第7章 住みよい環境の基盤づくり
第2節 障害のある人の情報アクセシビリティを向上するための施策
2.社会参加を支援する情報通信システムの開発・普及
(1)電子投票の実施の促進
電子投票とは、電磁的記録式投票機(いわゆる電子投票機)を用いて投票する方法であり、開票事務の迅速化に貢献するとともに、自書を必要としないことから、自書が困難な選挙人であっても比較的容易に投票することが可能である。
我が国における電子投票は、平成14年2月より、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙において導入することが認められている。平成27年3月末現在、電子投票条例を制定している市町村は6団体である。
総務省としては、電子投票の導入を促進するにあたり、電子投票システムの更なる信頼性向上のための技術的な課題や導入団体の実施状況等についての調査分析を引き続き行い、地方公共団体に対する必要な情報の提供に取り組んでいる。
(2)テレワークの推進
テレワークはICT(情報通信技術)を活用した、場所と時間にとらわれない柔軟な働き方であり、女性、高齢者、障害のある人等の就業機会の拡大にも寄与するものと期待されている。
政府では、テレワークが様々な働き方を希望する人の就業機会の創出及び地域の活性化等に資するものとして、関係各省が連携し、テレワークの一層の普及拡大に向けた環境整備、普及啓発等を推進することとしている。
総務省においては、時間や場所の制約を受けることのない柔軟な働き方を可能とするとともに、仕事と育児・介護の両立、高齢者等の多様な人材の就業機会の拡大に資するテレワークの本格的普及を図るため、民間企業に対するテレワークの導入・運用に向けた専門家派遣や、これら取組を通じたテレワーク優良導入事例の策定を行った。さらに全国各地でセミナーを開催し、その普及を図った。