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第10回総合科学技術会議議事要旨

 


(開催要領)

1.開催日時:2001年9月21日(金)19:30〜20:00

2.場所:総理官邸大客間

3.出席議員

 議長 小泉 純一郎 内閣総理大臣
 議員 福田 康夫 内閣官房長官
尾身 幸次 科学技術政策担当大臣
片山 虎之助 総務大臣 (代理 小坂 憲次 総務副大臣)
塩川 正十郎 財務大臣
遠山 敦子 文部科学大臣 (代理 青山 丘  文部科学副大臣)
平沼 赳夫 経済産業大臣
吉川 弘之 日本学術会議会長
石井 紫郎  
井村 裕夫  
黒田 玲子  
桑原 洋  
志村 尚子  
白川 英樹  
前田 勝之助  
     
(臨時)    
 議員 坂口 力  厚生労働大臣 (代理 桝屋 敬悟  厚生労働副大臣)
武部 勤 農林水産大臣
川口 順子 環境大臣
村井 仁 防災担当大臣 (代理 松下 忠洋 内閣府副大臣)
中谷 元 防衛庁長官

(議事次第)

1.開会

2.議事

(1)ITER計画について
(2)諮問第2号「国の研究開発評価に関する大綱的指針について」について
(3)科学技術振興調整費による緊急研究開発等の指定について
(4)科学技術予算の戦略的重点化について
    ・平成14年度「構造改革特別要求」等について
    ・分野別推進戦略について
(5)その他

3.閉会




(配付資料)

資料1−1 尾身科学技術政策担当大臣の米国・欧州出張の結果について(PDF)
資料1−2 科学技術政策担当大臣と有識者議員によるITER計画の検討状況について(PDF)
資料1−3 科学技術政策担当大臣と有識者議員によるITER計画の検討状況について(PDF)
(第9回総合科学技術会議(平成13年8月30日) 資料2)
資料2−1 「国の研究開発評価に関する大綱的指針(案)」の概要(PDF)
資料2−2 「国の研究開発評価に関する大綱的指針」(案)(PDF)
資料2−3 「国の研究開発評価に関する大綱的指針」についての今後の進め方(案)(PDF)
資料3 平成13年度科学技術振興調整費による緊急研究開発等の指定について(案)(PDF)
資料4−1 平成14年度予算に係る「構造改革特別要求」予定施策(科学技術の振興)について(PDF)
資料4−2 「平成14年度の科学技術に関する予算、人材等の資源配分の方針」と
構造改革特別要求の主な予定施策(PDF)
資料4−3 重点分野等における主な予定施策の位置付け(PDF)
資料5 総合科学技術会議における「公共投資重点化措置」(科学技術の振興)の点検について(PDF)
資料6−1 分野別推進戦略(案)(PDF)
資料6−2 分野別推進戦略の骨子(案)(PDF)
資料6−3 分野別推進戦略のポイント(案)(PDF)
資料7 第9回総合科学技術会議議事録(案)(PDF)




(会議概要)

1.議事概要

(1)ITER計画について
  

 まず、資料1−1(PDF)に基づき、尾身議員から、米国及びウィーンへの出張を報告。次に、尾身議員と有識者議員による検討状況につき、資料1−2(PDF)に基づき、井村議員から説明。今後、引き続き、尾身議員と有識者議員において検討を進めるとともに、関係大臣は、本日の報告に沿って適切に対処することとなった。


(2)諮問第2号「国の研究開発評価に関する大綱的指針について」について
 

 桑原議員(評価専門調査会長)から、諮問第2号「国の研究開発評価に関する大綱的指針について」に対する答申の素案について、資料2−1(PDF)2−2(PDF)2−3(PDF)に基づき、説明。今後、パブリック・コメントを求め、再度総合科学技術会議で審議をして、11月末を目途に答申を行うこととした。


(3)科学技術振興調整費による緊急研究開発等の指定について
 

 桑原議員から、科学技術振興調整費の緊急研究の提案(2件)について説明し、原案(PDF)どおり決定した。武部議員から、本日の決定を受けて、厚生労働省とも密接に連携しつつ研究を推進していく旨の発言あり。


(4)科学技術予算の戦略的重点化について
 

 平成14年度構造改革特別要求及び公共投資重点化措置に関する尾身議員と有識者議員での検討結果について、資料4−14−24−3及び資料5に基づき、井村議員から説明。あわせて、井村議員(重点分野推進戦略専門調査会長)から、分野別推進戦略(案)について、資料6−1(PDF)6−2(PDF)6−3(PDF)に基づき説明。
 分野別推進戦略については、原案どおり決定し、内閣総理大臣及び関係大臣に対して意見具申。
 今後は、引き続き、平成14年度の予算要求全体につき、「平成14年度予算、人材等の資源配分の方針」及び「分野別推進戦略」に沿った予算編成が行われるよう、尾身議員と有識者議員が中心となって、必要に応じて専門調査会を活用しつつ、財政当局との連携を図る等の対応を図っていくこととした。
 本件に関する有識者議員の意見は以下のとおり。なお、閣僚議員の意見等については、次週事務局等を通じて聴くこととした。


 

(前田議員)

 資料5の棒グラフを見ていただきたい。このグラフには、3,500億円のところに必要予算額の横線が入っていると思っていただきたい。
平成8年度から12年度までの間の第1期科学技術基本計画では、国立大学の施設整備の目標を1,200万平米としたが、現実には306万平米、つまり25%、しか達成できていない。この轍を踏まないために、第2期基本計画では、閣議決定で、施設整備を進めるために特段の予算措置を講ずることが明記されている。これを受けて文部科学省が作成した国立大学の施設整備に関する5か年計画では、所要経費を約1.6兆円としており、必要な予算額は毎年3,500億円程度である。しかしながら、現実には平成13年度は、平成12年度補正予算を含めて概ね2,500億円、来年度概算要求は1,383億円となっている。施設整備を遅らせると研究費を拡充しても十分な研究が行えない。是非、2,000億円程度の増額措置をとっていただきたい。


(黒田議員)

 現場で毎日研究、実験をしている者の意見として申し上げれば、せっかく研究資金を増やしても、大学の施設が現状のようでは、資金が有効に活用されないということを懸念している。最先端の装置の置き場所がない、世界のトップクラスの研究者を受け入れるための実験スペースやオフィススペースがないという状況。実験には、廃ガス、廃液、騒音、生物に由来する廃棄物等の問題があるし、精密機械については、振動やほこりを抑えた特殊な建物が必要であり、民間地の施設ではなかなかできない。競争的資金等の研究資金の投入が有効に活用され、産業、経済の活性化につながるよう、施設・設備に対して、特に省庁を超えた理解をお願いしたい。


(吉川議員)

 昨年、日本学術会議で、国立大学の施設に関する調査を行い、これに基づき勧告を行った。この時にも、1200万平米必要であるのに、306万平米しか整備されなかった、ということで、壊滅的な状況が明らかになった。第1期科学技術基本計画のスタート時点よりも状況は悪化しており、勧告を出して多方面に理解を得たが、来年度の予算要求の額を見て、大変危機感を持っている。本日「分野別推進戦略」を作成して、我が国が初めて科学技術の世界で戦略を立てた、と言えるわけだが、施設整備関係のみ欠落しているのは極めてバランスが悪い。是非とも配慮いただきたい。



2.議長(内閣総理大臣)しめくくり発言
  

 しっかりとした案を出していただいたので、関係大臣においては、この検討結果を踏まえて、平成14年度予算編成に向け、重点化とメリハリのきいた対応をお願いしたい。

 

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