2.福祉教育等の推進
(1)学校教育における取組-交流及び共同学習の推進
学校教育において、福祉についての正しい理解を深めることは重要なことであり、具体的には、児童生徒の発達の段階に応じて、社会科、家庭科、道徳等において、社会福祉についての理解を深める指導を行うとともに、思いやりの心、社会奉仕の精神などの育成を図っている。
障害のある幼児児童生徒と障害のない幼児児童生徒や地域の人々が活動を共にすることは、すべての幼児児童生徒の社会性や豊かな人間性を育成する上で大きな意義があり、同じ社会に生きる人間として、お互いを正しく理解し、共に助け合い、支え合って生きていくことの大切さを学ぶ重要な機会であると考えられる。
このため、平成20、21年に改訂された幼稚園、小・中・高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等においては、交流及び共同学習の機会を積極的に設ける旨が規定されるとともに、23年8月の改正障害者基本法においても、交流及び共同学習の推進が引き続き明記されたことを踏まえ、今後ともその一層の推進を図ることとしている。
(2)地域住民への啓発・広報
障害のある幼児児童生徒が、自立し社会参加するためには、広く社会一般の人々が、障害のある幼児児童生徒とその教育に対する正しい理解と認識を深めることが不可欠である。
また、社会教育施設における学級・講座等においては、障害のある人に対する理解を深めることを重要な学習課題の一つと位置付け、青少年の学校外活動や成人一般、高齢者の学習活動が展開されている。
また、精神保健福祉センターや保健所では、精神障害のある人に対する正しい理解を促すため、住民に対する精神保健福祉知識の普及・啓発を行っている。