スタートアップからの公共調達等の推進に向けた施策ガイドブック
1.ガイドブック策定の背景
「科学技術・イノベーション基本計画」(令和3年3月26日閣議決定)に基づき、政府は、Society 5.0を実現するための知の創出と経済的・社会的な価値の創出に向けた活動に対する投資とともに、それによるビジネスの拡大に向けて、多様な財源を活用しながら、官民による投資を大幅に拡充することを目指している。このため、政府は、科学技術関係予算の着実な確保、産学共同研究の推進等に加えて、SBIR制度における研究成果の公共調達の促進等の政策ツールを総動員して、スタートアップに対する民間投資を誘発する環境を整備するとともに、スタートアップへの出口戦略の多様化のための取組を推進している。
また、多様化・複雑化する行政ニーズに対応するとともに、新技術・新サービスなどイノベーションの担い手として速やかな意思決定と機動的な対応が可能な主体として将来の成長が期待されているスタートアップの育成を目指して、「スタートアップ育成5か年計画」(2022年11月28日新しい資本主義実現会議決定)においても、スタートアップに対する公共調達の拡大の方針を示している。
本ガイドブックは、上記等を踏まえ、政府及び関係機関等におけるスタートアップからの公共調達の推進及びこれらに関連して現在進行形で幅広く進展する具体的な個別の取組を詳細かつ俯瞰的に示し、政府の更なる取組の加速化を目指すものである。
2.ガイドブックの構成
1.スタートアップからの公共調達の推進に向けた取組
1)「スタートアップ技術提案評価方式」による随意契約の締結
2)技術力あるスタートアップ等の入札参加機会の拡大等
3)SBIR制度の研究開発成果についての随意契約の締結
4)JAXA宇宙戦略基金における技術開発成果についての政府調達の推進
5)調達プロセスを簡素化したデジタルマーケットプレイスの実施
6)随意契約(プロポーザル型企画競争)における参加資格等級の拡大
7)プロポーザル型企画競争のマニュアル作成と積極的な採用
8)一般競争入札(総合評価落札方式)の評価におけるスタートアップへの加点
9)デジタル分野における新技術活用に向けたテクノロジーマップ及び技術カタログの策定
10)再委託先のスタートアップを含む契約事業者名の公表
11)スタートアップと行政機関とのマッチング促進に向けた取組
12)SBIRの研究開発成果に係る情報発信、メインコントラクターとのマッチング
13)地方公共団体の調達関連手続の共通化・デジタル化の検討
2. 国の大規模研究開発等におけるスタートアップ等の参加促進に係る取組
1)スタートアップに参加を限定した研究開発支援事業等の実施
2)研究開発支援事業等の公募審査等におけるスタートアップへの加点等
3)研究開発とSociety5.0との橋渡しプログラム(BRIDGE)において実施する各省施策の公募
4)充実したウェブサイトを創設し、研究開発支援事業等への幅広い者の参加を促進
3. スタートアップ表彰制度の受賞企業などの社会的信頼性向上に係る取組
1)「日本スタートアップ大賞」の実施とJ-Startup選考におけるスタートアップ表彰・支援制度等での受賞・採択企業に対する加点等
2)スタートアップ表彰企業のニーズを踏まえた支援実施
3)公共工事における新技術活用促進の取り組み
4)点検業務における新技術活用に向けた技術性能カタログの策定及び一部直轄業務における新技術活用の原則化
4. 参考(独立行政法人等のスタートアップとのオープンイノベーション・共創に向けた取組等)
3.関連資料
- スタートアップからの公共調達等の推進に向けた施策ガイドブック 本文(PDF:622KB)
- スタートアップからの公共調達等の推進に向けた施策ガイドブック 参考資料(PDF形式:5607KB)
- スタートアップからの公共調達等の推進に向けた施策ガイドブック チラシ(PDF形式:726KB)
4.問い合わせ先
内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局(イノベーション推進担当)
電話:03-6257-1333(直通)
※各府省庁の個別施策に関する問合せは、ガイドブック本文の「5.各施策の問い合わせ先」まで直接ご連絡ください。