第1章 調査の目的及び方法等

1 調査の目的

高齢者は、全体としてみると健康で活動的であり、経済的にも豊かになっている。他方、高齢者の姿や状況は、性別、健康状態、経済力、家族構成、住居、その他個々人の趣味や嗜好など日常生活全般にわたって多様化している。

こうした中、高齢社会対策を的確に推進し、高齢者が健やかで充実した生活を営むことが出来る豊かな社会を構築していくためには、生活者としての高齢者の視点から日常生活全般に係る現状を把握することが重要である。

このような観点から、本調査は、日常生活の状況、生活の満足度、衣食住を始め、家事、外出、日常的楽しみ、日常生活の情報に関する満足度など、高齢者の日常生活全般の実態と意識を把握するとともに、前回調査(平成10年度)との時系列分析を行い、今後の高齢社会対策の推進に資することを目的として実施した。

2 調査対象者、調査事項及び調査方法等

(1)調査対象

全国の60歳以上の男女

(2)調査方法

調査員による面接聴取法

(3)調査事項

ア.調査対象者の基本属性に関する事項

イ.基本的生活に関する事項

ウ.衣類に関する事項

エ.食生活に関する事項

オ.住宅に関する事項

カ.日常生活の行動・意識に関する事項

キ.日常的楽しみに関する事項

ク.日常生活情報に関する事項

ケ.その他

(4)調査実施期間

平成16年11月18日~12月5日

(5)標本抽出方法

層化二段無作為抽出法

(6)標本数及び有効回収数

ア.標本数
4,000(260地点)
イ.有効回収数(率)
2,862(71.6%)
ウ.調査不能数(率)
1,138(28.5%)
エ.不能内訳
転居 47(1.2%)
長期不在 99(2.5%)
一時不在  335(8.4%)
住所不明 29(0.7%)
拒否  548(13.7%)
その他 80(2.0%)

(7)調査委託機関

社団法人 新情報センター

3 調査の協力者

この調査は、内閣府政策統括官(共生社会政策担当)が実施したが、実施に際しては次の学識経験者の協力を得た。

武川 正吾(東京大学大学院人文社会系研究科・文学部助教授)

直井 道子(東京学芸大学教育学部教授)

三重野 卓(山梨大学教育人間科学部教授)

4 調査対象者の基本属性

(1)性別(F1)

  総数 男性 女性
平成16年 2,862人
100%
1,329人
46.4%
1,533人
53.6%
平成11年 2,284人
100%
1,054人
46.1%
1,230人
53.9%
平成6年
(65歳以上)
2,454人
100%
1,121人
45.7%
1,333人
54.3%
注)
平成6年は、65歳以上の者が調査対象。

(2)年齢(F2)

  総数 60~64歳 65~69歳 70~74歳 75~79歳 80~84歳 85歳以上
平成16年 2,862人
100%
785人
27.4%
735人
25.7%
669人
23.4%
386人
13.5%
206人
7.2%
81人
2.8%
平成11年 2,284人
100%
556人
24.3%
689人
30.2%
549人
24%
313人
13.7%
130人
5.7%
47人
2.1%
平成6年
(65歳以上)
2,454人
100%
*
*
942人
38.4%
720人
29.3%
506人
20.6%
286人
11.7%
注)
平成6年は、65歳以上の者が調査対象。

(3)同居形態(F3)

  総数 単身世帯 夫婦二人世帯 本人と親の世帯 本人と子の世帯 本人と子と孫の世帯 その他
平成16年 2,862人
100%
246人
8.6%
1,063人
37.1%
158人
5.5%
746人
26.1%
570人
19.9%
79人
2.8%
平成11年 2,284人
100%
221人
9.7%
803人
35.2%
132人
5.8%
501人
21.9%
576人
25.2%
51人
2.2%
平成6年
(65歳以上)
2,454人
100%
220人
9%
711人
29%
*
*
444人
18.1%
885人
36.1%
194人
7.9%
注1)
各形態の集計方法は以下のとおり。
選択肢(F3):(1)「一人暮らし」、(2)「配偶者(夫又は妻)」、(3)「あなた又は配偶者の親」、(4)「子」、(5)「子の配偶者(嫁又は婿)」、(6)「孫」、(7)「その他の親族」、(8)「親族以外の者」
単身世帯=「(1)のみ」にマークした者
夫婦二人世帯=「(2)のみ」にマークした者
本人と親の世帯=「(3)のみ」にマークした者
本人と子の世帯=「(4)のみ」、「(2)、(4)のみ」、「(5)のみ」、「(2)、(5)のみ」、「(2)、(4)、(5)のみ」にマークした者本人と子と孫の世帯=「(4)、(6)のみ」、「(2)、(4)、(6)のみ」、「(5)、(6)のみ」、「(2)、(5)、(6)のみ」、「(2)、(4)、(5)、(6)のみ」にマークした者
その他=上記以外の者
注2)
*は調査時に選択肢がなく、データが存在しないもの。
注3)
平成6年は、65歳以上の者が調査対象。

(4)健康状態(F4)

  総数 良い 普通 良くない 無回答
(計) 良い まあ良い (計) あまり良くない 良くない
平成16年 2,862人
100%
1,452人
50.7%
789人
27.6%
663人
23.2%
817人
28.5%
593人
20.7%
492人
17.2%
101人
3.5%

平成11年 2,284人
100%
1,199人
52.5%
690人
30.2%
509人
22.3%
574人
25.1%
511人
22.4%
425人
18.6%
86人
3.8%

平成6年
(65歳以上)
2,454人
100%
1,179人
48%
584人
23.8%
595人
24.2%
652人
26.6%
619人
25.2%
512人
20.9%
107人
4.4%
4人
0.2%
注)
平成6年は、65歳以上の者が調査対象。

(5)要介護の状況(F5)

  総数 認定を申請していない 申請した
(計) 認定を申請中 自立と認定された
平成16年 2,862人
100%
2,635人
92.1%
36人
1.3%
20人
0.7%
16人
0.6%
  要支援・要介護 無回答
(計) 要支援 要介護度1 要介護度2 要介護度3 要介護度4 要介護度5 認定されているが、
要介護度はわからない
平成16年 170人
5.9%
25人
0.9%
54人
1.9%
13人
0.5%
7人
0.2%
5人
0.2%
9人
0.3%
57人
2%
21人
0.7%

(6)健康上の問題での日常生活への影響(F6)

  総数 ある ない
平成16年 2,862人
100%
485人
16.9%
2,377人
83.1%

(7)収入を伴う仕事の有無(F7)

  総数 している 仕事はしていない
平成16年 2,862人
100%
866人
30.3%
1,996人
69.7%
平成11年 2,284人
100%
676人
29.6%
1,608人
70.4%
平成6年
(65歳以上)
2,454人
100%
721人
29.4%
1,733人
70.6%
注)
平成6年は、65歳以上の者が調査対象。

(8)現在の職業(F7SQ)

  総数 自営(家族従業者を含む) 被用者 会社などの役員 その他の仕事
(計) 農林漁業 自営業主 (計) 雇われている人
(常勤)
雇われている人
(非常勤、臨時・パートを含む)
平成16年 866人
100%
428人
49.4%
151人
17.4%
277人
32%
391人
45.2%
147人
17%
244人
28.2%
28人
3.2%
19人
2.2%
平成11年 676人
100%
417人
61.7%
166人
24.6%
251人
37.1%
259人
38.3%
136人
20.1%
123人
18.2%
*
*
*
*
平成6年
(65歳以上)
721人
100%
529人
73.4%
252人
35%
277人
38.4%
192人
26.6%
97人
13.5%
95人
13.2%
*
*
*
*
注1)
*は調査時に選択肢がなく、データが存在しないもの。
注2)
平成6年は、65歳以上の者が調査対象。

(9)最長の職業(F8)

  総数 自営(家族従業者を含む) 被用者
(計) 農林漁業 自営業主 (計) 雇われている人
(常勤)
雇われている人
(非常勤、臨時・パートを含む)
平成16年 2,862人
100%
756人
26.4%
304人
10.6%
452人
15.8%
1,598人
55.8%
1,321人
46.2%
277人
9.7%
  会社などの役員 その他の仕事 専業主婦 仕事はしていない
平成16年 71人
2.5%
37人
1.3%
345人
12.1%
55人
1.9%

(10)住居形態(F9)

  総数 持家
(計) 持家(一戸建て) 持家(共同住宅)
平成16年 2,862人
100%
2,535人
88.6%
2,418人
84.5%
117人
4.1%
平成11年 2,284人
100%
1,927人
84.4%
1,879人
82.3%
48人
2.1%
平成6年
(65歳以上)
2,454人
100%
2,188人
89.2%
2,149人
87.6%
39人
1.6%
  借家 一戸建て(計) 集合住宅(計)
(計) 借家(一戸建て) 借家(賃貸住宅) 社宅、公務員住宅 その他
平成16年 327人
11.4%
94人
3.3%
225人
7.9%
4人
0.1%
4人
0.1%
2,512人
87.8%
346人
12.1%
平成11年 357人
15.6%
77人
3.4%
271人
11.9%
6人
0.3%
3人
0.1%
1,956人
85.6%
325人
14.2%
平成6年
(65歳以上)
266人
10.8%
111人
4.5%
138人
5.6%
4人
0.2%
13人
0.5%
2,260人
92.1%
181人
7.4%
注)
平成6年は、65歳以上の者が調査対象。

(11)経済的状況(F10)

  総数 家計にゆとりがあり、
まったく心配なく暮らしている
家計にあまりゆとりはないが、
それほど心配なく暮らしている
家計にゆとりがなく、
多少心配である
家計が苦しく、
非常に心配である
わからない
平成16年 2,862人
100%
456人
15.9%
1,612人
56.3%
624人
21.8%
140人
4.9%
30人
1%
平成11年 2,284人
100%
460人
20.1%
1,276人
55.9%
447人
19.6%
91人
4%
10人
0.4%

(12)1か月当たりの平均収入(F11)

  総数 10万円未満(年額では、120万円未満) 10万円~20万円未満(年額では、120万円~240万円未満) 20万円~30万円未満(年額では、240万円~360万円未満) 30万円~40万円未満(年額では、360万円~480万円未満) 40万円以上 (年額では、480万円以上) 収入はない わからない
平成16年 2,862人
100%
434人
15.2%
854人
29.8%
812人
28.4%
278人
9.7%
181人
6.3%
38人
1.3%
265人
9.3%

(13)社会参加活動の有無(F12)

  総数 参加している 参加していない 無回答
平成16年 2,862人
100%
905人
31.6%
1,957人
68.4%

平成11年 2,284人
100%
830人
36.3%
1,452人
63.6%
2人
0.1%

(14)都市規模

  総数 大都市 人口10万以上の市
(大都市を除く)
人口10万未満の市 郡部(町村)
平成16年 2,862人
100%
538人
18.8%
1,004人
35.1%
622人
21.7%
698人
24.4%
平成11年 2,284人
100%
413人
18.1%
774人
33.9%
478人
20.9%
619人
27.1%
平成6年
(65歳以上)
2,454人
100%
440人
17.9%
766人
31.2%
515人
21%
733人
29.9%
注1)
大都市:東京都区部と政令指定都市(いずれも調査時における規模による。)
注2)
平成6年は、65歳以上の者が調査対象。