第3章 施策推進の経緯と近年の動き
第2節 基本法改正(平成23年)等近年の動き
1.制度改革の推進
平成21年12月、内閣に施策本部を引き継ぐものとして「障がい者制度改革推進本部」が設置され、その下で、障害当事者(障害者及びその家族)を中心とする人々から構成された「障がい者制度改革推進会議」(以下「推進会議」という。)が開催され、平成22年6月に「第一次意見」、同年12月「第二次意見」を本部長あて提出した。(推進会議は、障害者政策委員会の発足(後述)に伴い、平成24年7月に廃止された。)
推進会議の第一次意見を受け、平成22年6月に、「障害者制度改革の推進のための基本的な方向性について」が閣議決定された。基本的考え方として、「障害の有無にかかわらず、相互に個性の差異と多様性を尊重し、人格を認め合う共生社会の実現を図る。」こととし、基礎的な課題における改革の方向性として、<1>地域生活の実現とインクルーシブな社会の構築と<2>障害のとらえ方と諸定義の明確化の2点を、横断的課題における改革の基本的方向と今後の進め方として、<1>障害者基本法の改正と改革の推進体制、<2>障害を理由とする差別の禁止に関する法律の制定等、<3>「障害者総合福祉法」(仮称)の制定の3点を定めた。また、個別分野における基本的方向と今後の進め方について簡潔に表した。