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議長会見録

第2回(平成16年6月23日)
配布資料 議長会見録 議事録

「平成16年度 第2回規制改革・民間開放推進委員会」 会議後記者会見概要

平成16年6月23日(水)12時10分〜12時30分
永田町合同庁舎第4会議室


○ 司会 それでは、ただいまより第2 回「官製市場民間開放委員会」の記者会見を始めます。それでは、草刈総括お願いします。


○ 草刈総括 記者会見ということなのですが、皆さん、ほとんどの方は、今日、会議に出ていただいたと思いますので、特段私の方からはありません。八代先生、鈴木議長代理の 方で、何かありますか。


○ 鈴木議長代理 いえ、特に。御質問があれば。


○ 草刈総括 ですので、御質問を主体にさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。内容について、あるいはまた質問があればどうぞお願いします。


○ 司会 それでは、御質問ございませんでしょうか。


○ 記者 過去に、総合規制改革会議時代に日本医師会と意見交換したことがあると思いますけれども、そのころの主張と比べて議論の流れが変わったなという部分がありましたら、 そこを教えていただきたい。


○ 鈴木議長代理 過去は、私も質問の中で言いましたけれども、2001 年の9 月に公開討論を日本医師会、それから同時ではありませんけれども、四病院団体協議会とやっております。これは公開討論でございますから、当然公表資料というのはできております。このときには、医師会の御主張というのはペーパーが出されましたけれども、株式会社を巡っての議論が一番激しいときでしたから、その株式会社に対する反論がありました。端的に言うと、先程も議論になりましたが、いわゆる経済至上主義、市場原理というものには馴染まないという趣旨の否定論です。そして、そのときに、ペーパー上には書いてありませんけれども、櫻井副会長も御出席なさいましたが、株式会社の容認と混合診療というのは、日本医師会としては絶対に認められないことだという、口頭での御発言がありました。ペーパー上は書いてありません。ペーパー上に書いてあるのは、要するに命の平等というものと、市場原理というものとは相なじまないということでしたが、口頭でそのことを絶対に認められないと言われた。そして、何の御説明があったのかというと、いかに医師会というものが、要するにいろいろ社会のため、あるいは患者のために役立つ行動をやっておるのかということでした。これは当時のペーパーを見ればすぐわかりますけれども、そういうことを詳細に御説明なさり始めたので、それに対して敬意は表するけれども、ここでの議論はそういうことではないから、焦点となっている株式会社と混合診療の問題に焦点を当てて議論をしましょうと私が申し上げたところ、先方から御返事が全くなかったわけです。したがいまして、総合規制改革会議が考える意見、時間の関係ではしょりましたけれども、今日、私が言ったような意見を申し上げた。それに対する反論はなかったというのが、これは過去の事実です。ですから、その後、医師会との直接的な、こういう会議の場における公開討論みたいなものはございませんでしたから、今日が2 回目であり、ペーパーは後で渡してくれるというから文句は言いませんけれども、初めて御主張をなさった。勿論、どういう御主張をなさるかということは、医師会はときに触れていろいろなペーパーをつくっておりますから、我々にとって全く初めてという話ではないわけではございますけれども、それが過去の経緯でございます。


○ 八代総括 過去との違いというのは私もそれ程ないとは思いますが、混合診療の問題を本格的に議論したのは今回が初めてでした。それから、この混合診療の問題というのは、 先ほどもちらっと医師会の方も言われましたが、実はお医者さんの中でもやはり非常に要望が強い項目なわけです。これは先ほどもやはり言われましたけれども、診療報酬が抑制される一方で病院経営は赤字になって困る。そのときに、病院を運営していくためにはやはり患者が喜んで払って いただくような収入、それが我々は混合診療の上の部分だと思っておりますが、こういうものが必要だというのは、実務的な病院経営者の方から見れば当たり前のことです。そう いう意見を、今、私の考え方では、医師会の方では一生懸命、中で抑えている最中です。そういうような形でこの混合診療の議論を大々的にやったということで、規制改革・民間 開放推進会議側の意見、それから医師会側の意見をマスコミの方が報道していただくと、医師会の中でもどちらの意見がよりまともなのかということについて、いろいろ御意見が 分かれると思いますので、そういうことを深めるために今回やったわけであります。その意味では、こういう議論をやるというのは非常に有意義だと思っております。それから、混合診療反対の理由として先方もいろいろ言われたんですが、一番大きいと思われるのは、やはり一種のアリの一穴論であります。つまり混合診療を認める、あるいは特定療養費を拡大していくと、それによって政府が公的負担を減らすのではないか、公的保険の枠組みを減らすのではないかということが、やはり最大の理由なわけなんですが、それでは、混合診療を入れなくとも、今、医療費の抑制は政府がやっているわけで、それを前提として考えるか、あるいはそれは本来よくないので、また経済がよくなって税収が上がれば、政府がまた保険の支出をどんどん増やしてくれるというようなことを前提とするかという経済財政に関わる前提の違いが今回の議論の一番大きな差になってきたのではないかと思います。ですから、それはどちらがより現実的な議論をしているのかということからも判断していただかなければいけないので、そういうところまで踏み込めたというのは今回の公開討論の一つの大きなポイントだと思っております。


○ 鈴木議長代理 医療費全体を将来に向けて縮小させていくということについては、これはフィージブルな問題ではないわけであって、それは増えていくし、厚労省の見通しでも異常な勢いで増えていくわけです。そのような問題がある中で、先程の議論にもありましたが、だれが負担するかといえば国民が負担する。その国民が負担する中で最も負担だけに偏っているのは、皆様方みたいな若い層です。この層がそういうような負担に対して耐え得るのかという問題は、少子高齢化に伴って現実になってきているわけです。ですから、そういう中で天井があるのが日本の医療の、いわゆる公的医療を中心とした、それだけしか認めないというシステムの結果なのです。だから、天井というものを公的保険だけに求めていては負担者の反乱が起こる。患者は新しい医療を欲しているということ。そういう場合に、望むならば、患者に対してそういうものを与えてもよいのではないか。このような我々の主張に対して、医師会は昔からでもありますが、相変わらず観念論的に医の平等、要するに、みんなが貧しければ怖くないというような御回答、これが医師会としての御主張のように承った。どうして、みんなが受けられないものは、だれも受けてはいけないという主張を繰り返さなくてはならないのかという問題です。ついでに言えば、貧富の格差というものは日本とアメリカとを比べては意味がないのであって、日本ほど貧富の格差のないところはない。社会生活の中においては常にそういう現象というのは起こっているのに、なぜ医療の世界だけは、全くみんなが平等で、だれ一人の例外なく同じ医療しか受けられないのか、しかも医療費の限界からくる、言ってみれば質の低いところでとどまらなければいけないのか、この論理は、医師会の主張はそうだったけれども、説明にはならないと思います。問題は、そういうものを認めたときに、それが健全なものとなるよう、そのための情報公開等がきちんとしているシステムをつくればよいことだと思います。


○ 記者 混合診療で言うと、医師会が言っているような特定療養費制度の大幅な運用改善とか拡大で対応はできないというようなお考えなんですか。


○ 草刈総括 そこのところは対応できないとかということではなく、大きな問題が2 つあり、1 つはそこに持ってくる審査の過程が極めて不透明だということ。それから時期的にどんどんものすごく遅れてしまう、そんなことを待っている場合ではないでしょうと私は言っているわけです。今の話で、実は今日は宮内さんが所用で来られないので、私はピンチヒッターであり、今回初めてなんですが、聞いていて不思議だなと思いました。先方は特定療養費制度を拡大すればよいではないか、混合診療をやらなくとも、と言われるのですが、要するに、今の2 つの点で大きな違いがあるということと、考え方に基本的に大きな違いがあるのは、やはり医師会の方々の話を聞いていると、当たり前かもしれないですけれども、官のたなどころの中でやらないと安心できないという思想が非常に濃厚で、我々はそうではなくて、4やはり患者のためにどういうことができるかというのが、まずあると思います。要するに、それを考えていく中で、やはりできるだけ早く、できるだけ多くのものを混合診療として認めていき、先程鈴木代理がおっしゃったような意味での財政上の問題等はいろいろありますけれども、とにかくそれを拡大していこうという手法や、手法の違いだけではなくて、思想的にも大分違うという感じがしました。


○ 記者 いや、それはわかるんですが、議論の中でも委員の1 人が共闘できる部分もあるではないかと、まさにおっしゃっていたりして、要するに特定療養費制度というものをなくすことは、やはり厚労省も反対すると思うんですけれども、名前は使うけれども、実際に中身は皆さんが主張しているような混合診療ですよということも委員会としては認めないというお話なのか、それとも、一応、彼らと同じ議論の土俵に乗ってもいいんですよというスタンスなのか、ちょっと今日、ずっと平行線だったので、それがまずお聞きしたかったんです。


○ 草刈総括 今のところは平行線だと思っておいてください。


○ 鈴木議長代理 それについては、特定療養費制度を我々は否定しているわけではありません。それもよろしい、やる場合には早くやりなさい、そして範囲を広げなさいと言っています。この前、去年のアクションプランの提案の中では、特定療養費の範囲というものを広げて、療法指定というものをやめなさいというところまで行ったわけです。そうしたら、七十幾つかあるうちの17 しか範囲を広げてこないというのも、その遅さに対しては我々も不満感を極めて強く持っております。ただ、さっきも草刈総括主査が言いましたけれども、要するに厚労省のお仕着せの中でものを考えれば、そこのところが医師会の人にいくら説明してもわかってもらえないし、厚労省のお役人にもわかってもらえないのですが、私に言わせると、だれでもかれでもというわけではない、要するにある信用できるもの、そういう医療機関というものに対しては、そこのところの自主性を尊重して、自ら開発するというチャンスを与えなさいと。そのチャンスというものがなければ、新しい医療だとかそういうものは出てきませんよと。それを、何でもかんでもお伺いを立ててやらないとできないのだというのでは、新しいものはできないと言ってきました。これは産業界にあっても新しいものをつくるものにとっては、身にしみてわかっていることですが、そこら辺についてお役人及び命の論理の中に入る医師会はよくわからないので、もっと説明したいと思っています。この問題ですが、そこは正直言って分かれどころなんです。だから、我々はそれも認めなさいと。要するに、官庁の世界だけではなくて民の力でつくるという、その創造性というのを大事にしなさい。これが年来の主張なのです。


○ 記者 場の形式なんですけれども、通常、こういう場をやられる場合、ヒアリングという形式もあるかと思うんですけれども、公開討論みたいな形にされる狙いとか、効果とか、5なさって改めての感想とか、その辺りをお伺いしたい。あるいは、また規制改革のこの分野だけではなくていろいろありますけれども、やはりこういった形式が有効でまたいろいろなさってきたりとか、その辺のお考えを伺いたい。


○ 草刈総括 八代先生からは、御意見がありましたが、私の認識では、勿論、ヒアリングというやり方もあります。意見交換等、いろいろなやり方がありますが、我々委員の中でも非常に様々な意見がありまして、やはり透明性、情報公開をきちっとやって、我々の主張と、それから今日の医師会のように、それに対する反論というのが当然あるわけですから、それをきちっと公開して、それで一般の国民の皆さんに理解をしてもらう、あるいは判断をしてもらう。そういう意味では、やはり今日のような形式が一番妥当ではないかということで、今日こういう会議を持たせていただいたと思っております。八代先生からいろいろあると思いますけれども。


○ 八代総括 この問題に関して、しばしば医療界対経済界の対立というふうに分けたがる人がいるんですが、それは全く間違っているわけです。我々の意見は、実は医療界の中のかなりの部分の人の意見を代表していると、こちらは自負しているわけです。ただ、今の医療界では、必ずしもそういう改革派の意見が取られていない仕組みになっている。だからこそ、こういう公開討論をすることによって国民、特に患者、それから是非医療界の方にこういう議論を聞いていただきたい。それによって、どちらが正しいかをむしろ判断していただきたいというのが、ヒアリングではなくて公開討論することの最大のポイントなわけです。完全に意見が対立しているなら、どちらでやっても同じことですが、決してそうではないわけで、我々のこういうペーパーだって、まさに医療の専門家の方の助けを借りてつくっているわけで、我々自身は医療についてはそんな知識はないわけですから、あくまでも、これはほかの分野でもそうですけれども、それぞれの分野の改革派の人の意見を我々は代弁しているんだということが大事だと思います。


○ 司会 ほかに御質問ございませんか。


○ 記者 公開討論の関連で、世論に訴えることが重要だというお話でしたけれども、これまでも世論に訴えてきても、いろんな圧力団体の反撃で押し戻されてきたということが続 いてきたと思うんですけれども、今年、本部が立ち上がったんですが、それでこれまでの状況は変わるとお考えかどうかというお話です。


○ 鈴木議長代理 本部ができたので、これまでの状況と変わるのかということについては、私は基本的には変わりはないと思います。従来の運営というものは、我々は今までやった審議会と、総合規制改革会議というもので我々がそれぞれパートを持ってやって、そして結論が得られなかったものについては、我々自身も勿論やるけれども、担当大臣と一緒に相手方省庁と交渉する。それがうまくいかなくて決裂したものについては、最終的には総理の裁断を仰ぐ。薬の例などはいい例ですが、そのようなプロセスをすべて経てやってきているわけです。6 そのプロセスが、本部ができたことによって、我々、この3 人及び宮内議長は、その本部の会議に出席をいたしますから、まさにそういう本部の中で我々が担当大臣とともに相 手省庁の大臣等に話していた話を直接やるということを意味するわけですから、基本的にはやり方をより効率的に進めたものであって、基本的に変わる問題ではないと理解してお ります。


○ 記者 今後は、病院団体と、そういうふうな討論をやられる考えですか。


○ 鈴木議長代理 これは未定ということでしょうか。


○ 草刈総括 今のところ未定ですが、必要があれば、今日、終わってからみんなで話をして、その上で必要ならばやろうということかと思います。1 つだけ大間違いというか、あんなことを言っていいのかなと思いましたのは、病院サイドは混合診療については、やはり大半が導入してほしいという意見なんです。ですが、先方は大反対ですと言っていましたが、あれは大変な間違いだと思いましたが、ちょっと時間もありませんでしたので言いませんでしたが。


○ 鈴木議長代理 あれは大反対の、まさにそういうレポートを書いているわけです。医師会の、四病協のアンケート調査では、先程も言いましたが、十三. 何% までの者しか反対がいないというのを発表している。それから、何かの調査では病院経営者の中の61% が混合診療の解禁を望んでいるというレポートを発表していますが、そして、ついでに言わせてもらうと、病院協は2001 年9 月 の公開討論、医師会が先に黙ったと、何も言わなかったという公開討論では、病院協は株式会社と、それから混合診療に対して前向きの姿勢を示しているわけです。そういうことでありまして、しかし、先程病院協の考えを紹介するというようなことを医師会がおっしゃるのは一体どういう意味なのだということですが、それ以上は申しません。ですが、賛成だと言っている人がなぜ医師会の口を借りて私どもに反対だと伝えなくてはいけないのですかと言いましたが、たくさん質問したから返事はございませんでしたというのが実際のところです。


○ 司会 ほかに質問ございませんか。なければ、これで会見は終了です。

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