開会挨拶「高齢社会フォーラム・イン東京」

小野田 壮
内閣府大臣官房審議官

小野田 壮 内閣府大臣官房審議官の写真

 皆様、おはようございます。ただ今紹介いただきました、内閣府大臣官房審議官の小野田と申します。よろしくお願いします。内閣府で高齢社会対策を担当しております。これから簡単に御挨拶させていただきます。

 平成26年度高齢社会フォーラムの開会に当たりまして御挨拶を申し上げます。本フォーラムは、少子・高齢化社会において求められるシニアの社会参加活動を促進することを目的に、高齢社会NGO連携協議会の協力により、内閣府が主催しております。

 本日は、御多忙にもかかわらず多くの皆様に御参加いただきまして、誠にありがとうございます。心から御礼申し上げます。

 さて、我が国は、戦後生まれの人口規模の大きな時代、いわゆる「団塊の世代」が2015年には65歳以上となり、また、2060年には2.5人に1人が65歳以上となると見込まれています。65歳以上の高齢者人口が総人口に占める割合を高齢化率といいますが、我が国の高齢化率は世界に例を見ない速度で進行しています。さらに、今後、男女ともに平均寿命は延び、同じく2060年には男性84.19、女性90.93年となると見込まれております。

 これからは、「人生90年時代」を見据え、社会の仕組みや意識の転換を図り、意欲と能力のある高齢者は社会の支え手となり、全世代が参画した豊かな人生を享受できる超高齢社会の実現を目指していくことが必要であります。

 本日の高齢社会フォーラムは、定員は200名ということだったんですけれども、これを大幅に上回る申し込みをいただきました。初めて御参加いただく方がおよそ半数を占めるなど、大きく関心が寄せられているところでございます。また、若い世代にも多数御参加いただいておりまして、多世代が経験を分かち合い、全員参加型社会の構築へ向けた一歩を踏み出すきっかけとしていただけるものと考えております。是非、既に社会参加をされている方々の経験・知識を吸収していただき、周りの方に働きかけていただきたいと思います。

開会挨拶の写真

 後ほど、「高齢社会対策説明」の中で紹介いたしますが、高齢期の社会参加活動につきましては、「活動したい」という意識と、実際の活動に乖離が見られます。一方で、子育て世代からは「地域の支え」についての高い期待がございます。社会参加活動は、生きがいや自己実現だけではなくて、少子高齢化の進展による人口減少の中で、高齢者の方々が社会の重要な支え手、担い手として活躍いただく場でもございます。

 これからの超高齢社会を迎えるに当たり、既に積極的な社会参加を実践されている方々、これから社会参加をしようと考えておられる方々、皆様方の活動が不可欠であり、今後、より一層の御活躍を期待しているところでございます。


 さて、本日のフォーラムでございますけれども、「全員参加型社会を目指して~多世代が経験を分かち合う~」を全体テーマとしております。

 はじめに、基調講演といたしまして、高齢社会NGO連携協議会の堀田力共同代表から「あたたかく助け合う地域社会へ」をテーマに、その後、同じく高連協共同代表であります樋口恵子先生から「全員参加型社会を目指して」をテーマに、それぞれ御講演をいただくこととなっております。

 また、午後からの分科会につきましては三つの分科会がございますが、シニアの「社会参加活動」につきまして、それぞれの分野で御活躍されているコーディネーターの方々に、大変興味深いテーマを設定していただいております。本日御参加の皆様には、出席されるそれぞれの分科会におきまして、日常の御経験などを踏まえ、活発な御議論を展開していただけることを期待しております。

 最後になりますが、皆様の積極的な御参加によりまして、本日のフォーラムがお集まりの皆様の社会参加のきっかけとなることを祈念いたしまして、簡単ではございますが、開会に当たっての御挨拶とさせていただきます。

 本日はどうぞよろしくお願いいたします。