【中学生区分】 ◆優秀賞 藤枝 夏樹(ふじえだ なつき)

ハードルではなく特徴なんだ
藤枝 夏樹(長岡京市立長岡第三中学校 2年 京都府)

私の姉は車椅子で生活している。姉が中学生の時病気がもとで両足が動かなくなってしまった。
 姉も私たち家族も急に車椅子の生活になってとても大変なことが多かった。段差のある所には行けないので階段しかない場所やお店に行くことはできない。電車やバスに乗るにも助けが必要になった。どこに行くにも、何をするにも助けが必要で姉にとってはとても苦しい日々が続いた。
 そんな中でも姉は中学へ頑張って通ってできることを一つ一つ増やしていった。もともと明るい性格の姉は、車椅子の姉を気にしない友達をどんどん増やしていった。そんな努カが実って姉は高校二年生の時に全校生徒千五百人の中から生徒会長に選ばれた。
 自分が中学生になった今、私は部活や勉強で精一杯なので高校で生徒会長になるなんて考えられない。姉がどんなにすごいことを成し遂げたのかよく分かるようになった。
 姉は更に努力を続け、毎日駅員さんにお願いをして電車に乗せてもらい、一人で大学に通えるようになった。
 大学では仲間を集めてバリア体験カフェを運営するようになった。姉は買い物をする時に段差や高さで不便を感じていた。よく周囲を観察すると目の見えない人や耳が聞こえにくい人など、様々な障害のある人が日常で色々な不便を感じていることに気がついた。
 それを友達に話すと「どんなことが不便か分からないから教えて欲しい」と言われたことがきっかけで、バリア(障害)を体験してみるカフェを運営することにした。バリア体験カフェはとても好評で、私も何度か訪れ美味しい飲み物をバリアを感じながら買う体験をした。目の見えにくい体験ではいかにメニューが読みにくいか分かった。耳が聞こえにくい体験ではやり取りのしにくさを味わった。色々な不便を知ることができて良かったと思う。
 私はいつも仲間に囲まれていきいきと活動する姉を見て、姉にとって障害を越えるべきハードルではなく特徴にすぎないのだなと思うようになった。その特徴を武器にして、新しい視点を持って世の中の常識に挑戦し続ける姉をとても誇らしく思う。
 私は平凡な中学生だけど、姉を通して新しい視点を持つことができたと思う。今できることを一生懸命にして、いつか姉に追いつき追い越せるようになりたいと思う。