8 高齢者の日常生活支援、各種イベント開催などの取組
施設見学会、まちづくり出前講座(愛知県・豊橋市)
(施設見学会)
昭和37年より実施。一般市民を対象に市政への理解と協力をいただくため、市内の公共施設・文化財・港関連企業などをバスで巡る見学会。毎回行うアンケートは各施設にフィードバックするなど市政へ反映している。見学会には、団体募集や個人募集、親子対象の夏休み施設見学会などがあり、一年を通して実施。(平成18年度実績:102回 3,042人 参加者のうち約6割は高齢者)
(まちづくり出前講座)
平成14年より実施。市民・企業・行政とのパートナーシップによるまちづくりの実現を目指し、市内で活動するグループのところへ市職員が直接出向き、市の事業やまちづくりについて講座を行う。平成19年度のメニューは「あなたの老後をサポート"介護保険"」、「災害時の地域助け合いを進めよう!」、「ユニバーサルデザインってなに?」など57講座で、グループの希望により実施。(平成18年度実績:166回実施 6,954人 参加者のうち約5割は高齢者)
ひまわりシステム:薬の受取代行、日用品の買物代行を実施(鳥取県・智頭町)
平成8年より、年金受給者の生存確認を証明するため、役所まで出向く必要があり、2時間に1本のみの運行バスの交通事情では、高齢者にとって大変なことだった。このような背景があり、平成6年8月、町長と郵便局長が会合し、「高齢者のために何かできることがないか」ということで、「智頭町郵便局町づくりプロジェクトチーム」が発足。平成8年4月に、年金受給資格証明書(現況届)を受け取り、薬の受取代行、日用品の買物代行を実施するひまわりシステムがスタートした。対象者は満70歳以上の一人暮らし及び独居老人夫婦かつ、自動車の運転が出来ない人。登録者は34名。一人暮らし高齢者には、「誰か(郵便局員)に、声をかけてもらってうれしい。自分でバスに乗って出かけたら、一日仕事になる。代行をしてもらえて助かる」といった声もある。しかし、住民から、「自分の身体が動ける間は自分でやりたい」という声もあったこと、平成14年にシルバー人材センターで、移送サービス(病院までの送迎)が開始されたことなど社会情勢の変化に伴い、利用者が減少し、さらには郵政民営化問題なども重なり、現在は停滞している。
温泉保養券、はりきゅう施術券の交付、合同金婚式の開催(鹿児島県・加治木町)
(温泉保養券の交付)
昭和53年より開始。高齢者と身体障害者の健康増進を図るとともに、外に出る機会を与えることで、引きこもりの予防に努めている。対象者は満70歳以上の者と、満18歳以上69歳以下の身体障害者手帳の所持者。住民からの評価は、平成18年度より対象年齢を満65才以上から、満70歳以上に引き上げたので、該当者は少なくなったが、それについての苦情は町民から少ない。満70歳になったら年24枚(1枚250円)の温泉保養券を使って、町内3箇所の温泉に入浴できるということで、期待している人が多い。温泉バス(無料。週4日運行)で利用者の便を図っており、高齢者や身体障害者の引きこもり対策にも役立っている。平成18年度の利用は50,177枚で、高齢者の約7割、身体障害者の約4割が利用している。
(はりきゅう施術券の交付)
昭和48年より開始。満70歳以上の高齢者に、はりきゅう施術券の助成を行うことにより、高齢者の健康保持と保健の向上に寄与し、福祉の増進を図っている。町内8箇所の指定治療院で施術を受けた時、1回につき400円を助成し、利用者に喜ばれている。しかし、はりきゅう施術券の交付については、利用者にばらつきがあり、利用度を上げる方策が課題である。平成18年度の利用は11,411枚で、高齢者の約4割が利用している。
(町合同金婚式の実施)
結婚50年をお祝いし、長寿と夫婦の今後の平穏と家族の繁栄を祝う催しとして定着している。対象者は住民基本台帳に記載されている結婚して50年になる夫婦と結婚50年をすぎているが、これまで町の合同金婚式に参加していない夫婦。参加者からは記念写真撮影券が特に評判がよい。撮影は当日だけでなく、キャビネ版1枚が無料である。平成18年度は20組で前年は50組と一定していないのが難点。年々列席者が少なくなる傾向にある。