科学技術基本法
科学技術基本計画
科学技術関係予算
国際的とりくみ
産学官連携
研究開発評価
その他
大臣のメッセージ
大臣記者会見要旨
組織案内
パンフレット
5分でわかる最新の科学技術
総合科学技術会議トップページへ
 

育て!アフリカガクの芽 〜アフリカ科学技術調査ミッションの成果紹介〜

 
 アフリカ科学技術調査ミッションから生まれた、我が国とアフリカ諸国間の科学技術協力についてご紹介します。アフリカ科学技術調査ミッションから生まれたアフリカの理科・科学の協力が今後育つことを願い、「アフリカガクの芽」としました。

第1回:望遠鏡を使った科学技術教育プログラムの普及協力

自然科学研究機構国立天文台 関口和寛教授からのご報告

 アフリカ科学技術調査ミッションを機会に、エジプトでの組立天体望遠鏡を使った科学技術教育プログラムの普及協力が進んでいます。

 平成21年2月18日(水)から3月8日(日)にかけて内閣府が派遣した、アフリカ科学技術調査ミッションを機会に、エジプト高等教育科学研究省、エジプト国立天文・地球物理学研究所(NRIAG)、独立行政法人国際協力機構(JICA)と自然科学研究機構国立天文台が協力して、エジプトで組立天体望遠鏡キットを使った科学技術教育プログラムを実施することになりました。

 今年(2009年)は、近代科学の父ガリレオ・ガリレイが自作の望遠鏡を使って宇宙探求の扉を開く観測を行ってから400年を記念した、世界天文年2009(International Year of Astronomy 2009)です。世界中で天文学と科学に関する行事が、さまざまな規模やかたちで展開され、我が国でも、世界天文年日本委員会によりたくさんの主催企画が実施されています。

   

 その一つに、国立天文台が中心となって、ガリレオが宇宙を観測した望遠鏡と同じ口径4cmの組み立て式望遠鏡を教材に使って、主に小中学生を対象とした体験学習プログラムを世界中に紹介し、ガリレオが体験した驚きや発見を追体験してもらおうという企画「君もガリレオ」プロジェクト(自然科学研究機構国立天文台への外部リンク:新しいウィンドウで開きます)があります。これは、世界中の子どもたちが夜空を見上げ、宇宙の中の地球や人間の存在に思いを馳せ、自分なりの発見をしてもらうとともに、科学や技術への興味を喚起することを目的としたものです。

ドローイングコンテスト
海外からも寄せられるさまざまな観測レポート(ペルーでのイベント)
 このプロジェクトは、日本が呼びかけ全世界で行われる 唯一の世界天文年2009国際企画です。すでに「君も ガリレオ」望遠鏡は、40カ国以上に見本が届けられ、 15カ国以上から購入申し込みがあります。また、 インドネシアやペルーなどさまざまな国から観察 レポートが届いています。今回のアフリカ科学技術調査 ミッションでも、内閣府の協力により、この機会を利用 してアフリカ諸国にこの取り組みを紹介しました。

 アフリカ諸国との科学技術協力では、日本の研究・教育機関との連携・協力による、人材交流、教育研究、技術移転等を包括的に推進することが考えられています。特に途上国においては、高度な科学技術の移転だけではなく、それを元にした持続可能な発展を支援することが肝要です。しかし、これらの諸国では、初等中等レベルにおける科学技術を啓蒙する教育のための人物両面での資源が十分とはいえません。特に、子供たちに体験を通して科学技術への興味を持ってもらうための教材が不足しています。日本で開発された安価で高品質な組み立て式望遠鏡を使った教材をアフリカ諸国でも使うことにより、科学技術協力を下支えできます。また、日本の教材を使って科学に興味を持った子供達が、日本に留学して学び、国に帰って研究を続けるようになれば、自然と共同研究などの協力関係も芽生えてくるはずです。

 今回、「君もガリレオ」プロジェクトのアフリカ諸国での展開については、特に途上国の初等中等教育関係者から多くの問い合わせが寄せられました。またガーナでは、現地の日本大使館からこの取り組みに興味があるとの連絡がありました。そして、エジプト政府が2,000台の組み立て式望遠鏡を購入し、教育の場での活用を試みることになりました。エジプト国立天文・地球物理学研究所の協力を得て、教材とその説明文などのアラビア語への翻訳を行い、今年秋の学期から使用します。この取り組みは、世界天文年の今年だけではなく、今後もより多くの国と地域で科学技術教育の深まりに資することが出来ればと期待しています。

ワークショップの模様観望会の模様

すでに国内では100近くの学校や科学館で「君もガリレオ」ワークショップや観望会を開催(写真は杉並区立科学館)
 
ウェブサイト・アクセシビリティについて個人情報保護方針について
東京都千代田区霞が関3-1-1 中央合同庁舎第4号館 TEL:03-5253-2111(代表)
(C) Bureau of Science and Technology Policy,Cabinet Office, Government Of Japan. All Rights Reserved.