~年齢を超え、障害を越え、つながりの輪を広めるパソコン仲間~
団体名 | なれっじふくい「まうす」 ナレッジふくい「マウス」 |
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地域 | 福井県坂井市 |
構成員 | 40名(65歳以上の者の占める割合:80%) |
活動概要 | 「パソコンやインターネットをもっと便利にもっと楽しく、そんなシニアの学びと集いの場として活動を開始。障害のある方々への情報支援活動にも積極的に参加している。 |
表章の事例区分 | 趣味 |
キーワード | パソコン学習会 |
(注)構成員等は、平成25年4月1日時点
活動のきっかけ
パソコンでシニアの交流の輪を広めよう
「一人でパソコン」から「皆で楽しむパソコン」をテーマに、平成14年からパソコンやインターネットをもっと便利にもっと楽しく、そんなシニアの学びと集いの場「まなぼねっとサロン」の運営を10年間行ってきました。平成25年4月から「ナレッジふくい「マウス」」に名称変更し、一部の会員が引き継いで実施するようになりました。
一般的なパソコン講習会では学びきれないシニアの方々に、じっくりゆっくり繰り返しの指導が必要と考え、シニアや入門者に特化したパソコン講習会を実施しています。
活動内容や現在の活動状況
人前で聞けない疑問も親切に対応
情報技術の活用を望む方々への支援を行い、豊かな地域社会を実現したいと理念を掲げています。シニアを対象に、「マウス」グループとしてパソコン無料相談会を実施しています。クリスマスカードや年賀状の作り方、住所録の整理、写真画像処理などのアドバイスやNPO法人などのパソコン講習会へ講師派遣を行っています。
毎週木曜日、個別指導やグループ学習会形式で、「パソコンの操作方法が分からない」、「ブログを始めたいがどうしたらいいの」、「フェイスブックって何」など日頃聞けないパソコンに関する疑問など、そして、便利な機能の紹介などいろいろな角度からシニア情報生活アドバイザーがサポートしています。パソコンやネットワークを利用してより楽しく、活動的な生活を送れるようにアドバイスするシニア生活アドバイザーが、事務局に、常駐している体制を敷いています。
障害のある方々への支援として、移動に制限のある方々へ無償で訪問サポートを行っています。各種の支援ソフトや機器の紹介、購入の代行、インストールから操作方法の習得、パソコントラブルの対応などのサポートが主な内容です。また、障害者支援センターと連携して、定期パソコン相談会に相談員を派遣しています。
障害者をはじめ社会的弱者といわれる方達の「社会参加」、「精神的自立」、「経済的自立」を促し、ユニバーサル社会の実現を目指し、障害者福祉に寄与するため、新しい活動を試みています。新しく取り組もうとしているのは、発達障害児のために学校教科書のマルチメディアDAISY(デイジー)化です。印刷された教科書が読めない子どもたちへ教育支援活動として注目されています。
ポイント、工夫している点
互いに学び合う関係から学んだ力量を地域社会へ還元
30歳台から70歳台のメンバーが、食事会やお茶会で情報交換や得意分野でお互いに教え合い、パソコンを通じて交流を深めています。「パソコンを学んだがいかす場所がない」といった方のために、講習会アシスタントにシニアサポーターとして役割を担っていただき、さらに講習会だけではなく皆で楽しむパソコンをテーマに、「ボランティア活動に興味がある」、「パソコンの指導をしてみたい」、「プログラムに自信がある」といったシニアが相互に学び合い、学んだ力量が地域社会に還元されることを大切にしています。
課題と今後の展開
日々成長することを大切に
課題は、通信技術や機器は日進月歩であるので構成員のスキルアップが必要です。一人ひとりの会員が、新しく習得したIT知識と技術、そして経験を積み重ね、その後、地域に広く知らしめて行く活動を一層充実させていこうとしています。
〔マルチメディアDAISY(デイジー)〕
コンピューター上で、図、表、写真、動画、音楽など、いろいろな種類の表現を組み合わせて用いる方式。直観的でわかりやすい、親しみやすい、読み手の好きな順序で読めるなど特色がある。デジタル録音図書の国際標準規格としての情報システムを表している。
〔ナレッジ〕
知識、経験、事例、ノウハウなど有益な情報を「知識」として新たに活用しようとする考え方を表す際に用いられることば。