八幡第3老人クラブ
~地域の美化活動と子どもの見守りで地域に貢献~

団体名 やわただい3ろうじんくらぶ
八幡第3老人クラブ
地域 兵庫県姫路市
構成員 120名(65歳以上の者の占める割合:99%)
活動概要 地域の西山公園と天満宮の清掃美化を昭和60年頃から行い、子どもたちが安心して利用できることに貢献している。平成20年から「子ども見守り隊」として、下校時に交通事故や犯罪に巻き込まれないよう活動を行っている。
表章の事例区分 支え合い活動
キーワード 清掃美化活動/子ども見守り隊

(注)構成員等は、平成25年4月1日時点

活動のきっかけ

地域の西山公園の清掃

美化活動に参加して健康維持・増進を図ろう

 昭和60年頃、地域の表玄関に位置する天満宮とその周辺道路、地域内の公園の清掃活動を行い地域の美化活動に貢献しようと決めました。住民の憩いの場として、子どもたちも安心して利用できる公園にしようとの思いで始めました。
 平成20年から「将来を担う子どもたちは地域の宝。地域の宝は地域で守る」というスローガンのもとに「子ども見守り隊」を結成しました。

活動内容や現在の活動状況

子ども見守り隊の活動


天満宮の清掃活動

安心・安全・住みよい地域にしよう

 会員数120名と大きなクラブです。クラブの清掃美化への参加率が、他の老人クラブと比べて高いという特徴があります。クラブを1班約15名の6班に分けて、落ち葉の多い4月から6月は当番制で毎日行い、落ち葉は各自が持ち帰り家庭菜園の堆肥に利用しています。その他の月は当番制で週に1回の活動を継続しています。
 また、年に2回、約70人が1時間をかけ、草刈り機などを持参して公園の草刈りを行っています。天満宮は鎮守の森の中に建立されているので、森の手入れも欠かすことができません。子どもたちが安心して遊べる環境作りにも貢献しています。
 活動参加への呼びかけは、地域内のお知らせ回覧で行っています。参加した会員同士の近況報告や情報交換の場ともなり、コミュニケーションが図られ、親睦が深まり、和気あいあいとした人間関係が地域全体に現われて、活動のしやすい明るい地域となっています。
 子ども見守り隊の活動は、学童の下校時に4名が通学路の要所に立って行っています。加えて、青色防犯パトロールカーで校区内を巡回し、交通事故や犯罪に巻き込まれないよう見守りをしています。
 こうした活動を通して、通学時間と通勤時間が重なる時間帯に通行車両の一時的な通行制限が必要であるとの意見をまとめ、自治会に要望したところ、小学校周辺の道路に「登下校時の通行はご遠慮ください」と立て看板が設置されました。その結果、交通量は大幅に減少し、学校や保護者から感謝されました。

ポイント、工夫している点

親しみを持って子どもたちを見守ろう

 自治会や地域の中にある委員会活動とも連携して活動することを大切にしています。青色防犯パトロールの校区内の巡回、自治会や防犯委員とも協力し合って、学校が長期休暇の間も地域の子どもたちの生活に目を配り、親しみをもって献身的に活動しています。その一例として、播磨地方に伝わる伝統的行事の「どんど焼き」作りを、老人クラブが毎年指導していることがあげられます。

課題と今後の展開

継続は力なり

 課題は60歳から65歳の新入会員が少なく、クラブの平均年齢も78歳と高齢化が進んでいることです。この背景には、定年退職後も第2の職場で就労しやすい環境にあることも影響していると考えられます。30年近く続けられてきた清掃美化活動と、5年間続けてきた子ども見守り隊は今後も継続していきます。通学路の通行量減少に貢献できたことを地域力の成果であると評価し、今後も地域で解決すべきことを皆で話し合い、取り組んでいこうとしています。

「どんど焼き」作りの様子

 〔どんど焼き〕
 「どんど焼き」は、小正月の1月15日に、正月の松飾や注連縄、書初め等を持ち寄り、一箇所に青竹で櫓を組み立て、燃やす日本全国に伝わる火祭りです。呼び方は地方によって異なり、播磨地方では、「どんど焼き」と呼びます。