光ピンフレンズ
~スポーツマンシップで地域福祉のボランティア~

団体名 ひかりぴんふれんず
光ピンフレンズ
地域 山口県光市
構成員 47名(65歳以上の者の占める割合:85%)
活動概要 卓球クラブ員が、自らの趣味や特技をいかしてボランティア活動に参加している。環境活動では駅周辺の花の植え替えや水やりなどを、学校ボランティアでは特別支援学級の児童との交流や体験学習などを行っている。
表章の事例区分 福祉、保健
キーワード 環境ボランティア/体験学習/昔あそび/イベントの手伝い/募金活動

(注)構成員等は、平成25年4月1日時点

活動のきっかけ

お花見のボランティアに参加した会員

趣味や特技をいかしたボランティアを

 「光ピンフレンズ」は、初級から上級までさまざまなレベルの会員が和気あいあいと卓球を楽しむ卓球クラブです。そして、クラブ員の多くが何らかのボランティア活動に参加しています。
 クラブの代表が、日頃卓球の練習に使用している勤労者スポーツセンター周辺の植木の剪定を年2回、駐車場の清掃を年4回、四季を通じて花壇の花の植え替えと手入れ、年末には館内の大清掃をしている姿を見て、その働きに触発されたクラブの有志が、平成9年から、代表とともに趣味や特技をいかしてボランティア活動を始めようと立ち上がりました。

活動内容や現在の活動状況

玉ねぎの苗を植える特別支援学級の児童たち


収穫したサツマイモで料理中の光景

小学校児童から高齢者まで幅の広い活動

 平成16年から社会福祉協議会へボランティア登録を行い、学校関係の活動を始めました。
 特別支援学級の児童と交流しながら、野菜の栽培を年間を通して行っています。4月下旬から5月上旬にキュウリ、トマト、ナス、オクラ、ピーマンなどの夏野菜の苗植え、5月下旬から6月上旬にジャガイモの収穫、6月中旬にサツマイモの苗植え、夏休み明けの9月下旬から10月上旬に大根、カブ、チンゲン菜、春菊、ニンジンなどの種まき、11月下旬にサツマイモ掘り、12月上旬にタマネギの苗植えを行っています。そして、12月下旬には児童と一緒にサツマイモを主とした料理をつくります。
 また、小学校での生活学習の支援では、1年生を対象に竹馬、コマ回し、竹とんぼ、お手玉、折り紙、ベーゴマ、おはじき、将棋など昔あそび、3年生を対象に七輪を使って、火お越し体験、5年生を対象に高齢者疑似体験としてアイマスクを使用しての歩行や車いすの使い方、しめ縄づくりを実施しています。
 社会福祉協議会関連のボランティア活動は、障害者施設では盆踊りのサポート(バザーの手伝い、会場後片付け)、フェスタのサポート(バザー、ゲームの担当、会場片付けなど)や、春の花見ではカレーを一緒に作りゲームやダンスで交流を深めています。高齢者グループホームでは、柏餅つくり、夏にそうめん流し、盆踊りの指導と浴衣の着付け、秋祭りでは神輿を担ぐなどして雰囲気を盛り上げています。また、市の主催による障害者体育祭やふれあい健康フェスティバルにもボランティアとして参加しています。

ポイント、工夫している点

地域の社会福祉関係の即戦力として活躍

 継続的な活動として、光駅周辺の駐車場にゴミ捨て減量を目的に花壇を設け、花の植え替えや水やりを定期的に行ったり、小学校周辺に植樹されている樹木の剪定や校庭の除草作業を行ったり、環境美化活動を行っています。これらの活動について、平成24年にはコープ山口より、地域づくり分野の「女性いきいき賞」優秀賞を受賞しました。
 また、24時間テレビ愛は地球を救うチャリティー募金活動に会員の有志が参加したり、東日本大震災時には募金活動を行い、社会福祉協議会を通して被災地に送るとともに、救援物資輸送にも協力しました。
 卓球クラブ会員が、健康でスポーツができる身であることのありがたさに感謝し、少しでも社会に貢献したいとの思いで、地域の福祉関係のボランティアの即戦力として活躍しています。

課題と今後の展開

自分でできることから始めよう

 特別支援学級の児童が、畑仕事が簡単に取り組めるように、栽培する場所をわかりやすいように工夫しながら、育てる喜びや収穫する喜び、一緒に食する楽しさを感じてもらえるように活動を継続していこうとしています。また、施設の慰問、環境ボランティアも充実させながら活動を行っていきます。会員の平均年齢も72歳となり、卓球とボランティア活動を通して会員相互の交流も大切にしながら、適材適所において自分で見て、聞いて、現場を見て、確かめて、できることからボランティア活動をしていくことを大切にしています。