新岡憩の会
~地域間交流サロンの展開で見守り環境の整備~
団体名 | しんおかいこいのかい 新岡憩いの会 |
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地域 | 奈良県吉野郡大淀町 |
構成員 | 21名(65歳以上の者の占める割合:100%) |
活動概要 | 高齢化率が高い地域で、見守り、病院付添い、食事作り、買い物代行、掃除などを行っている。月1回のペースでサロンを開催し、サロンを通して高齢者の余暇充実や状況把握につなげている。 |
表章の事例区分 | 支え合い活動 |
キーワード | 高齢者の見守り/サロン |
(注)構成員等は、平成25年4月1日時点
活動のきっかけ
地域間交流こそが大切
地域で個人的なボランティアとして一人暮らしの高齢者から「病院へ連れて行って」との依頼を受けて病院の付添いをしている人から「近所にいる高齢者で、見守り、食事作り、オムツ介助、洗濯、掃除などのお世話が必要な方がいる」との話を聞きました。
平成22年、このような状況に対し、地元の区長をはじめ、民生委員、社会福祉協議会職員などの呼びかけで住民懇談会が開かれました。地域内の高齢者や支援が必要な方が増加していること、地域間交流が減少している現状を聞いたことで、地域の実情を再認識し、また、地域間交流の場の必要性を痛感したため、「サロン」を開こうと決断しました。
活動内容や現在の活動状況
サロンが見守り環境に一役
サロンを開設するまでに、大淀町社会福祉協議会が実施している「ちいきふれあいサロン」事業に倣い何度かお試しサロンを開催し、運営面や参加者の様子についての検討会を開き、慎重な協議を重ねて実施に踏み切りました。平成22年11月に始めたお試しサロンは、高齢者に反響を呼び「次はいつするの?」、「またみんなでワイワイ楽しく話がしたい」、「早くまた集まりたい」などの声が上がり、平成23年4月に新岡憩いの会を立ち上げることにしました。活動は月1回、地域の方々に馴染み深い地区の集会所を利用して、「気軽に、誰でも、楽しく」交流できることを目標に「ちいきふれあいサロン」を開催することにしたのです。開設当初は運営スタッフの数も少ない状況で進めていましたが、現在では9名体制となりました。
活動内容は、茶話会型サロンと呼ばれるスタイルで、お菓子とお茶の合間に、自分たちで考案した健康体操(ペットボトルに砂を入れたダンベルを使う)や指先を使うことにより認知症予防につながる折り紙、粘土細工、セメントでの植木鉢つくり、そして風船バレーなどの軽スポーツなどです。七夕の短冊作り、クリスマスリース作り、お正月には福笑いなど季節の行事も企画しています。
設立されて3年が経過しましたが、6つの区が合同で一つのサロンを運営し、広がりのある地域間交流を図っています。このようなサロンは、他地域では見られない魅力的なサロンと認められています。
地域を越えたつながりの効果は、サロンへの参加により、介護予防や引きこもり予防につながっています。しかしその効果のみならず、近隣地域を越えたつながりにより、日々の生活において認知症がみられるようになっても広範囲の地域の方々が見守る環境が整備されることにもつながっています。
ポイント、工夫している点
参加者同士のつながりを大切にしたサロン
サロンへの参加呼をびかける手段は、地域の回覧板を回して周知しています。しかし、敢えて開催内容は記載せず、何をするのかと楽しみに参加していただくように工夫しています。近所の人たち同士でお互いに誘い合って参加されるため、欠席される場合はその理由を直接聞くことができます。こういったところから、サロン参加者同士がお互いに気にかけあう関係を大切に、高齢者の余暇の充実を図り、そして高齢者の状況把握にもつながっています。
課題と今後の展開
安心して暮らせる地域づくり
困っている人はいないかと、いつも情報を把握できるように注意をしています。そのために住民のみなさんとの信頼関係を大切にし、一層関係が深められように努力しています。
住民一人ひとりが大切な存在であり、今後も安心して地域で暮らせるよう少しでも力になり、サポートしていこうとしています。
限られた財源で運営しなければならいのが課題ですが、運営スタッフの活動内容の工夫により最小限の支出になるよう努めています。