第1章 障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けて

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旧優生保護法の被害者への補償

●2024年に締結された「基本合意書」に基づき、2025年3月及び9月に、優生保護法被害全国原告団、優生保護法被害全国弁護団及び優生保護法問題の全面解決をめざす全国連絡会との間で、旧優生保護法問題の全面解決に向けた協議を開催。

●「補償金等支給法」に基づく補償金等は、2026年3月までの全国の累計で、相談件数は7,475件、請求件数は2,551件、認定件数は1,799件。

●2026年1月21日に高市早苗内閣総理大臣が優生保護法被害全国原告団の方々と面会し、補償金等の着実な支給、障害などを理由とする偏見や差別の根絶に力を尽くすことを表明。

旧優生保護法補償金等の認定件数の推移(累計)
旧優生保護法国家賠償請求訴訟原告団等との面会(2026年1月21日)
出典:首相官邸ホームページ(https://www.kantei.go.jp/jp/104/actions/202601/21menkai.html)

障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けた行動計画(2024年12月27日推進本部決定)

●2024年末に取りまとめられた「行動計画」に基づき、政府においては、「障害の社会モデル」の考え方を踏まえ、①障害のある人の子育て等の希望する生活の実現に向けた支援の取組、②公務員の意識改革に向けた取組、③「心のバリアフリー」の取組を推進してきた。

結婚・出産・子育て支援わかりやすい版

① 子育て等の希望する生活の実現に向けた支援の取組の推進

  • 障害のある人の希望に基づく生活等を支えるための障害福祉サービスや子育て支援等が確実に行われるよう、連携体制の整備を地方公共団体に依頼するとともに、具体的な支援事例の事例集を周知した。

法改正と人権被害の広がり

② 公務員の意識改革に向けた取組の強化

  • 障害当事者や有識者による検討会を開催し、旧優生保護法の歴史や、当事者の講演を含む共生社会の実現のための理念を学ぶ公務員向けの教材を作成。全府省庁の幹部職員を対象とした研修を実施。

  • 法務省において「障害のある人と人権」をテーマとした研修を実施。地方公務員向けの研修会においても、「障害のある人」や「旧優生保護法」をテーマとした講義を実施。

③ 「心のバリアフリー」の取組の強化

  • 文部科学省において、障害のある児童生徒と障害のない児童生徒が可能な限り、同じ場で共に学ぶことを目指し、特別支援学校と小・中・高等学校のいずれかを一体的に運営する「インクルーシブな学校運営モデル事業」を2024年度より実施。都道府県、市町村など13団体において実施。

2025年度の実施例:

  • 特定の教科の授業を一定期間、全時間を合同で実施。

  • 両校の教師のティームティーチングによる交流及び共同学習。

障害者差別の解消に関する事業者等の取組状況調査

●改正「障害者差別解消法」の施行から1年が経過したことから、同法に規定されている業種別の「対応指針」に基づく、合理的配慮の提供、相談体制、研修等の実施状況の調査を実施。

①業界団体調査:各府省庁を通じて調査票を送付し、186団体から回答を得た。

②民間企業調査:民間企業約1万社に調査を行い、約1,500社から回答を得た。

※合理的配慮の好事例のヒアリング調査も実施。内閣府ホームページで公表し、法の周知に活用。

※改正法施行直前の令和6年3月1日から、施行後1年が経過した令和7年4月30日までの期間を調査対象期間とした。

●業界団体における取組状況調査の結果のポイント

  • 「障害者差別解消法」や「対応指針」について、回答した団体から所属企業等に対しての周知は、約8割の団体で行われている。

  • 「障害者差別解消法」に係る研修については、障害者差別解消法について単独で実施する場合と他の研修と兼ねて実施する場合、それぞれ約1割であった。

  • アンケートの実施、マニュアルの作成、好事例の共有などを行っている業界も見受けられた。

取組例
業種 取組事例
金融業、
保険業
  • 合理的配慮の事例や障害者が利用する際に不便に感じていることへの対処法等をまとめたハンドブックを障害者団体と共同で制作した。

  • 加盟事業者を対象に、障害者対応等に関する取組についてアンケートを実施し、とりまとめた回答や合理的配慮の相談事例を情報提供している。

  • 対面での対応の際に、筆談ボードや拡大鏡などを準備している。

小売業
  • 障害者差別解消法の取組状況アンケートを実施し、既に取組を行っている企業の取組事例を共有している。

  • 加盟事業者の経営者が集まる研修会の場において障害者差別解消法の内容を解説した。

  • 加盟事業者に向けたアンケート調査を実施し、集まった好事例を基にガイドラインを作成している。

業界団体から所属企業に対する周知状況 ※複数回答

●民間企業における取組状況調査のポイント

  • 従業員に対して「障害者差別解消法」等の周知を行っていた企業は約3割。
    団体や企業に対する周知状況と比較して低い割合に留まっており、企業内の職員への浸透が課題。

  • 各事業者における障害を理由とする差別に関する社内研修については、「実施している」と回答した事業者は約2割。業種別にみると、「金融業、保険業」「医療、福祉」「運輸業、郵便業」が高い割合。

  • 社内研修を実施していない理由(自由記述)には、研修体制の整備や時間・人手不足/教材がない等が挙げられた。

従業員に対する周知実施の有無 
社内研修の実施状況
社内研修の実施状況(業種別)

●調査結果を踏まえた今後の取組

  • 業所管省庁において、業界向けに、研修実施の重要性など、対応指針の周知徹底を図ることが重要。

  • 企業向けのオンライン研修の実施や啓発資料の充実などを通じ、企業内での理解や取組がより一層進むよう働きかけていく。

ともともフェスタ2025~迎賓館からはじまる「共生社会」~ (TOPICS)

●内閣府では、「障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けた行動計画」に基づき、障害の有無に関わらず楽しめる行事として、「ともともフェスタ2025~迎賓館からはじまる「共生社会」~」を2025年5月30日及び31日の2日間にわたり、迎賓館赤坂離宮を一般開放して開催。

●障害当事者団体等が企画段階から参画し、ステージでは、知的障害のある当事者による「瑞宝太鼓」など障害当事者や著名人によるパフォーマンスを実施。また、障害者団体・企業等25団体、こども家庭庁を始めとした関係省庁、地方自治体などがブースを設け参加。

様々な障害当事者が参画した実行委員会
障害のある人によるステージパフォーマンス
迎賓館本館内でのダウン症の書家の作品展示
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