ふるさとを歌う会
~童謡唱歌を合唱することで美しい歌を歌い継ぐグループ~

団体名 ふるさとをうたうかい
ふるさとを歌う会
地域 鳥取県東伯郡琴浦町
構成員 34名(65歳以上の者の占める割合:82%)
活動概要 合唱好きのメンバーで結成したコーラスグループ。童謡、唱歌、抒情歌などを楽しく合唱している。市主催の「童謡唱歌100曲マラソン」への出演や地元の高齢者福祉施設の慰問、高校コーラス部との交流も行っている。
表章の事例区分 趣味
キーワード 合唱/施設訪問

(注)構成員等は、平成25年4月1日時点

活動のきっかけ

公園などで野外練習会

コーラスグループを作って楽しく歌おう

 鳥取県東伯郡琴浦町は、鳥取県の中央部に位置し日本海の琴浦海岸に面した神話や民話、民謡が数多く残された町です。
 代表の櫃国(ひつだ)さんは、ご主人が音楽の先生でもあった影響を受けて音楽が好きでした。音楽の取り持つ縁で、平成4年8月、櫃国さんの知人からコーラスグループを作って欲しいとの依頼を受け、公民館の広報を通じて呼びかけたところ13名の高齢者が集まり、これを機に「ふるさとを歌う会」が結成されました。

活動内容や現在の活動状況

開設20周年記念演奏会


老人保健施設での演奏

年中行事に合わせて練習を楽しむ

 鳥取市主催の「童謡唱歌100曲マラソン」に出演することを目標に14年間練習に励んできました。平成9年から毎年出演を続けてきましたが、平成22年をもってこの事業は中止となりました。また、結成以来、年3回~6回ほど老人保健施設の要請を受けて慰問活動を続けています。地域の合唱を楽しむ高齢者がいきいきと活動している姿は、施設入所者にとって親近感が湧き、勇気づけられ、生活に潤いをもたらし、励みにもなっています。施設訪問には、施設の外の地域行事の様子やその他の情報を届ける役割もあります。
 現在、会員数は34名となり、平均年齢75歳、うち65歳以上の会員は28名という構成になっています。毎週木曜日を練習日と定め、季節の行事に合わせて、節分、ひな祭り、端午の節句、七夕祭、仲秋の名月、クリスマス会などにふさわしい合唱曲の練習を行っています。練習日で会員に好評なのは、自然の環境に包まれて行う野外練習会です。年1回は、桜の公園、海岸、牧場などなどで歌います。
 これまでに10周年、20周年記念演奏会を開催してきました。次回は25周年記念演奏会と決め、多くの人に聞いていただけるよう練習に励んでいます。

ポイント、工夫している点

会員の絆を大切に練習

 会員の誕生会を開き、誕生日の人のリクエスト曲のコーラスと誕生カードの贈呈で祝福しています。いい指導者を得、会員自身にとっても楽しいプログラムを用意し、練習の欠席者へはその様子がわかるように、手書き葉書で連絡することを欠かさないようにするなど、思いやりを持って、結成以来20年、活動を続けています。「ふるさとを歌う会」にとって会員一人一人が無くてはならない大切な存在として認められていると感じることで、意欲が高まり、活動に積極的に取り組む姿勢ができるという会の方針から行っています。
 また、コーラスを通じて世代間交流を大切にしようと地元高校のコーラス部との交流も積極的に行っています。今後の活動の中に、小・中学校との交流も検討しています。

課題と今後の展開

健康でいきいきと・気軽に参加を合言葉に

 地域で高齢化が進む中で、会員同士のつながりを大切にして、誰もが参加しやすい会の運営に配慮し、福祉施設でのボランティア活動、世代間交流など社会との関係を持ち続けながら、健康でいきいきと、気軽に参加できるコーラスグループを目指しています。現在までの活動を受け継ぎ、新規会員の加入促進に取り組み、合唱のレパトリーを拡げることを楽しみつつ歩み続けます。

春の野外練習会

 〔ふるさとを歌う会と鳥取県の音楽家〕
 「ふるさとを歌う会」が合唱曲に選曲する童謡唱歌の中で、年齢を超えて国民に親しまれている童謡唱歌、「春の小川」「春が来た」「ふるさと」「おぼろ月夜」「もみじ」などがあります。これらを作曲したのは、鳥取県鳥取市出身の岡野貞一(明治11年~昭和16年)です。