ボランティアグループ「よつば会」
~地域に必要とされるボランティア活動を続けて24年~
団体名 | ぼらんてぃあぐるーぷ「よつばかい」 ボランティアグループ「よつば会」 |
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地域 | 福島県福島市 |
構成員 | 26名(65歳以上の者の占める割合:100%) |
活動概要 | 「高齢者が幸せになる地域づくり」をモットーに、一人暮らしの高齢者の食事会のサポートを行っている。また、地元の福祉施設を定期的に訪問して、話し相手や買い物付添いなどのボランティアを実施している。 |
表章の事例区分 | 福祉、保健 |
キーワード | 食事会/話し相手/買い物付添い |
(注)構成員等は、平成25年4月1日時点
活動のきっかけ
幸せになる地域づくりをしよう
平成2年に女性グループの会合で、一人の女性が「私たち女性で、高齢者を幸せになる地域づくりをしませんか」と提案したことをきっかけに今日の福祉ボランティアグループ「よつば会」が誕生しました。「草花のよつばのように、みんなで丸く手をつなぐ」との考えで会の名称が決まりました。
活動を始めてから24年が経過し、地域では、2世代、3世代同居家族は減少し、高齢者のみ又は高齢者夫婦のみの世帯が急増しました。若者の都市部への流出も続いています。社会保障制度も改善され、介護保険制度も導入されましたが、公的サービスですべてを賄うには限界があり、民間ボランティア・サービスの必要性があります。そのため、「よつば会」へボランティアの要請が増えています。
活動内容や現在の活動状況
要請に応えるさまざまなボランティア活動
平成3年に会員15名(全員女性)でスタートしました。当初は、社会福祉協議会や民生委員などと協力しながら、敬老会や一人暮らし高齢者の食事会などのサポートが主な活動でした。
毎年開催される敬老会や一人暮らし高齢者食事会のサポートは設立当初からの伝統的ボランティアとして現在も継続しています。
現在、市内に4つある高齢者福祉施設(主にグループホーム)と、2つの障害者福祉施設など、合わせて6か所を活動拠点に定期的なボランティア活動も実施しています。グループホームでは、施設の専門職の指導や助言を受けながら、話し相手や清潔保持のための洗濯、買い物付添い(代行含む)、窓ガラス拭き、そして庭の除草を行っています。年間特別行事(花見、誕生会、敬老祭、クリスマス会、新年会など)では、会員の特技をいかした大正琴演奏やカラオケ披露、フラダンスや手品などを披露して雰囲気を盛り上げます。
障害者福祉施設では、恒例のバーベキュー大会の手伝いや行事での食事作りなどを行っています。その他ボランティアが必要と要請されれば手伝いをしています。また、市役所や支所、地区学習センターで開催されるイベントのサポートも行っています。
東日本大震災時には、福島市浜通り地区、並びに家屋崩壊などで被災された140余名の方々が避難されているもちずり学習センターでの炊き出しボランティアを買って出ました。食材のない中で会員が持ち寄り、やり繰りしながら1か月余り続けました。自らも被災したにもかかわらず一生懸命にボランティア活動に励んだ結果、たくさんの感謝のことばが今の「よつば会」の会員同士の絆を一層深いものにしました。「負けないふくしま」とプリントされたユニフォームのTシャツに身を固め、甲斐甲斐しく働く姿は、全国から応援に駆けつけた消防隊員からも感謝の声が寄せられました。
ポイント、工夫している点
会員同士の絆を大切に
会員数は26名になりました。三分の一は設立当初からの会員、三分の一は何らかの大病を患い、余生を人の役に立つために尽くしたいと思う会員、そして残り三分の一は夫に先立たれ閉じこもりを防ごうと活動している会員で構成されています。お互いの意思疎通を図り、励まし合い、交わりを深めるために、一品持ち寄りで食事会を開いています。互いに日常生活の中で声をかけ合うことを率先して実践しています。
また、活動の反省とこれからの活動の話し合い、親睦を図るために研修旅行を計画しています。
課題と今後の展開
現在の活動の継続と会員の獲得
会員の平均年齢が70歳(最高齢者85歳)となり、5年後10年後を見据えると、現在実施している活動を継続させるためにも、いかにして若年会員を確保するかが課題となっています。今後も、主婦の生活目線を大切に、地域をみつめ、必要なところに必要なものを届けるボランティア活動を続けていきます。