。ゆっくりだけどたくさんのことができていつも自慢したそうに私に語りかけてきてくれます。いつもすごいじゃーん!と拍手すると跳んで喜び、とっても可愛いです。このような出来事は数えきれないほどあります。私は諦めず、できないことも努力していくななみちゃんが誇らしくなりました!!私は毎朝、ななみちゃんと登校しています。ななみちゃんが気分が乗らなくて、下を向いている時には、飛行機や列車の真似をしていくと足取りが早くなり、あっという間に学校に着きます。休憩時間も一緒に遊んでいます。ななみちゃんは、怖い事や、不安な事があると私のところに泣いてきたり抱きついてきます。そういう時はだっこしてななみちゃんの目を見て背中をトントンして落ち着かせます。みんなは、ななみちゃんが何を言いたいのか分からないときも、私は何を言っているのかよく分かります。だからたくさんお話をしてもらいたいと思っています。ななみちゃんが笑うと私も笑顔になってとっても嬉しいです。私にとってななみちゃんは宝物のような存在です。私は毎朝剣道の素振りをしています。窓からななみちゃんが、がんばれー!と応援してくれるので力が湧いてきます。私の将来の夢はけい察官です。理由は、人の命を守りたい。犯罪を起こした悪い人を捕まえてみんなが安心できるようにしたいからです。登校中パトロールをしてくれているパトカーや白バイを見るとななみちゃんが喜んでけい礼をする姿を見て私は更に、けい察官になりたいと思いました。だれよりも優しいななみちゃんを守りたいと思います。

障害のある人、ない人。みんなが仲良く楽しく暮らせる社会が私の理想です。今の私には大きな事はできないけれど、いつも一生懸命がんばるななみちゃんと周りの人々が毎日笑って過ごせたらいいな。と思います。