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第3編 障害者施策の実施状況 第4章 第2節 1

第4章 住みよい環境の基盤づくり

第2節 障害のある人の情報アクセシビリティを向上するための施策

1.情報アクセシビリティの向上

(1)総合的な支援

地域生活支援事業においては、障害のある人の情報通信技術の利用・活用の機会の拡大を図るため、IT関連施策の総合サービス拠点となる障害者ITサポートセンターの運営(26都府県:平成27年度末時点)や、パソコンボランティア養成・派遣等が実施されている。

(2)障害のある人に配慮した機器・システムの研究開発

情報通信の活用によるメリットを十分に享受するためには、障害のある人を含めだれもが、自由に情報の発信やアクセスができる社会を構築していく必要がある。

障害のある人の利用に配慮した情報通信機器・システムの研究開発の推進に当たっては、その公益性・社会的有用性が極めて高いにもかかわらず、収益性の低い分野であることから、国立研究機関等における研究開発体制の整備及び研究開発の推進を図るとともに、民間事業者等が行う研究開発に対する支援を行うことが重要である。

また、家電メーカーや通信機器メーカーにおいては、引き続き障害者・高齢者に配慮した家電製品の開発・製造に努めているところである。また、平成28年度より国際標準化団体のISO/IEC JTC1にてスマートフォンのアクセシビリティ向上を目的とした議論が開始され、我が国製造メーカーも参加している。

(3)障害のある人の利用に配慮したシステムの普及

ア アクセシビリティ指針の策定

近年、補聴器の小型化・高性能化の開発は目覚ましいものがあり、屋外等の離れた場所からでも、距離や周囲の騒音の影響を受けずに聞き取ることができる電波を利用した補聴援助システム(ワイヤレス補聴器)についての需要が高まっている。

特別支援学校等の教育の場においても、幼児児童生徒の耳元に教師及び他の生徒の声を確実に届け、スムーズな会話を行うことのできるシステムが望まれている。また、日常生活で補聴器を利用している難聴者にあっても、講演などの場において講師の声がスムーズに聞くことのできるシステムが求められている。

こうしたことから、個人や集団で使用する電波を利用した補聴援助システムについて、制度化を図った。

イ JIS及び国際標準化の推進

情報アクセシビリティに関する日本工業規格(JIS)として「高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス」(JIS X8341シリーズ)を制定している。(具体的には「共通指針」、「情報処理装置(パーソナルコンピュータ)」、「ウェブコンテンツ」、「電気通信機器」、「事務機器」、「アクセシビリティ設定」、「対話ソフトウェア」について制定。)

また、国内の規格開発と並行し、国際的な情報アクセシビリティのガイドライン共通化を図るため、JIS X8341シリーズのうち、「共通指針」、「情報処理装置(パーソナルコンピュータ)」及び「事務機器」について国際標準化機構(ISO)へ国際標準化提案を行い、平成24年までに、それぞれ国際規格が制定された。

平成28年においては、国際規格との整合性を高めるため「ウェブコンテンツ」のJIS規格を改正した。

■図表3-4-12 アクセシビリティに関する規格体系

(4)ホームページ等のバリアフリー化の推進

各府省は、高齢者や障害のある人を含めたすべての人々の利用しやすいものとするため、ウェブコンテンツ(掲載情報)に関する日本工業規格(JIS X 8341-3)を踏まえ、ホームページにおける行政情報の電子的提供の充実に努めている。

総務省では、平成28年4月に公的機関がホームページ等のバリアフリー化に取り組むためのガイドラインである「みんなの公共サイト運用ガイドライン(2016年版)」を公開し、公的機関に対し、遅くとも2017年度(平成29年度)末までにJIS X 8341-3:2016の適合レベルAAに準拠することを求めている。また、平成28年度に全国11地域で国の機関、地方公共団体、独立行政法人等の公的機関の職員を対象に、ホームページ等のバリアフリー化に関する講習会を開催した。

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