統合イノベーション戦略2021

統合イノベーション戦略2021  (2021年6月18日閣議決定)

統合イノベーション戦略2021のポイント

 「統合イノベーション戦略2021」は、第6期科学技術・イノベーション基本計画(以下「第6期基本計画」)の実行計画と位置づけられる最初の年次戦略です。第6期基本計画策定後、各国間の技術覇権争い、気候変動問題への対策について国内外で大きく変化したことを踏まえ、「国民の安全と安心を確保する持続可能で強靭な社会」と「一人ひとりの多様な幸せ(well-being)が実現できる社会」の実現を目指し、今後1年間で取り組む科学技術・イノベーション政策を具体化しています。

  統合イノベーション戦略2021においては、以下の6つを政策の柱としています。
1.国民の安全と安心を確保する持続可能で強靭な社会への変革
2.知のフロンティアを開拓し価値創造の源泉となる研究力の強化
3.一人ひとりの多様な幸せと課題への挑戦を実現する教育・人材育成
4.官民連携による分野別戦略の推進
5.資金循環の活性化
6.司令塔機能の強化

統合イノベーション戦略2021の構成

構成は以下のようになっています。

第1章 総論
1.基本的考え方
2.国内外の情勢変化
(1)技術覇権争いの更なる先鋭化
(2)気候変動問題への対策の具体的な取組の進展
3.これまでの取組の評価・課題と重点的に取り組むべき事項

第2章 Society 5.0の実現に向けた科学技術・イノベーション政策
1.国民の安全と安心を確保する持続可能で強靱な社会への変革
(1)サイバー空間とフィジカル空間の融合による新たな価値の創出
(2)地球規模課題の克服に向けた社会変革と非連続なイノベーションの推進
(3)レジリエントで安全・安心な社会の構築
(4)価値共創型の新たな産業を創出する基盤となるイノベーション・エコシステムの形成
(5)次世代に引き継ぐ基盤となる都市と地域づくり(スマートシティの展開)
(6)様々な社会課題を解決するための研究開発・社会実装の推進と総合知の活用
2.知のフロンティアを開拓し価値創造の源泉となる研究力の強化
(1)多様で卓越した研究を生み出す環境の再構築
(2)新たな研究システムの構築(オープンサイエンスとデータ駆動型研究等の推進)
(3)大学改革の促進と戦略的経営に向けた機能拡張
3.一人ひとりの多様な幸せ(well-being)と課題への挑戦を実現する教育・人材育成
4.官民連携による分野別戦略の推進
(戦略的に取り組むべき基盤技術)
(1)AI技術
(2)バイオテクノロジー
(3)量子技術
(4)マテリアル
(戦略的に取り組むべき応用分野)
(5)健康・医療
(6)宇宙
(7)海洋
(8)食料・農林水産業
5.知と価値の創出のための資金循環の活性化
6.総合科学技術・イノベーション会議の司令塔機能の強化
(1)「総合知」を活用する機能の強化と未来に向けた政策の立案・情報発信
(2)エビデンスシステム(e-CSTI)の活用による政策立案機能強化と政策の実効性の確保
(3)第6期基本計画に連動した政策評価の実施と統合戦略の策定
(4)司令塔機能の実効性確保

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