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第68回総合科学技術会議議事要旨


(開催要領)

1.開催日時:2007年6月14日(木)8:20〜8:50

2.場所:総理官邸4階大会議室

3.出席議員

 議長 安倍 晋三 内閣総理大臣
 議員 高市 早苗 科学技術政策担当大臣(イノベーション担当大臣)
 同 菅  義偉 総務大臣
 同 尾身 幸次 財務大臣
 同 伊吹 文明 文部科学大臣
 同 甘利  明 経済産業大臣
 同 相澤 益男  
 同 薬師寺 泰蔵  
 同 本庶 佑  
 同 奥村 直樹  
 同 原山 優子  
 同 郷  通子  

(議事次第)

1.開会

2.議事

(1) 平成20年度の科学技術に関する予算等の資源配分の方針(案)について
(2) 競争的資金の拡充と制度改革の推進について
(3) 最近の科学技術の動向「見えないものを見る高感度カメラ技術−安全・安心な社会の実現−」
(4) その他

3.閉会

(配付資料)
資料1−1   平成20年度の科学技術に関する予算等の資源配分の方針−科学技術によるイノベーション創出の推進に向けて−
資料1−2   平成20年度の科学技術に関する予算等の資源配分の方針−科学技術によるイノベーション創出の推進に向けて−(案)(PDF)
資料2−1   競争的資金の拡充と制度改革の推進について(PDF)
資料2−2   競争的資金の拡充と制度改革の推進について(PDF)
資料3   最近の科学技術の動向「見えないものを見る高感度カメラ技術−安全・安心な社会の実現−」
資料4−1   平成18年度 科学技術の振興に関する年次報告(案)科学技術の振興の成果−知の創造・活用・継承−(PDF)
資料4−2   平成18年度 科学技術の振興に関する年次報告(案)(平成19年度科学技術白書)−概要−(PDF)(1)(2)(3)
資料4−3   平成18年度 科学技術の振興に関する年次報告(案)
(注)閣議決定された本年次報告は、文部科学省のホームページ(平成19年版科学技術白書)に掲載
(文部科学省へのリンク・別ウィンドウで開きます)
資料5   第67回総合科学技術会議議事録(案)(PDF)

* 議事概要中の資料はPDFファイルです。

(会議概要)

1.議事概要

(1)平成20年度の科学技術に関する予算等の資源配分の方針(案)について

 「平成20年度の科学技術に関する予算等の資源配分の方針(案)について」について、資料1−1に基づき、本庶議員から説明。
 資料1−2の「平成20年度の科学技術に関する予算等の資源配分の方針−科学技術によるイノベーション創出の推進に向けて−(案)」については、原案どおり決定し、総合科学技術会議から内閣総理大臣及び関係大臣に対し意見具申することとした。

 本議題に関する議員の意見は以下のとおり。


【郷議員】
 科学の発展やイノベーション創出の基本は人。特に、若手研究者が夢の実現を目指して伸び伸びと競争しながら未知の世界に挑戦する環境を整備することが不可欠。
 世界の中で研究の成果を競うためには、高度専門技術者、コンピューターのソフトウェア開発者、あるいはゲノム情報のアノテータなど研究の技術基盤を支える人材が不可欠。欧米では、自立した研究者には数人のテクニシャンがつくことが普通。次世代を担う人材への重点的な競争的資金の投資をする際に、世界的なレベルで研究に挑戦する若手や女性研究者には、こういった高度専門技術者の雇用がかなう研究費増額が不可欠だと考えている。
 また、真のイノベーションのためには、高度専門技術者を養成する長期計画に取り組む改革が必要だと思う。


【原山議員】
 イノベーションというのは計画的に起こすことはできない。しかし、起こしやすい環境を整えることは可能。
 社会還元加速プロジェクトでは、「加速」という言葉を使っているが、この仕掛けづくりの資源を配分するという発想。
 いかにイノベーティブな仕掛けをつくっていくかが問われるわけだが、ここには現場感覚を持つことが必須。現場からの提案能力、例えば地域発の社会実験に、大いに期待するところ。


【尾身議員】
 科学技術予算の重要性はよく認識しているが、この資源配分方針に沿って、イノベーションによる我が国の成長力強化の観点から、「選択と集中」を徹底しながら、関係府省が戦略的・重点的に概算要求を行っていただきたい。そういう意味では、この方針については非常に大事だと思っている。
 そういうわけで、関係省庁においては、新しい政策の要求に当たり、スクラップ・アンド・ビルドを行い、既存の政策についても徹底した見直しを行って、政策の優先順位を明確にした上で概算要求を行っていただきたい。
 また、第3期科学技術計画や、あるいは「イノベーション25」の効率的な推進に向けて、研究費配分における無駄の排除、あるいは研究費の不正使用防止を徹底していただき、科学技術予算の一層の質的向上を図っていただきたい。
 

【甘利議員】
 米国等、諸外国の動向を見ても、リスクの高い研究やイノベーションを促進するために、政府投資が大きな役割を果たしている。
 資源配分の重点化はもちろん必要であるが、同時に、科学技術予算の総額を確保することも重要。また、その際には、重要な役割を担う研究開発独法については、交付金キャップなどの制約を取り払って、その能力が十分発揮できるようにすることが必要であると思う。


【菅議員】
 社会還元加速プロジェクトのうち情報通信分野においては、ITS、災害情報通信システム、自動音声翻訳が挙げられているが、総務省もそれぞれの省庁と連携しながら、5年を目途にプロジェクトの成果が国民の皆さまに還元できるよう頑張っていきたい。こうした取組に当たり、今後も総合科学技術会議がリーダーシップを発揮されるようお願いする。

(2)競争的資金の拡充と制度改革の推進について

 「競争的資金の拡充と制度改革の推進について」について資料2−1に基づき、本庶議員から説明。

 本議題に関する議員の意見は以下のとおり。


【伊吹議員】
 社会還元、応用というものの人材は、基礎の勉強をきちっとしている人によって支えられている。基礎の勉強をきちっとしている大学生、研究者は、初等・中等を含めた普通教育の中から出てくるため、例えば数学は科学の母と言われるように、普通教育の中の理数教育というものも充実していかねばならない。基礎教育、初等教育という人材的に言うと長期的な投資を軽んじて、結果的に目先の競争的資金だけに目がいかないようにお願いする。

(4)その他

 高市大臣より、「平成18年度科学技術の振興に関する年次報告」、いわゆる「科学技術白書」が6月15日に閣議決定の予定であることを報告。

(3)最近の科学技術の動向

 「見えないものを見る高感度カメラ技術−安全・安心な社会の実現−」について、資料3に基づき、奥村議員より説明。

2.「安倍議長(内閣総理大臣)しめくくり発言」

 平成20年度予算は「イノベーション25」の推進に向けた最初の予算編成になる。厳しい財政状況の中でも、「イノベーション25」に掲げた2025年の5つの社会像実現に向けたふさわしい予算編成にしていく必要がある。
 私が提案した「美しい星50」にある2050年までに排出量50%をカットするというを到達するためには、現在の技術の延長線上では難しく、イノベーションが不可欠。また、新しいポスト京都議定書の枠組みをつくる中において、日本が掲げている「3原則」の中の1つである、環境の保全と経済の両立を実現するためにも、イノベーションは不可欠。
 こうしたことも踏まえて、イノベーションの重要性について、G8でキックオフ的なスピーチをしたが、概ねG8の国々から賛同をいただいたのではないかと思う。そしてまた、発展途上国、また新興経済国にとっても、発展していくためにはイノベーションが必要であり、そうした技術を共有することが発展していくためには不可欠であるということは、発展途上国、新興国とも共有の認識になったのではないかと思う。
 イノベーション創出を中心に据えた資源配分方針に沿って、戦略的・重点的な科学技術関係予算の編成に努めていただきたい。
 あわせて、本日御説明いただいた研究資金改革にしっかりと取り組み、若手研究者や意欲的・挑戦的研究への思い切った投資を実現するなど全力で取り組んでいきたいと思うので、よろしくお願いする。

内閣府  科学技術政策・イノベーション担当
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