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第48回総合科学技術会議議事要旨

 


(開催要領)

1.開催日時:2005年8月11日(木)17:00〜18:00

2.場所:総理官邸4階大会議室

3.出席議員

 議長 小泉 純一郎 内閣総理大臣
 議員 細田 博之 内閣官房長官
 同
棚橋 泰文 科学技術政策担当大臣
 同
谷垣 禎一 財務大臣
 同
中山 成彬 文部科学大臣
 同
阿部 博之  
 同
薬師寺 泰蔵  
 同
岸本 忠三  
 同
柘植 綾夫  
 同
黒田 玲子  
 同
松本 和子  
 同
吉野 浩行  
 同
黒川 清  
 
近藤 駿介 原子力委員会委員長



(議事次第)

1.開会

2.議事
(1)原子力政策大綱(案)について
(2)研究資金の配分問題について
(3)ITER計画の現状について
(4)最近の科学技術の動向

3.閉会

 

(配付資料)
資料1−1   「原子力政策大綱(案)」について(PDF:353KB)
資料1−2   原子力政策大綱(案)
(1)(PDF)(2)(PDF:213KB)(3)(PDF:281KB)(4)(PDF:444KB)
(5)(PDF:328KB)(6)(PDF:430KB)(7)(PDF)(8)(PDF)(9)(PDF)
資料2   研究資金の配分問題について(PDF)
資料3   ITER計画の現状について(PDF)
資料4   最近の科学技術の動向 (1)(PDF)(2)(PDF:455KB))
資料5   第47回総合科学技術会議議事録(案)(PDF)



(会議概要)

1.議事概要

(1)原子力政策大綱(案)について

我が国の原子力の研究、開発及び利用に関する基本的な政策を示す「原子力政策大綱(案)」について、資料1−1(PDF)に基づき、近藤原子力委員会委員長から説明。
本議題に関する議員の意見は以下のとおり。


【薬師寺議員】
 原子力は日本のエネルギー供給の重要な役割を担っていると同時に、国際的な査察の問題、社会的受容の問題など、光と影の問題を持っている。
 現在、第3期の科学技術基本計画を策定しつつあるが、その中で科学技術の国民への説明責任、社会への還元を強調している。原子力に対する国民の不安をできるだけ払拭し、地球温暖化にも貢献し、放射線医学など国民への貢献も果たし、国民とともにある原子力にすべきだと考える。
 最後に、若い研究者が原子力分野に夢を感じ、どんどん入っていく先端的な研究を行いつつ、世界的な視野を持つ人材を輩出するのが、非常に重要な問題だと考えている。

【中山議員】
 「原子力政策大綱(案)」は、国の原子力政策の基本を示すものとして重要であると認識している。文部科学省としては、本政策大綱の最終的なとりまとめを受けて、国家基幹技術である高速増殖炉サイクル技術や核融合技術等をはじめとする原子力分野の研究開発の具体的な進め方について科学技術・学術審議会において検討を行い、これを計画的に推進してまいりたい。

【柘植議員】
 今回の大綱で原子燃料サイクルの自主技術確立の政策を明確に打ち出したことは大変重要なこと。燃料資源が極めて乏しい日本の国は、使用済燃料を徹底的に再利用して、ウラン資源の有効活用を図るしか、21世紀の後半は生きていけないということは自明であり、国の科学技術政策においても、このエネルギーの安全保障を支えるこの分野を国の存立基盤に関わる重要技術して位置づけることが肝要。
 原子力を支える人材育成問題は、この中では少し弱い。産業界はこれから今までの原子力を支えてくれた人材がどんどん引退していく一方、大学の方で原子力をこれから支えてくれる若い人材の育成がちょっと衰退気味だと感じている。このままでは21世紀の日本の原子力を支える人材がますます先細りになっていくと危惧をしており、科学技術の人材育成の面において、この面での強化策を産業界と大学と連携して盛り込むべき。

【細田議員】
 30年以上前にオイルショックが起こって、そのときの原油輸入量と今の原油輸入量を比較すると約13%減になっているが、その間、関係者が本当に血のにじむような努力をして原子力を開発し、電力を中心にやってきて、今日、65ドルといった原油価格にもかかわらず、びくともしない状況になっているのは、そういった成果だと思う。
 それに加えて、CO2、地球温暖化問題等があって、今後の制約を考えると更に進めなければならない。しかし、バブルの崩壊があり、随分電力会社もペースが落ちており、アメリカにしてもヨーロッパにしても、あるいは中国にしても、世界中が今、あわてて対応に迫られている。
 そして、核不拡散の要請との整合性を、イランにしても北朝鮮にしても、いろんな論理でしっかりと構築しなければならないような状況になっているおり、我が国が世界においてリーダーシップを取れるような世論形成も大変大事だと思うので、関係者のさらなる努力をお願いしたい。

【谷垣議員】
 日本の軽水炉というのは世界的に見ても極めて高い水準にあると思っているが、こういうものを国際的に活用するというか、もっと言えば海外にも、例えば中国辺りにもこうやって売り込んでいくんだというような視点というのは、この大綱の中にあるのか。

【近藤委員長】
 国際展開の項で、我が国の原子力産業の国際展開を奨励すべしとした。従来は非常に用心深い表現にとどまっていたところを、今回初めて積極的に産業の国際展開を国としても応援していいのではないかということを書き込んだものである。

【黒川議員】
 国の中だけを考えれば、高齢社会とか人口がだんだん減ってくるとか、省エネのカルチャー、新エネルギー、リニューアブルエナジー、太陽エネルギーという話が出てくると、2030年まではそうかという気もするが、この間のグレンイーグルスサミットでも小泉総理がサインしたように、気候の温暖化というのが一番大きな問題で、勿論原子力かもしれないが、2100年までそんなにイマジネーションが弱いのかという話はどうか。

【近藤委員長】
 非常に重要な御指摘だが、原子力委員会の原子力政策は、エネルギー市場において競争力のあるエネルギー技術を用意することを使命とし、それがどれだけの割合になるか、すべきかということは競争の結果として、あるいはエネルギー政策の中で位置づけられるべきもので、原子力委員会が原子力がすべての電力供給を担うようにすべきであるとかということは言えない。
 それを前提として、少なくとも、この程度は担えるように民間は努力してください、そうできるような性能をもたせるために必要な公的措置はいたしましょうとするのが原子力委員会の使命である。

【黒川議員】
 そうすると、やはりアジアとか世界を見た上で、日本のエネルギー政策は何かという話の下に原子力委員会があるのではないかと思うので、その辺をしっかり出してもらいたいと思う。

【小泉議長(内閣総理大臣)】
原子力の使用済み燃料から放射能を無害化する技術を研究していると聞いたことがあるが、本当か。

【近藤委員長】
 核変換して、放射能の半減期を短くすることは理論的には可能であり、その技術の研究を進めている。実用になるには、あと何十年という時間がかかると思う。
 したがって、そういう可能性があるということでいろんな問題を先送りしてしまうのはまずいので、今やるべきことはちゃんとやり、かつ将来に向けてそういう夢のある技術の研究開発をきちんと進めるという多層構造の取組を進めるべしとしたところである。

【棚橋議員】
 本日の議論も踏まえた上で最終的にとりまとめていただきたい。



(2)研究資金の配分問題について

「研究資金の資金配分の仕組みに問題があり、一部研究費にだぶつきがあるのではないか」といった指摘に対して、その実態及び今後検討すべき課題について有識者議員がとりまとめを行い、研究資金の配分問題について(PDF)に基づき岸本議員から説明。
本議題に関する議員の意見は以下のとおり。


【岸本議員】
 競争的研究資金の方は、ある程度データベースがそろっているが、府省直轄プロジェクトにはそれがないため、研究費の過度の集中を防ぐための仕組みをどうつくるか。
 1つは、国から研究費をもらう人は全部一人ずつ番号を振り、自己申告をすることで、この人は幾らもらっているか、一目瞭然でわかるような仕組みをつくるのはどうか。各省庁間でも一人の人に違った省庁から研究費がいくというような仕組みもチェックすることができると思う。
 また、研究の分野やその人の能力によって勿論違いがあり、全部を一律に平等に横並びにすべきであると言っているわけではないが、一人の人間がどれだけのことができるか、その時間のマネージメントも検討していかなければならない。 官僚の人の業績というのは、いかにいい計画、プロジェクトをつくり、いかに大きな予算を獲得するかということにあり、それは非難すべきことではないが、そのためにはある程度流行になっている分野を扱う。それが、日本が少し遅れて流行を追う、ということにつながる可能性があると思う。しかも、ある特定の名の通った人のところへ、ある省からもまた別の省からも1つのプロジェクトに集中するというようなことが存在するのではないか。
 そういう点で、やはり府省直轄プロジェクト、ナショナルプロジェクトは必要だが、官主導からある程度研究者集団が主導になることで、変えていけるのではないか。

【黒田議員】
 単なる印象とか風評を検証せずに過剰に反応するのではなく、実態をきちんと調査し、正確な情報を発信すること、問題があったら速やかに改革することが大切。
 大きな研究費は、大体、府省直轄プロジェクトでミッション型であり、その道の権威の方に研究費が行くということだが、その方が自分の研究室で使っているわけではない。
また、代表の研究者というのは、統括マネージャーの役割を果たしており、研究上の問題が起きてそれを解決していくときには、単なる事務方ではなく、研究者が統括をすることも重要。  それとは別に、研究者は絶えず新しい知を創造し、フロンティアを開拓するような研究をしていかなくてはならないが、そのような研究には府省直轄型のプロジェクトの予算を利用することできないため、科研費に応募をし研究を進めるということは、研究者としては当然にやらなければいけないことである。
研究には、ミッション型の研究と、新しく開拓をしていかなければいけない基礎研究と2つの種類があるということを御理解いただきたい。そうでなければ、もうミッションなんかやらないという先生も出てくるかもしれないし、本当に日本初の新しい研究の展開ができなくなるのではないかということを感じている。  府省のプロジェクト研究の採択法とか、透明性とかに関しては、データベースもしっかりしていないので、これはきちんとやっていただく。それからコンソーシアムをつくるなど、資金が見かけ上だれかに行くというようなことがないように、誤解を招かないようなシステム改革も必要。
 まとめると、府省直轄型プロジェクトの透明性を高め、代表者に不要な誤解や負担が生じないようなシステムをつくること。
 2番目は、ミッション型研究と、純粋基礎研究の性格の違いをはっきりさせ、獲得研究の総数や総額だけで一概に批判をしないこと。
 第3に、予算を多くとるのは悪というような、一生懸命研究をやり成果を上げている人の足を引っ張るような文化であってはならないということ。
 この3つを研究現場にいる者として申し上げたい。

【松本議員】
 一人当たりの平均研究費478 万円は、研究費を獲得した人の平均金額であり、科研費などの平均採択率(現在、25%程度)を考慮すると、すべての応募者に対する平均額は119 万円、更にそのほかに、過去何回も応募したけれども採択されず、申請する元気もなくなっている人がいるということを考えると119 万円よりも更に下がることが考えられる。
 将来の学術や科学技術の裾野の拡大を考えるなら、今後も特に科研費のような広い大学の研究者に対する研究費は、引き続き拡充を考えていただきたい。
 また、今後の配分のシステムの改革として、次のようなことを提案する。
 まず第1に、研究費の重複が問題になっているが、実際は、1件当たり200 万円とか300 万円程度の科研費をもらっている人が多いのが現状であり、人によって、勿論これでは不十分だから、複数応募して研究費をかき集めなければいけないという実態が生じている。
 これが複数件数、一人の人がもらっているという統計になってくるわけだが、平均値で見ますと、そうせざるを得ないということが実態であり、先ほど日本の科研費は25%程度の採択率と言ったが、例えば米国のNIHなどでは、採択率が30%程度で、実は過去には40%近くあったという時代もあって、そういうことを考えると、採択率をもう少し引き上げるということは、まだ日本では考えなければいけないことではないかと思う。
 第2番目の点として、研究費の採択については、今後確実に発展する分野や日本として緊急に重点化しなければいけない分野のみならず、未来の新分野に向かって創造的に挑戦をしているという視点を大事にしていただきたい。
 つまり、研究費の配分が成果の効率性を重視するだけでなく、創造的な挑戦を評価して育てる方向に働くことを強く期待している。

【吉野議員】
 民のケースを紹介する。
 やはり同様にトップダウンのケースとボトムアップのケースを個人が複数やるという形は民でも行われているが、できる人にこれもやれ、あれもやれと集中しがちであるというのは自然の成り行きである。
 ただ、民の場合には、大学や公的機関と異なり、資金ソースがマルチというケースは非常に少なく、全部、社内の資金でまかなわれるという形になるので、比較的シンプルである。
 もう一つは、組織と個人の関係が、大学あるいは公的機関とは違うので、例えば実際に研究開発をする人の活動は、管理部隊や調達部隊、会計部隊が必ずサポートする。
 したがって、リーダーしか費用がわからないということはなく、むしろ周りの人の方がよく知っているという形になる。ある意味逆に言うと、本人は費用管理というような副次的な業務から解放されていると思う。
 大学等では、高い技術をもった立派な個人が、各々活動するという形だから、企業とは全く異なるシステムと見受けるが、企業人から見ると、老婆心ながらガバナンスは大丈夫なのかと、多少そういう印象を持った。

【黒川議員】
 小型の研究をたくさんというのと、大型の集中というのは常に問題があるわけだが、今の原子力もそうだが、総理が言われたコペルニクス的大発見じゃないけが、発想の転換、ガリレオから400 年。その後、ニュートンから350 年。今年はちょうどアインシュタインから100 年。アインシュタインが見つけたのが原子力になるなんてだれが考えたか。それは三十数年後に初めて核爆発を起こしたら、確かにエネルギーが出るといって、その後、原子爆弾がちょうど60年前に落ちたのは、マンハッタン計画があったからである。だから、それがいつまでも当たり前だと思っているのはいかがなものかというのを私が言っているわけである。
 そういうわけで、小さなサイエンスにビッグプロジェクトをやるのは何か目的があるからである。そこに集中と選択があるわけで、20世紀の後半は、物理のそういうことを基盤にして、アポロ計画のおかげでインターネット、太陽電池、衛星通信、テレビ、みんなできている。
 だから、戦争という状況があって国家が投資をしてサイエンスと技術が伸びた。サイエンスをしているのは、みんな小さな個人で、何か一生懸命考えている人で、それをどう使うかというのは、別の目的の投資の目的がある。
 では、これから何かと。ライフサイエンスの場合は、総理も私もみんな60兆の細胞からできている。一つひとつの細胞に30億の遺伝子が入っている。それで、どうして腸管は48時間ごとにどんどん新しくなるのに、心臓は生まれたままの細胞なのか。絶対に変わることはない。脳の細胞も10兆あるが、一度も変わらない。そういう変わらないのと、変わるのが全部遺伝子でコントロールされているのはなぜと考える人がいるわけである。
 それで、50年前に遺伝子の構造がわかった途端に、50年して遺伝子の配列が全部わかったのは、コンピュータがあるからである。それはマンハッタン計画とか、そういう話があったから可能になったわけで、そこで何を考えるかというのは、人間の英知の問題で、そこで集中していろんな勝手なことを言って、面白いことをやっているのが何に役立つかという話で投資するわけ。それでは21世紀の目標は何かというと、総理が御存じのように、100 年で16億から64億に増えた人間、環境でしょう、エネルギーでしょう、生物の多様性、生き物、それから日本だけではないが、病人とか、人類の福祉とか、健康社会、環境、生態系、それからアフリカでも育つようなお米、エリカみたいなもの、それにどう使うかというところのインベストメントに集中すると。この日本の国際貢献によって安全保障の基盤ができるという戦略があるわけだけれども、細かいいろんなことをやる人は大事だが、それをどう戦略化して集中するかと、ああいうのが出てくるのは、当然できる人のところに行くわけだが、そういう話の大きなフレームに今、来ていると思う。これはエネルギーも大きな課題になると思う。今、研究を始めている人は何人かいる。

【阿部議員】
 科学技術政策こそが国の競争力の強化の基である、ということから、各省こぞって科学技術に関する予算要求をしていただいたのがここ第1期基本計画以降であり、高く評価すべきことだが、先ほど岸本議員から紹介があったような話や、複数の省が特定の有名なプロフェッサーにリーダーをお願いしているという例も散見されるわけで、吉野議員が言われたように、本当に有効に24時間の中でリーダーシップが発揮されているかは、今後検討するべきことだろうと思う。
 しかしながら、勿論、黒田議員が言われたように、重複を全面的に否定すべきだとは全く思っていない。
 また、連携施策群が今年スタートしたが、これは政策の不必要な重複排除にもなるので、魂を入れていく必要があると思っている。
しかしながら、これらは各省から上がってきている施策であり、更に推し進めて企画の段階から政府全体として有機的なプログラムを推進していくという点は、我が国はまだ遅れている。このためには、さまざまな改革が求められる。
 また、プロジェクト型研究については、自民党の政務調査会の「国際競争力調査会」から、必要な経費を確保するための国際競争力強化特別枠というのを設けて総合科学技術会議がリーダーシップを取り、国全体として首尾一貫性のあるプログラムの導入をしろという提言があったが、これについて具体的な議論をして推進していく時期が来たのではないかと考えており、第3期の基本計画の議論をしている基本政策専門調査会の中においても総合科学技術会議がリーダーシップを強く取れという意見がたくさんあり、いろんなハードルがあると思うが、是非御検討いただきたいし、我々もそうすべきだと思っている。

【薬師寺議員】
 研究資金の問題というのは、やはり構造改革がいまだ達成していないということだと思う。
 つまり、特定の優秀な研究者に各府省が連携を密にせずに、縦割、かつ外部に対して透明性を担保せずに、大きな額の直轄プロジェクトを出しているということになる。
 研究資金に関する構造改革を更に進めるには、私は2つぐらいの方法があると思う。1つは、やや受け身の方法、もう1つは積極的な方法である。
 第1の方法は、ある一定額の直轄プロジェクトについては、各府省が総合科学技術会議に説明をし、だれに、何のために、どのような管理体制で実行するか説明する。我々がSABCをやっているのはプロジェクトを予算化するプロセスの中でやっているため、それがどういうふうに使われるかというのは、我々は聞いていないので、それを我々が責任を持って、そして世間に公表するという方法。
 第2の方法は、説明を受けるというような受動的な形ではなく、もっと積極的に阿部先生が少し触れられた総合科学技術会議が特別枠の予算を持って、各府省の利害を超えた、市民へ貢献、日本の競争力への貢献、それから国際貢献というものに限定した、超重要なプロジェクトをやってみるという方法。
 総合科学技術会議は、リーダーとしての先導性をと言われているが、ここでやはり先導性を発揮し、それから市民が持っている現実性や要求に応えるような時期に来ているのではないかと思う。

【柘植議員】
 この課題は、これからは現場主義で精査していくということが肝要であり、その際大事なことは、出る杭を伸ばすという思想を保つということである。
 黒田議員も触れていたが、科学を研究するということにとどまらず、技術まで育てて社会に還元する、そういう意欲的な研究者を大切にする考えが出る杭を伸ばすという思想である。
 競争研究と同時並行的に応用研究なり、開発プロジェクトを遂行しようとすると、途端に金と人がけた違いに必要になるのは自明であり、今回の話は、これに該当する話ではないかと推定する。しっかり精査が必要だが、この推定が正しければ、まさに科学技術革新を社会と経済のイノベーションに結び付けると、こういうイノベーターとして、我々は、こういう人は国の財産だと思うべきである。
 したがって、本件がお金が過度に集中するのが問題なのか、あるいは多額のお金を受けて、イノベーションを生み出す仕組みの組織体制になっているのか。あるいは次元は落ちるが、多額の外注管理能力は健全かと、そういうプロジェクト管理能力の強化をすれば、健全になるんではないかと、こういう現場主義の検討が大切だと思う。
 繰り返すが、同時に大事なことは、科学を社会に結び付けて貢献するというやり気のある研究者を励ます、これを忘れないことが肝要である。

【中山議員】
 研究費の配分で最も大切なことは、研究費の性格と研究内容を適切に踏まえ、意欲と能力のある「頑張る研究者」に十分な研究費が渡り、適正に使われ、最大限の効果を上げることと考えている。
 文部科学省が所管する競争的資金においては、他の制度による配分状況等についてチェックするなどにより、不合理な重複や過度の集中を避けるべく対応してきたが、今後はこのような対応を徹底していきたい。
 一方、プロジェクトの場合は、その進行管理がきちんと行われているという観点が重要である。これまで総合科学技術会議においていわゆる「優先順位付け」や連携施策群、分野別・プロジェクト別の第三者委員会での評価などを実施してきているが、重複の排除や適切な進行管理に、さらなる工夫をしていきたい。

【谷垣議員】
 本日のテーマは、限られた財政資金を有効に活用するという我々の視点から見ても、極めて大事なテーマだと思う。財務省でも、科研費に関して、予算執行調査というのを昨年行ったが、幾つか問題点も指摘させていただいた。やる気のある優秀な研究者に資金が集まってくるということは、少しも不思議なことではないと思うが、ただ競争的資金だけではなく、各府省の直轄プロジェクト、それから大学予算等も含めて、一体どういう研究者にどういうふうに行っていて、それがどういう効果を生んでいるのかというのを、やはり何らか検証するシステムがないと、予算の執行という観点から言うとやはり問題があるのではないかと思う。ここに現状分析も課題も挙げていただいているが、この現状分析と対応策は、やはり第3期の基本計画をつくる際に十分に資料も出していただき、こなしていただいて、第3期にまとめていただく必要があるのではないかと思うので、総合科学技術会議におかれては、取組みを更に強化していただきたい。

【細田議員】
 やはり評価の問題がきちっと年々詰まっているのかどうかという懸念があるのと、特に先端的な部分について縦割りの弊害が出ているのではないか。今年度から農道と林道と市町村道を1つの交付金にまとめて一括して管理をするということがやっと始まって、数十年言われてやっとやっているが、3省にまたがるものを1つにまとめる交付金化とか、そういうことがこういう分野においてできるのか、できないのか。できるといい結果がもたらされるのか、もたらされないのか。自然科学と社会科学と人文科学というのは、分け方の問題もあるだろうし、いろんなことをまた更に深掘りしていただきたい。


(3)ITER計画の現状について

ITER計画については、6月28日にサイト決定のための6極閣僚級会合が開催されたところであり、その結果を含めITER計画の現状について資料3(PDF)に基づき、中山議員から報告。




(4)最近の科学技術の動向

重粒子線を使ったがん治療について、資料4((1)(PDF)(2)(PDF:455KB))に基づき、岸本議員から説明。




2.議長(内閣総理大臣)しめくくり発言

いろいろ、いい話を聞かせていただきましたが、専門と連携、両方大事だと思います。
それから、じゃぶじゃぶ使っているところと、足りないところ、聞くと、役所はどこでも全部無駄はありませんと言います。
その言葉に惑わされないように。無駄は探せばあるから。
そして無駄なところを探していいところに付けるように、よろしくお願いいたします。


内閣府  科学技術政策・イノベーション担当
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