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第2章 障害のある人に対する理解を深めるための基盤づくり 第3節 3

第3節 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機とした取組

3.ユニバーサルデザインの加速に向けた取組状況

この行動計画をもとに、関係省庁等が共生社会の実現に向けた諸施策を推進する中、2020年パラリンピック大会まで1000日を切った平成30(2018)年1月に「ユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議(第2回)」を開催し、レガシーとしての共生社会の実現に向け、以下のような「心」と「街」の両分野における積極的な取組を共有し、施策の更なる進展を図り、共生社会の実現に向けた取組の加速化を確認した。

第2回関係閣僚会議の様子
取組の加速を確認
障害者団体も出席

〈関係閣僚会議第2回で確認された進捗の例〉

1「心のバリアフリー」

○全ての子供達への心のバリアフリーの指導を推進するため、小学校と中学校の学習指導要領を平成29(2017)年3月に改訂。

○心のバリアフリーの教材として、子供達が「障害の社会モデル」を学べる、教科等横断的に活用可能な「心のバリアフリーノート(仮称)」を平成30(2018)年度中に作成予定。

○「心のバリアフリー推進会議」を平成29年7月に設置し、その議論を踏まえ障害のある子供とない子供が交流や共同学習を行うことを推進。

○心のバリアフリーを学ぶためのアニメーション(平成30年3月作成)や、集合研修プログラム(平成29年3月作成)を活用し、広く国民を巻き込んだ心のバリアフリーを推進。

2ユニバーサルデザインの街づくり

○交通事業者のハード、ソフト両面の対策の促進等を内容とする、バリアフリー法改正案を第196回国会に提出。

○大規模鉄道駅におけるバリアフリールートの複数化、利用回数に応じたエレベーターの大型化、新幹線の車いすスペースの設置数の見直し等の交通バリアフリー基準の見直しを平成29(2017)年度内に実施。

※上記と併せ、2020年に向け東京中心部の鉄道駅のバリアフリー化を高度化

・バリアフリールート整備状況:129駅(2013)→142駅(2020)

・複数ルートのバリアフリー化:16駅(2013)→40駅(2020)

・大型エレベーターの設置基数:24基(2013)→72基(2020)

・ホームドア設置駅数:70駅(2013)→126駅(2020)
(山手線内側のJR・地下鉄の142駅を集計)

○ホテルのバリアフリー客室設置数の基準(政令)の見直しについて、平成29年12月に検討会を設置。平成30年夏を目途に取りまとめ。

○NET119緊急通報システム(聴覚・言語機能障害者向けシステム)や救急ボイストラ(多言語音声翻訳アプリ)等のICTを活用したユニバーサル社会の実現を2020年に向け推進。

/経済産業省
第2章第3節 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機とした取組
TOPICS
ピクトグラム(案内用図記号)のJIS改正について

JIS Z8210「案内用図記号」は、言語ではなく目で見ただけで案内を可能とし多くの公共交通機関や公共施設等で広く使われており、ピクトグラムとも呼ばれている。本規格は、平成14(2002)年に開催されたサッカー日韓ワールドカップを契機に、日本人だけでなく外国人観光客の円滑な移動誘導を目的とし、理解度・視認性テスト等を経て経済産業省が制定した。

今般、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定し、より多くの外国人観光客が訪日することが見込まれることから、あらゆる人にとってより分かりやすい案内用図記号とするため、平成28(2016)年から平成29(2017)年にかけてJIS Z8210の改正を検討した。JIS Z8210原案作成委員会では関係省庁、観光業界、障害者団体等の幅広い関係者を含め図記号の内容を検討し、経済産業省の審議会である日本工業標準調査会(JISC)の審議を経て、平成29年7月20日にJIS Z8210を改正した。具体的な改正内容としては、既存の図記号についてISO規格との整合化を図るとともに、ヘルプマークなど新たに図記号を追加した。

改正した案内用図記号
名称を「情報コーナー」から「案内」に変更(案内所も含む)
新たに追加した15種類の案内用図記号及びヘルプマーク
ヘルプマークとは
【ヘルプマークを身に着ける以外の活用例】
公共交通機関などの優先席などに掲示し周囲の配慮を求める事例(下図参照)

第2章第3節 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機とした取組
/内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局
TOPICS
共生社会ホストタウンについて

2020年東京パラリンピック大会を契機に、そのレガシーとして、共生社会を創り出すことが重要である。このため、政府レベルの取組としては、平成29(2017)年2月に「ユニバーサルデザイン2020行動計画」を策定し、その進捗及び更なる加速化を、平成30(2018)年1月の「ユニバーサルデザイン2020関係閣僚会議(第2回)」で確認したところである。

この行動計画に基づく取組とあわせて、地域でのユニバーサルデザインへの自立的なきめ細かい取組を促すため、パラリンピアンとの交流をきっかけに、共生社会の実現に向けて継続的かつ加速的に取り組むホストタウンを【共生社会ホストタウン(平成29年11月に新設)】として登録し、その取組を促進していく。

共生社会ホストタウンが目指すものは、障害のある海外の選手たちを迎えることをきっかけとした、「ユニバーサルデザインの街づくり」と「心のバリアフリー」の推進であり、自治体ならではの特色ある、総合的な取組が地域主導で進められることが期待されている。

具体的な例として、「ユニバーサルデザインの街づくり」では交通施設や運動施設、宿泊施設等のバリアフリー化やユニバーサルツーリズムの推進、「心のバリアフリー」分野では、選手たちとの交流をきっかけとした住民や子供たちへのパラスポーツ体験や研修や教育等が期待されており、これらが大会後にも定着することを狙いとしている。

取組例1:ユニバーサルツーリズムの推進
取組例2:パラスポーツ体験

【平成29年12月に登録した6自治体とその主な特徴】

○三沢市:障害当事者の参画による公共施設のユニバーサルデザイン化や、民間店舗等のバリアフリーの促進など幅広く取組を展開

○浜松市:22競技/350人のブラジルのパラリンピアン受入を契機とした、街全体を挙げた総合的な街・心のバリアフリー化を推進

○明石市:飲食店等におけるきめ細かなバリアフリー環境の整備や、幅広い対象に対する障害理解の取組を推進

○宇部市:障害者アートとスポーツの両軸から街の特色を生かした心と街のバリアフリー化を推進

○高松市:障害者スポーツの聖地を目指し、屋島競技場のユニバーサルデザイン化を中心とした特色ある街づくりを展開

○世田谷区:商店街等の地元に根差したバリアフリー化やバリアフリー先進国の米国から共生社会を学ぶ取組等、独自の視点での取組を推進

今後も継続的に公募を続け、政府・地域の両軸から共生社会実現に向けた取組を推進する。

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