冨士見町鶴亀会
~環境美化活動を通して世代間交流、健康増進、生きがいづくり~

団体名 ふじみちょうつるかめかい
冨士見町鶴亀会
地域 埼玉県さいたま市
構成員 59名(65歳以上の者の占める割合:72%)
活動概要 老人クラブ会員の生きがい、健康増進を図る活動として、自治会と協力し、地域の環境美化活動を行っている。安全を配慮した上で子どもたちと共に実施する活動は、世代間のふれあいや相互理解につながっている。
表章の事例区分 生活環境改善
キーワード 環境美化活動/世代間交流/健康増進/生きがいづくり/子ども見守り

(注)構成員等は、平成25年4月1日時点

活動のきっかけ

竹林公園の清掃作業

社会奉仕活動を高齢者の生きがいに

 冨士浅間神社が地元に鎮守様として祀られていて、祭礼が挙行されるに際し、伝統的行事として清掃活動が行われていました。
 平成3年9月に、この地に市が竹林公園を整備することとなり、これを契機に自治会と老人クラブは、より住みよい地域になるよう地域住民とクラブ会員の交流が深まり、輪が広がる活動は何かを話し合っていました。
 また、老人クラブでは、高齢者の生きがいは何かが問われ、社会奉仕活動を中心に実践してみてはどうかという意見が出されました。そこで、社会奉仕活動の一つとして整備された竹林公園を中心に、平成6年から地域の環境美化活動に取り組むことにしました。

活動内容や現在の活動状況

冨士浅間神社に花を植える作業


介護予防のための健康教室・公園でストレッチを行う光景

一人でも多くの参加者を得る計画

 道路清掃は、毎月1回と決めていますが、必要に応じ随時行うようにしています。
 竹林公園の清掃は、毎月第一土曜日と決めて実施しています。参加者は公園のグラウンドを主に使用する14人から15人が担当します。竹の枝の剪定は、4月、6月、8月、10月に成長に合わせて実施します。花の植え替えは、5月と11月に行い、5月から10月の間は毎日、1時間近くかけて水やりを実施します。11月に球根を掘り起し、整理して貯蔵した後に、毎年5月と11月の花の植え替え時に土に戻されるのです。
 老人クラブや小学生がスポーツ競技や遊びに使用し、憩のひとときを過ごすグラウンドと子ども広場の手入れは、安全を確認の上、子どもたちと一緒に草抜きや草刈りを実施しています。
 冨士浅間神社の清掃は、竹林公園の清掃に合わせ、毎月一回を定例的に行うことにしています。たくさんの古木が生えており、面積が広いため1回の活動参加者は約40名が必要です。活動内容は、花の植え替えと水やりです。伝統的に守れている神社祭礼がおこなわれる7月と旧元旦祭が行われる12月には特別に清掃活動が実施されます。
 このように老人クラブで実施可能な計画を自治会と話し合いながら実施しています。

ポイント、工夫している点

世代間交流・健康増進にも取り組む

 年間計画は、各地区長4名と自治会長とが企画、立案し、役員を中心に構成される総会に諮られ、決定されます。決定された活動は年間5回発行される広報紙「鶴亀だより」を通じて参加を呼びかけています。また、「冨士見町鶴亀会事業予定カレンダー」を全会員に配布し、情報を提供しています。
 活動は環境美化活動にとどまらず、子どもたちと共に清掃活動を行うなど、世代間交流も行われています。登下校時の見守りや昔遊びによる交流が行われるようになりました。環境美化活動に参加して交流を深める機会を通して、自主的な介護予防のための健康教室も開催されることにつながりました。

課題と今後の展開

次世代へ発展継承を

 自治会との連携を大切にしながら、地域住民との交流を深め、地域住民に活動が信頼され、尊ばれる老人クラブとなるよう活動を続けていこうとしています。世代間交流、健康増進、生きがいづくりを大切にしながら、次世代に発展継承されることを願っています。

 〔岩槻区仲町〕
 春には650本の桜の名所といわれる岩槻城址公園が近くにあります。しかし、もう一つの名所が冨士浅間神社です。竹林公園と共に、山林の中に位置しています。四季折々に変化を見せる環境に恵まれた地域です。丘陵地を開発して住宅地になり、保・幼・小・中・高等学校も開校され、文教地区でもあります。