平成6年度 高齢者の住宅と生活環境に関する調査結果の概要(要約)
I 調査の概要
1 調査目的
本格的な高齢社会の到来を控え、高齢者が可能な限り住み慣れた家庭や地域で生活し、社会とのかかわりを持ち続けていくためには、その基盤となる住宅及び生活環境を高齢者にふさわしいものとすることが重要である。
住宅については、高齢者の身体機能の低下や高齢期の多様な居住形態に対応し、高齢期に暮しやすい、高齢者に配慮した構造、設備とすることが必要である。
また、生活環境については、住み慣れた地域において、高齢者が必要とする様々な社会機能が備わるとともに、安心して不自由なく外出、買物などができることが重要である。
このような視点から、本調査においては、高齢者の住宅と生活環境に関する国民意識等について把握し、今後の関係施策の推進に資するものである。
2 調査方法等
- (1)調査対象者
- 全国の60歳以上の男女
- (2)調査方法
- 調査員による面接聴取法により実施
- (3)調査事項
- ア 調査対象者の基本属性に関する事項
イ 住宅に関する事項
ウ 生活環境に関する事項 - (4)調査実施期間
- 平成7年1月18日~1月30日
- (5)標本抽出法
- 層化ニ段無作為抽出法
- (6)標本数及び有効回収数
- ア 標本数 2,908人
イ 有効回収数(率) 2,292人(78.8%)
注:標本数については、1月17日に発生した阪神・淡路大震災により調査不能となった7調査区92人を除いた数値である。
調査対象者の基本属性
- 1 都市規模
-
全数 大都市 中都市 小都市 町村 全体 2,292人 362人 758人 490人 682人 構成比(%) 100.0% 15.8% 33.1% 21.4% 29.8% 注)「大都市」とは、東京都区部と指定都市をいう。
「中都市」とは、人口10万人以上の市(大都市を除く。)をいう。
「小都市」とは、人口10万人未満の市をいう。 - 2 性別
-
全数 男性 女性 全体 2,292人 1,040人 1,252人 構成比(%) 100.0% 45.4% 54.6%
- 3 年齢階級
-
全数 60~64歳 65~69歳 70~74歳 75~79歳 80歳以上 全体 2,292人 650人 602人 488人 336人 216人 構成比(%) 100.0% 28.4% 26.3% 21.3% 14.7% 9.4%
- 4 配偶者の有無
-
全数 いる いない 全体 2,292人 1,695人 597人 構成比(%) 100.0% 74.0% 26.0%
- 5 家族形態
-
全数 単身世帯 夫婦二人
世帯本人と子
の世帯本人と子と
孫の世帯その他 全体 2,292人 160人 671人 494人 728人 239人 構成比(%) 100.0% 7.0% 29.3% 21.6% 31.8% 10.4%
II 調査結果の概要
【住宅に関する事項】
- 1 居住年数
- 現在のところに居住してからの年数についてみると、
「生まれてからずっと」 18.5% 「30年以上(生まれてからずっと居住している場合を除く。)」 50.0% 「20年~30年未満」 14.2% 「10年~20年未満」 9.7% 「 5年~10年未満」 3.7% 「 3年~ 5年未満」 1.9% 「 1年~ 3年未満」 1.4% 「 1年未満」 0.7%
・ 性別にみると「生まれてからずっと」(男性32.5%、女性6.8%)は男性の方が、「30年以上(生まれてからずっと居住している場合を除く。)」(男性36.7%、女性61.1%)は女性の方が割合が高くなっている。
- 2 住まいの種類
- 現在、居住している住まいの種類についてみると、
持家(計) 90.1% 「持家(一戸建て)」 87.5% 「持家(マンションなどの共同住宅)」 2.6% 一戸建て(計) 91.7% 「持家(一戸建て)」 87.5% 「借家(一戸建て)」 4.2% ・ 家族形態別にみると、単身世帯で借家、集合住宅の割合が高くなっている。
- (1)住宅の取得方法
- 現在の住宅をどのような形で取得したか(借家の者を除く。)についてみると、
「自分又は家族が新築した」 56.0% 「親などから相続した」 25.1% 「過去に相続又は購入した住宅を、自分又は家族が建替えた」 13.0% 「民間事業者から購入した」 2.9% 「個人から購入した(中古住宅の購入など)」 1.8% - (2)借家の状況
- 現在の住宅は誰から借りているか(持家の者を除く。)についてみると、
「個人の家主から」 65.9% 「都道府県、市町村(公営)から」 13.7% 「民間事業者から」 8.1% 「都道府県、市町村の公社から」 6.2%
1) 借家に居住するにあたって困ったことがあるか(持家の者を除く。)についてみると、「特にない」 64.9% 「高齢者に配慮した構造や設備が不十分」 16.6% 「将来にわたる居住継続についての不安」 11.4% 「毎月の家賃の負担、値上げ」 10.0% 「立ち退きを要求される」 5.7%
2) 家賃はいくらか(持家の者を除く。)についてみると、「1万円未満」 14.2% 「1万円~3万円未満」 29.4% 「3万円~5万円未満」 31.8% 「5万円~10万円未満」 16.1% 「10万円以上」 3.3%
- 3 居室の数
- 現在お住まいの住宅の居室数についてみると、
「6居室以上」 52.0% 「5居室」 18.9% 「4居室」 15.1% 「3居室」 8.0% 「2居室」 5.1% 「1居室」 0.6%
・ 居住年数別にみると、居住年数が長くなるほど「6居室以上」の割合が高くなっている。
- 4 居室の畳数
- 住宅の居室の畳数についてみると、
「50畳以上」 23.3% 「40畳~50畳未満」 18.5% 「30畳~40畳未満」 23.6% 「20畳~30畳未満」 19.3% 「10畳~20畳未満」 13.5% 「10畳未満」 1.1% - 5 建物の階数
- 現在、居住している建物は何階建てかについてみると、
「1階建て」 21.4% 「2階建て」 71.0% 「3階建て」 4.3% 「4階建て」 1.5% 「5階建て」 1.1% 「6階建て以上」 0.7% - 6 居室の階数
- 日常主に過ごしている居室の階数についてみると、
「1階」 83.3% 「2階」 13.9% 「3階」 1.6% 「4階」 0.5% 「5階」 0.1% 「6階以上」 0.5% ・ 住まいの種類別にみると、一戸建てでは「1階」が87.0%、集合住宅では3階以下が86.0%となっている。
- 7 エレベーターの有無
- 現在、居住している建物にエレベーターがあるかについてみると、
「ない」 98.0% 「ある」 2.0%
・ 建物の階数別にみると、5階建てで、76.9%の者が「ない」と答えているのに対し、6階以上建てでは全ての者が「ある」と答えている。
- 8 専用居室の有無
- 高齢者専用の居室があるかについてみると、
「ある」 90.8% 「ない」 9.2% - 9 住宅の満足度
- 現在お住まいの住宅に満足しているかについてみると、
「満足」 87.3% 「満足している」 46.6% 「まあ満足している」 40.7% 「不満」 12.3% 「やや不満である」 8.3% 「不満である」 4.1% ・ 都市規模別にみると、都市規模が小さくなるほど満足と答えた者の割合が高くなっている。
・ 家族形態別にみると、満足と答えた者の割合は、本人と子と孫の世帯(93.0%)で高く、単身世帯(80.0%)で低くなっている。
・ 健康状態別にみると、健康状態が不良と答えた者で満足度が低くなっている。
・ 住まいの種類別にみると、満足と答えた者は、持家(89.5%)で高く、借家(67.0%)で低くなっている。 - 10 身体が虚弱化したとき望む居住形態
- 自分の身体が虚弱化したときに、どのような居住形態が望ましいと考えるかについてみると、
「現在の住宅にこのまま住み続けたい」 68.4% 「現在の住宅を改築し、高齢者が住みやすいものとしたい」 14.4% 「公的な運営がされている特別養護老人ホームなどに入居したい」 5.4% 「高齢者の住みやすさに配慮された公的住宅に入居したい」 4.0%
・ 年齢階級別にみると、年齢が高くなるほど「現在の住宅にこのまま住み続けたい」の割合が高くなっており、逆に、年齢が低くなるほど「現在の住宅を改築し、高齢者が住みやすいものとしたい」の割合が高くなっている。
・ 家族形態別にみると、単身世帯で「公的な運営がされている特別養護老人ホームなどに入居したい」(11.9%)の割合が高くなっている。
・ 住まいの種類にみると、借家及び集合住宅で「高齢者の住みやすさに配慮された公的住宅に入居したい」、「公的な運営がされている特別養護老人ホームなどに入居したい」の割合が高くなっている。
・ 居室数別にみると、4居室以上で「現在の住宅を改築し、高齢者が住みやすいものとしたい」の割合が高くなっている。 - 11 高齢者に配慮した住宅の構造や設備に有無
- 現在の住宅に高齢者に配慮した構造や設備があるかについてみると、
「特に高齢者に配慮したものはない」 80.2% 「増改築により、構造や設備あり」 9.4% 「新築、購入時から構造や設備あり」 9.2%
・ 居住年数別にみると、5年未満で高齢者に配慮した構造や設備ありの割合が高くなっている。
・ 住まいの種類別にみると、持家の場合は構造や設備ありの割合が高くなっている。 - 12 高齢期の住宅に必要な構造や設備 (M.A.)
- 住まいの中で、高齢者が安全で便利に過ごすためには、どのような構造や設備が必要と思うかについてみると、
「トイレに手すりや暖房装置があること」 46.3% 「廊下や階段に手すりをつけること」 43.3% 「浴室の段差をなくし、手すりや滑り止めをつけること」 37.4% 「玄関、部屋と部屋との間などの段差をなくすこと」 35.8% 「火災、ガス漏れ、漏電などの自動警報装置」 28.4% 「緊急連絡装置(防犯に限らず、健康不良時などの際に連絡の取れる装置)」 27.9% 「廊下や床を滑りにくくすること」 26.8%
・ 都市規模別にみると、都市規模が大きくなるほど各項目の必要度が高くなっている。特に、大都市、中都市で防犯、防災などの装置を挙げる割合が高くなっている。
・ 家族形態別にみると、単身世帯や夫婦二人世帯で、「ブザーなどの防犯装置」、「緊急連絡装置(防犯に限らず、健康不良時などの際に連絡の取れる装置)」の割合が高くなっている。
・ 健康状態別にみると、健康状態が良好とする者の方が必要度が高くなっており、普通と答えた者の割合はそれぞれ低くなっている。
・ 高齢者に配慮した住宅の構造や設備の有無別にみると、構造や設備があると答えた者ほど必要度が高くなっている。 - 13 高齢者に配慮した構造や設備のある在宅についての考え方
- 高齢者に配慮した構造や設備のある住宅について、どのように考えているかについてみると、
「特に高齢者に配慮した構造や設備のある住宅に住みたいとは思わない」 29.3% 「現在の住宅を高齢者に配慮したものに改築したい」 26.6% 「現在の住宅は高齢者に配慮した構造や設備のある住宅になっており、これで十分である」 21.3% 「高齢者に配慮した構造や設備のある住宅を、新たに購入、新築したい」 4.8%
・ 年齢階級別にみると、年齢が低くなるほど「現在の住宅を高齢者に配慮したものに改築したい」の割合が高くなり、逆に、年齢が高くなるほど「現在の住宅は高齢者に配慮した構造や設備のある住宅になっており、これで十分である」とする割合が高くなっている。
・ 家族形態別にみると、本人と子と孫の世帯で「現在の住宅は高齢者に配慮した構造や設備のある住宅になっており、これで十分である」の割合が高くなっている。 - 14 子供の有無
- 現在子供がいるかについてみると、
「同居している子供がいる」 59.1% 「別居している子供がいる」 34.2% 「子供はいない」 6.6%
― 同居している子供がいるとする者 ―
(1) 将来も同居するつもりかについてみると、
「はい」 84.2% → (2) 「わからない」 11.1% 「いいえ」 4.7%
(2) 将来も同居するために、住宅について何か計画があるかについてみると、「今のままで十分である」 56.7% 「わからない」 18.5% 「現在の住宅を増改築するつもりである」 11.3% 「今のままでは不十分であるが、住宅を改善する余裕がない」 9.4%
― 別居している子供がいるとする者 ―
(1) 子供と別々に暮している理由は何かについてみると、
「子供の職場が遠く離れているから」 38.2% 「子供が結婚したから」 28.7% 「特に理由はない」 12.0% 「子供が別居を希望するから」 8.4%
(2) 将来同居する予定はあるかについてみると、「わからない」 37.7% 「はい」 32.4% → (3) 「いいえ」 29.9%
(3) 現在同居している子供と将来同居するつもりの者に、住宅について何か計画があるかについてみると、「今のままで十分である」 35.4% 「現在の住宅を増改築するつもりである」 29.5% 「子供の住宅に引っ越すつもりである」 15.4%
・ 性別にみると、女性で「子供の住宅に引っ越すつもりである」の割合が高くなっている。
- 15 資産の使い方
- 土地、家屋などの資産を老後にどう利用するかについてみると、
Aの意見:『資産はできるだけ子孫のために残してやる方がよい』
Bの意見:『資産は自分の老後を豊かにするために活用(売却、賃貸など)する方がよい』「Aの意見に近い」 60.8% 「Bの意見に近い」 18.5% 「どちらともいえない」 13.8% 「わからない」 6.9%
・ 家族形態別にみると、「Aの意見に近い」は本人と子と孫の世帯(75.3%)で割合が高く、単身世帯(38.8%)の割合が低くなっている。また、「Bの意見に近い」では、単身世帯と夫婦二人世帯で割合が高くなっている。
・ 住まいの種類別にみると、持家、一戸建てで「Aの意見に近い」の方が割合が高くなっている。
・ 身体が虚弱化したとき望む居住形態別にみると、現在の住宅にこのまま住み続けたいとする者は「Aの意見に近い」の割合が高く、高齢者に配慮された公的住宅や民間の有料老人ホームなどに入居したいとする者は「Bの意見に近い」の割合が高くなっている。 - 16 資産の譲渡のしかた
- 仮に土地、家屋などの資産を譲る場合、あなたの老後の世話をしたかどうかによってどのように考えるかについてみると、
Aの意見:『老後の世話をしてくれたかどうかには関係なく、譲る』
Bの意見:『実際に老後の世話をしてくれた子供などに多くを譲る』「Bの意見に近い」 46.6% 「Aの意見に近い」 31.5% 「どちらともいえない」 13.4% 「わからない」 8.5%
・ 都市規模別にみると、都市規模が小さくなるほど「Aの意見に近い」の割合が高くなっている。
・ 健康状態別にみると、健康状態が不良と答えた者は「Aの意見に近い」の割合が低くなっている。
・ 資産の使用別にみると、『資産はできるだけ子孫のために残していやる方がよい』とする者で「Aの意見に近い」が、『資産は自分の老後を豊かにするために活用(売却、賃貸など)する方がよい』とする者で「Bの意見に近い」の割合が高くなっている。
【生活環境に関する事項】
- 1 外出状況
- 外出の状況についてみると、
「毎日外出する」 43.3% 「ときどき外出する」 32.7% 「用事がなければ外出しない」 19.2% 「ほとんど外出しない」 4.8%
・ 都市規模別にみると、町村で「毎日外出する」、「ときどき外出する」の割合が低くなっている。
・ 性別にみると、「毎日外出する」(男性54.4%、女性34.0%)は男性の方が、「ときどき外出する」(男性25.3%、女性38.9%)、「用事がなければ外出しない」(男性15.9%、女性22.0%)は女性の方が割合が高くなっている。
・ 年齢階級別にみると、年齢が高くなるほど「毎日外出する」の割合が低く、「用事がなければ外出しない」、「ほとんど外出しない」の割合が高くなっている。
・ 職業別にみると、「毎日外出する」は、被用者、自営業者・家族従業者、無職の順で割合が高くなっている。 - 2 よく出かける場所 (M.A.)
- よく出かける場所はどこかについてみると、
「商店・スーパーマーケット」 49.7% 「病院・診療所」 35.4% 「友人・知人の家」 27.8% 「銀行・信用金庫」 21.7% 「水田・畑」 19.9% 「郵便局」 19.8% 「子供や親族の家」 17.5%
・ 都市規模別にみると、都市規模が小さくなるほど「友人・知人の家」、「水田・畑」の割合が高くなり、「公園」、「文化施設」、「銀行・信用金庫」の割合が低くなっている。また、町村では「公民館」、「公的機関」の割合が高くなっている。
・ 性別にみると、「勤め先」(男性23.8%、女性7.2%)、「公的機関」(男性13.1%、女性5.4%)では男性の方が、「商店・スーパーマーケット」(男性32.4%、女性64.1%)、「病院・診療所」(男性30.1%、女性39.9%)、「友人・知人の家」(男性24.1%、女性30.9%)では女性の方が割合が高くなっている。
・ 年齢階級別にみると、年齢が高くなるおど「病院・診療所」の割合が高くなり、「商店・スーパーマーケット」、「銀行・信用金庫」の割合が低くなっている。 - 3 外出の手段 (3M.A.)
- 外出に利用する主な手段は何かについてみると、
「徒歩」 60.8% 「自転車」 31.4% 「バス」 26.7% 「家族などの運転する自動車」 24.6% 「自分で運転する自動車」 22.9% 「電車」 17.2%
・ 都市規模別にみると、都市規模が小さくなるほど「徒歩」、「バス」、「電車」、の割合が低くなり、「自分で運転する自動車」、「家族などの運転する自動車」の割合が高くなっている。
・ 性別にみると、「自分で運転する自動車」(男性43.6%、女性 5.8%)は男性の方が、「家族などの運転する自動車」(男性 11.2%、女性 35.7%)、「バス」(男性 18.9%、女性 33.2%)では女性の方が割合が高くなっている。
・ 年齢階級別にみると、年齢が高くなるほど「自分で運転する自動車」、「電車」の割合が低くなり、「徒歩」、「家族などの運転する自動車」、「タクシー」の割合が高くなっている。 - 4 外出時の不便(歩行環境、道路環境) (M.A.)
- 外出するにあたって『歩行環境、道路環境』で不便に思ったり、気になったりすることがあるかについてみると、
「特にない」 51.3% 「歩道が狭い、凹凸が多い、滑りやすい」 19.3% 「交通が混雑している」 14.1% 「放置自転車など歩道上の障害物が多い」 12.3% 「歩行者や自転車のマナーが悪い」 12.1% 「道路に段差が多い」 11.5% 「夜間の道路照明が暗い、街路灯が少ない」 10.3%
・ 都市規模別にみると、都市規模が大きくなるほど不便に思ったり、気になったりする者の割合が高くなっている。また、都市規模が大きくなるほど「放置自転車など歩道上の障害物が多い」、「歩行者や自転車のマナーが悪い」の割合が高くなっている。
・ 年齢階級別にみると、年齢が高くなるほど「特にない」の割合が高くなり、70歳未満で「歩道が狭い、凹凸が多い、滑りやすい」、「歩行者や自転車のマナーが悪い」、「夜間の道路照明が暗い、街路灯が少ない」の割合が高くなっている。 - 5 外出時の不便(交通機関、環境整備) (M.A.)
- 外出するにあたって、『交通機関、環境整備』で不便に思ったり、気になったりすることがあるかについてみると、
「特にない」 55.9% 「トイレが少ない、汚い」 13.5% 「バスのステップが高く、乗り降りがしにくい」 12.7% 「駅に階段が多く、エスカレーター、エレベーターが少ない」 12.4% 「駐車場、駐輪場が少ない」 10.6%
・ 都市規模別にみると、都市規模が大きくなるほど不便に思ったり、気になったりする者の割合が高くなっている。また、都市規模が大きくなるほど「トイレが少ない、汚い」、「自動券売機、自動改札機などの機械が使いにくい、わかりにくい」、「駅に階段が多く、エスカレーター、エレベーターが少ない」、「バスのステップが高く、乗り降りがしにくい」の割合が高くなっている。
・ 年齢階級別にみると、年齢が高くなるほど「特にない」の割合が高くなり、年齢が低くなるほど「駐車場、駐輪場が少ない」、「トイレが少ない、汚い」の割合が高くなっている。
・ 健康状態別にみると、健康状態が不良とする者で「バスのステップが高く、乗り降りがしにくい」、「高齢者の優先席が少ない、利用しにくい」、「小公園など休める場所が少ない」、「ベンチや椅子が少ない」の割合が高くなっている。 - 6 生活関連施設 (M.A.)
- 身近で不足していたり、あっても利用しにくい施設は何かについてみると、
「特にない」 65.0% 「病院・診療所」 10.9% 「文化施設(図書館、美術館、文化会館など)」 7.3% 「福祉施設(老人福祉センター、デイサービスセンターなど)」 7.3% 「公園」 7.0%
・ 都市規模別にみると、大都市と町村で「病院・診療所」の割合が高くなっている。
・ 暮らしやすさ別にみると、暮らしにくい、やや暮らしにくいと答えた者で「特にない」の割合が低く、各項目の割合が高くなっている。特に「病院・診療所」、「福祉施設(老人福祉センター、デイサービスセンターなど)」、「商店・スーパーマーケット」の割合が高くなっている。 - 7 付近の環境 (M.A.)
- お住まいの付近の環境について、日頃から暮らしにくいと気になっていることがあるかについてみると、
「特にない」 46.7% 「交通量が多く危険がある」 20.2% 「空き缶などのゴミがよく捨てられている」 18.2% 「騒音がある」 12.0% 「河川が汚れている」 9.7% 「人口が減り、若い人が少なくなったり、廃屋が増えている」 9.2%
・ 都市規模別にみると、都市規模が大きくなるほど「住宅が過密になっていく」、「見慣れた自然が減っていく」、「古くからのまち並みがなくなっていく」、「緑が少ない」、「交通量が多く危険がある」、「日当たり、風通しが悪い」、「空き缶などのゴミがよく捨てられている」、「排気ガスなどで空気が汚れている」、「騒音がある」の割合が高く、小都市、町村で「人口が減り、若い人が少なくなったり、廃屋が増えている」、「積雪が多い」の割合が高くなっている。
- 8 まちづくりを進めていく上で、重要な施策 (3M.A.)
- 高齢者に配慮したまちづくりを進めていく上で、どのような施策が重要と思うかについてみると、
「保健、医療対策」 35.6% 「福祉対策」 33.3% 「道路、歩道の整備」 28.8% 「交通安全対策」 16.7% 「災害対策」 16.0% 「ゴミ、廃棄物対策」 12.2% 「交通機関の整備」 12.0% 「公園、緑地の整備」 10.5%
・ 都市規模別にみると、都市規模が大きくなるほど「災害対策」、「防犯対策」、「防火対策」の割合が高くなり、中都市で「公園、緑地の整備」、大都市で「福祉対策」の割合が高くなっている。
・ 暮らしやすさ別にみると、暮らしにくい、やや暮らしにくいと答えた者で「福祉対策」、「都市計画の充実」の割合が高くなっている。 - 9 暮らしやすさ
- 住んでいるまちの生活環境は、総合的にみて暮らしやすいかについてみると、
「暮らしやすい」 48.9% 「まあ暮らしやすい」 45.1% 「やや暮らしにくい」 3.8% 「暮らしにくい」 1.4%
・ 都市規模別にみると、町村で「暮らしやすい」の割合が高くなっている。
- 10 まち並みの美しさ
- 住んでいるまちのまち並みは美しいと感じるかについてみると、
「美しいと感じる」 45.0% 「どちらともいえない」 34.3% 「美しいと感じない」 19.4%
・ 都市規模別にみると、都市規模が小さくなるほど「美しいと感じる」の割合が高くなっている。
・ 暮らしやすさ別にみると、暮らしやすいとする者は「美しいと感じる」(58.8%)の割合が高く、暮らしにくいとする者は「美しいと感じない」(51.6%)の割合が高くなっている。 - 11 まちづくりへの参加・貢献
- 高齢者が暮らしやすいまちをつくっていくために、環境美化活動、自治会活動、まちづくりの企画など、何らかの形で参加・貢献する意思はあるかについてみると、
「参加・貢献したい」 39.9% 「参加・貢献したいが、仕事、健康問題、家庭の事情からできない」 31.0% 「参加・貢献したくない」 13.1% 「参加・貢献したいが、きっかけがない」 10.7%
・ 都市規模別にみると、都市規模が小さくなるほど、「参加・貢献したい」の割合が高くなっている。
・ 年齢階級別にみると、年齢が低くなるほど「参加・貢献したい」の割合が高くなっている。
・ 暮らしやすさ別にみると、暮らしやすいと答えた者は「参加・貢献したい」(43.6%)の割合が高く、暮らしにくいと答えた者は「参加・貢献したくない」(35.5%)の割合が高くなっている。
・ まち並みの美しさ別にみると、美しいと感じる者は「参加・貢献したい」(44.9%)の割合が高くなっている。