平成17年度バリアフリー化推進功労者表彰(第4回)内閣総理大臣表彰受賞者概要 奥野花代子

大牟田住まい・まちづくりネットワーク

所在地:福岡県大牟田市有明町2-3
講評

博物館は障害や年齢に関わらずあらゆる人に優しい生涯学習のための開かれた施設でなければならないとの考えのもと、学芸員としてその実現に取り組んできた。

特に、視覚障害者の案内や交流会等を通じた意見交換などを行う中で、視覚障害者が展示物の大きさを知り、手触りで驚くなど博物館の素晴らしさを知って欲しいと考え、「全国の博物館園における視覚障害者への対応に関するアンケート調査」や「全国の盲学校の博物館利用に関するアンケート調査」、シンポジウムなどを行い、全国の博物館の視覚障害者への対応について状況把握に努めてきた。

そして、視覚障害者とともに検証をしつつ赤外線による音声歩行案内・解説システム(トーキングサイン・ガイドシステム)等の機器開発・導入を行ってきた。このシステムは先駆的な取組として、他の博物館や公共機関等にも導入されている。

また、博物館の新設に当たっては、視覚障害者とともに助言・提案・検証等を行うなど、博物館のバリアフリー化に取り組み、「誰にも優しい博物館」を目指している。

触地図の検証
触地図の検証
音声ガイドを聞きながら隕石に触る盲学校の生徒
音声ガイドを聞きながら隕石に触る盲学校の生徒