日本語ボランティアクラブ「つちあい」
~在留外国人のための日本語学習をマンツーマンでサポート~

団体名 にほんごぼらんてぃあくらぶ「つちあい」
日本語ボランティアクラブ「つちあい」
地域 埼玉県さいたま市
構成員 12名(65歳以上の者の占める割合:67%)
活動概要 在留外国人のために日本語学習支援を公民館で毎週2時間、初級・中級・上級の3レベルに分け、マンツーマン体制で実施している。地域住民との交流の輪を広げるため国際交流も積極的に実施している。
表章の事例区分 その他
キーワード 日本語教育/国際交流/日本語スピーチコンテスト

(注)構成員等は、平成25年4月1日時点

活動のきっかけ

和室での日本語学習の様子

ボランティアによる日本語学習支援に呼応

 さいたま市では平成11年以降、埼京線沿線に住む在留外国人に対して日本語学習を支援するボランティア団体の設立を検討していました。これに呼応し、「日本語ボランティアのための学習講座」を修了した有志が立ち上がり、平成12年に「日本語ボランティアクラブ『つちあい』」が結成されました。
 会場として公民館が無償提供され、市内教育機関から教材の提供を受けることができ日本語学習支援が始まりました。

活動内容や現在の活動状況

小グループに分かれてのレッスンの様子


サマーフェステイバルの光景

マンツーマンの指導体制で実施

 毎週火曜日の午前10時から正午までの2時間(途中でティータイム有り)、受講者を初級、中級、上級にレベル分けをして、基本的にマンツーマン体制のレッスンを行っています。
 受講者数は登録上22名で、毎回10名から20名の受講者が参加しています。無料でレッスンを受けることができ、当日になって突然参加する希望者もあり変動することがあります。そのため12名のボランティアで対応するには限界があり、1対2、あるいは1対3となることもあります。公民館で使用できる部屋が和室であったり、狭い部屋であったりするため、ゆったりとした雰囲気でレッスンを進めることができないのが悩みの種ですが、受講者が増えていること、楽しい雰囲気の中で学ぶことができるのが好評で13年間継続しています。
 受講者の募集は、ホームページを立ち上げて独自に参加を呼びかけています。また、大小のポスターやチラシを作成し、さいたま市国際交流協会、埼玉観光国際協会、さいたま市役所、公民館、桜区役所などに配布して呼びかけています。

ポイント、工夫している点

対等な人間同士の立場を大切に

 対等な人間同士である立場を大切にしています。学校教育形式でレッスンを進めるのではなく、一人ひとりの学習進度に合わせ、何でも質問でき、間違っても気にしない学習スタイルを特色としています。
 運営に関しては、年間活動計画に基づき、毎月第1火曜日のレッスンの後、ボランティア全員でミーティングを開いています。教材やレッスンの進め方、受講者のレベルについて綿密に話し合っています。また、四季折々の行事や日本の伝統的な文化を体験する国際交流プログラムの実施についても話し合われています。

課題と今後の展開

国際交流プログラムで交流の機会提供

 教材作成とコピー代など出費は可能な限り節約し、運営費にはさいたま市社会福祉協議会から助成金を受けていますが、資金不足であることが課題です。そのためボランティアは、会の規定に基づき毎月200円の会費を負担しています。
 これまで国際交流プログラムとして実施してきた「外国人による日本語スピーチを聞く会」や「外国人によるお国の料理を教える会」は、継続して実施する計画です。毎回約50名の地域住民の参加もあります。地域で孤立しがちな在留外国人に地域住民との交流の機会を提供することも継続して実施する計画です。

お正月を前に餅つき大会を楽しむ

 〔ボランティアによる日本語教育〕
 さいたま市社会福祉協議会に登録されているボランテイアによる日本語レッスンを実施している団体は、11団体です。
 受講料を徴収している団体は4団体(一部教材費のみ徴収を含む)で、それ以外は受講料無料です。活動を継続させるために、それぞれ工夫して資金集めが行われています。